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ベトナム:定年引上げの必要性

国会社会問題委員会のBùi S Li副議長は、退職年齢と社会保障政策を変更する法案について、「新しいハノイ(Hà Ni Mi)」紙に語った。

 

Q: ベトナムにおいて、従業員の定年引上げを必要とする理由を説明してください。

A: ご存知の通り、ベトナム人全体の平均寿命は73.4歳で、男性は70.8歳、女性は76.1歳となりました。それにもかかわらず、社会全体の平均退職年齢は54.2歳で、男性は55.6歳、女性は52.6歳です。その結果、男性の社会保険加入年数は28年、女性は23年である一方で、年金受給期間は男性が18.1年、女性が24.5年となっています。

さらに、社会保障基金に加入する人数は減少しているものの、年金を受給する人の数は増えています。1996年には社会保障基金への加入者217人で、年金受給者1人を支えていました。この比率は現在、年金受給者1人に対して8人となっています。このことが(今回の法案の)理由であり、国民退職年金基金に収支の不均衡リスクがある上、死亡したメンバーの家族に支払う一時金もあるためなのです。

人口の黄金期は終わり、2011年から人口高齢化の時代に突入しました。このことは、間もなく労働力が不足することを意味します。だからこそ、労働者の退職年齢を引き上げる必要があるのです。他の多くの国々ではすでに、65歳や67歳まで定年を引き上げています。

 

Q: 定年を引き上げる必要性は明らかですが、なぜそれが難しいのでしょうか?

A: 我々は2012年改正労働法と関連規則を検討し、2つのシナリオを準備しました。

1のシナリオは、男女共、原則として定年を60歳まで引き上げた上で、女性については5560歳の間で自由に退職年齢を選択できるというものでした。また第2のシナリオは、定年を女性60歳、男性62歳に引き上げるというものでした。しかし、両シナリオとも国会で否認されたのです。

今でもベトナム人の寿命は延び続けており、全労働者の定年を引き上げるための研究を行う必要があります。もちろん、労働者グループごとのロードマップも必要です。

 

Q: この廃案となった2つの定年シナリオに関して何かコメントはありますか?

A: 労働傷病兵社会省では、2つのシナリオを提示しました。

新しい退職年齢の適用は202111日から開始し、女性は60歳、男性は62歳とします。

私の意見では、この定年引上げは男女平等とすべきと思いますが、我々はまず、長期的なロードマップを策定し、他国から学ぶべきと考えています。

国民はみな、第4次産業革命の中で定年を引き上げると、多くの人々が失業することになるだろうと心配しています。

ベトナムでは現在、就労人口のうち約110万人が失業しており、中でも若者が多数を占めています。 4次産業革命においては、単純労働者や低スキル労働者が仕事を失うリスクにされられていることは否定できません。

一方で定年を引き上げるという決定は、ホワイトカラーの労働者にのみ利益をもたらすとの批判も受けています。社会においてこうした人々の割合はごくわずかです。

私の考えでは、こうした退職年齢の調整は、社会保障の負担と受給の関係を持続可能なものとし、高品質な労働力を最大限に活用することによって退職基金と死亡保障制度を維持するための施策の1つにしか過ぎません。もちろん、それは特定のグループのためのものではありません。

 

Q: あなたの考えを詳しく教えて頂けますか?

A: 支払った金額が多いほど、より多くを受け取れるという原則に従うべき時代がやって来ました。このことにより、ある人々の年金は高く、他の人々の年金はわずかとなります。

現在社会保障制度に加入している人口は約1400万人で、労働力の約30%となっています。社会保障制度に加入している人の割合が低いことは、わが国の社会保障制度を弱体化させ、特に年を重ねた労働者の大半を保護できなくさせています。この点が、政府が定年を引き上げ、社会保障政策を改革したいと考える主な理由です。

社会保障制度に加入することは、すべての労働者の権利と義務なのです。



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最終更新:2018年02月10日

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