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ベトナム:2018年、見通し明るい皮革・履物産業

2018年、ベトナムの皮革・履物産業は好材料の恩恵を多数受け、受注量の増加や市場シェアの拡大が見込まれている。

ここ数年、皮革・履物製品はベトナムの主要輸出品目トップ5として、一定の存在感を持ち続けてきた。産業全体の輸出額は昨年、対前年比10.7%増の180億米ドルに到達し、幅広い種類の製品が世界各国に輸出された。

ベトナム皮革・履物市場にとって最大の輸出市場はアメリカであり、合計輸出売上高の34%を占めている。欧州連合(EU)、韓国(RoK)、日本、中国がそれに続く。

ベトナム皮革・履物・ハンドバッグ協会(Lefaso)によると、2018年は皮革・履物産業にとって好条件が期待できる年であり、産業全体は前向きとなり、想定目標の達成も実現する見込みであると言う。

具体的には、2018年半ばに締結が見込まれているEU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)がある。

ベトナム最大の強豪国である中国と比較した際に、ベトナム製品はEUへの輸出時に関税で3.5%4.2%の差を享受することになり、競争面でかなり有利になる。協定の施行時に税率がゼロに引き下げられるのである。

さらに全米製作者組合(PGA)も、ベトナムから輸入される履物・繊維製品を多数含む、輸入品目の関税を引き下げる新税制法案制定を加速化させている。

アメリカのスケッチャーズ・グループは、ベトナム国内で2万名の雇用を伴う、大規模プロジェクトへの投資を検討している。

昨年は静かだった皮革・履物産業であるが、本プロジェクトが投資資金を惹きつける新たな波を生み出すのではと期待されている。

スケッチャーズの昨年の流通量は2億点以上であり、投資先を中国からベトナム移行させる計画を立てている。同社は南部の都市や省に精力的な投資を行なっており、北部への投資拡大も視野に入れている。最初のプロジェクト候補地として上がっているのがハイズン省で、投資規模は70万から10億米ドルにも達する見込みである。

Lefasoの代表者によると、ベトナムの皮革・履物事業は今年こうした好条件とは別に、第4次産業革命(インダストリー4.0)や生産性の向上など、いくつかの課題にも直面するだろうと言う。

自動化については、皮革・履物企業の20%のみが小規模ベースで着手しているだけで、75%は自動化への投資が難しいと言う。この分野への投資を計画している企業は5%にも満たない。

その他、一部諸国で導入されている保護政策がベトナム皮革・履物産業にとって大きな問題となる見込みだ。

例えば、イギリス(UK)のEU離脱の決議はベトナム皮革・履物製品の輸出に直接的な影響を与える。

企業は労働資源が豊富な地域に工場を移転させることで人件費・生産コストを下げ、生産活動を予見し、製品の付加価値を高めるために裾野産業の発展への継続的な投資を行い、競争力を高めるようLefasoは推奨している。また企業は、低価格の製品ではなく、中・高価値の製品を生産することにより、競争優位性も高めるべきである。

ベトナム皮革・履物産業の2018年の目標は輸出額ベースで200億米ドルと、2017年から10%の成長を目指している。この目標を達成するためにも、Lefasoは、事業の生産活動関連の政策策定に関する政府機関のコンサル業務に力を入れていく予定である。

同時にLefasoは、ローカライゼーション率の向上や持続的な発展を維持すべく、国策の普及や皮革・履物製品の原料生産の産業に対する国内外の投資の誘致も行っていく予定である。



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最終更新:2018年03月19日

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