インドシナニュース

ベトナム:第4次産業革命(4IR)に乗り遅れないための取組が必要(後)

(前編より)



より大きな改革の必要性

世界知的所有権機関、米国コーネル大学とその経済分析・意思決定研究所が20176月に発行したレポートによると、ベトナムはグローバル・イノベーション部門で世界127カ国中47位にランクされ、前年度から順位が12位も上がった。

アセアン諸国の中でベトナムはタイに先んじており、知識集約型経済を発展させる大きな可能性を秘めている。

専門家によると、4次産業革命(4IRによるインパクトを正確に評価するには、各産業と製品の影響を正確に調査測定する科学的研究を適切に実施する必要があるという。この研究結果は、資源を浪費することのなく適切な目標設定を備えた国家開発戦略を構築するための鍵となる。

科学技術省ハイテク部門長を務めるDam Bach Duong氏は、ベトナムは現行のやり方にかなりの修正を加えた上で、積極的で具体的なアクションをとるべきだと提言した。例えばこのアクションには、最新のグローバル・テクノロジー動向に対応するために、ITアプリケーション企業に対する支援だけでなく、IT政策委員会の運営方法の改善も含まれている。

Duong氏は、IoT、クラウドコンピューティング、人工知能、ビックデータなどの新技術の研究・導入に注力する必要があると述べた。この取り組みは、企業の競争力を維持・発展させ、運用コストを削減し、環境保護に貢献する高品質の製品を生産することを可能とする。

ベトナムはまた、機械装置やデジタル・スペアパーツの製造・組立に対する投資を呼び込むことによってデジタル技術を産業分野へ応用し、ハイテク産業およびそのサポート産業製品の開発を通じて輸出構造を改革していくべきである。

特別なインセンティブと進化への備えをしつつ、オートメーション産業やハイテク産業の開発戦略を構築することが重要である。この戦略には、科学技術分野とビジネス・生産分野との密接な協力関係や、民間企業における技術革新活動の強化、新技術の強力な推進、国際協力関係の強化などが含まれる。

また研究開発と技術移転分野においては、優秀な科学技術の技能を持つ組織や個人に対し、財政支援を優先的に実施することが含まれるべきである。

グローバル4次産業革命(4IRに関する初期研究はすべて、投資をある特定分野に集中すべきであり、それらは後に他の分野にも応用拡大することが可能である。IoTを例に取ると、資源や技術力の制約があるため、ベトナムではまず、スマートシティの代わりにスマートビルディングを建設することから始めるべきである。

また4次産業革命(4IR開発戦略の策定には、検討の中でゴールを特定するのを手助けする有能な専門家の協力も必要不可欠である。

 

結論:利点を生かすために

4次産業革命(4IRへの対応の中で、新たなビジネスチャンスとすべての課題に対処するには、多くの実施すべき事項が残されている。

まず政府はそのあり方を変える必要があるだろう。政府は規制当局でありながら、現代の情報管理ツールを備えた開発の旗振り役でなければならない。政府がその役割を担うことにより、企業や人々の技術革新に好影響がもたらされることになるであろう。

企業は新しい生産方法や、従来とは劇的に異なる生産チェーンを生み出すような最新技術の新しいトレンドを経験することになるであろう。このことは同時に、企業にコーポレートガバナンス能力、技術力、製品品質の向上を求めることになる。また新しい4次産業革命(4IRがもたらす開発環境に適応するために、運用コストを削減することも求められる。

科学研究教育機関もまた、4次産業革命(4IRの要件に対応するためにあり方を根本的に変更する必要がある。彼らは、技術革新に対して増加する企業の需要を満たすため、技術や設備を刷新する必要がある。また、ベトナムにおける世界の最先端技術の適用、研究機関と企業とのWin-Win関係の構築、技術インキュベーターの創出、新興企業やビジネスを支援するための投資ファンドを行うことが重要である。

また世界規模で競争力を持つ付加価値の高い製品を創造するには、国民も国の革新プロセスに参加する必要がある。国民がプレミアムサービスを通じてオンラインで販売される高品質の商品を楽しむには、好条件が提示されなければならない。

結論として、第4次産業革命(4IR)は今や世界的に拡大しており、すべての産業、企業、人々に大きな影響を与えようとしている。そのためベトナムを現代的な産業国家に発展させるためには、政府、企業、各組織、そして国民がそれぞれ、自身を改革していく必要があるということである。



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最終更新:2018年03月10日

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