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カンボジア:失業率の低さは全体像を表すものではない/ILO報告

国際労働機関(ILO)が最近発表した世界の雇用に関する報告書によると、カンボジアでは0.2%と非常に低い失業率を維持している。しかしながら、この数字は全体像を表すものでないとアナリストは警告している。

123日に発表された本報告書によると、東南アジアでは雇用の機会が引き続き増えているものの、その質自体は低いままであるという。

カンボジアや近隣諸国では実質的に雇用されていたとしても、多くの人々が厳しい暮らしを余儀なくされていることを意味しているのだとILOアジア太平洋オフィスのチーフエコノミスト、Sara Elder氏は語った。

「カンボジアでは多くの人々が路上での物販といった数時間の労働を平日に行なっていますが、同時に、別の収入源となる他の仕事を探してもいるのです。つまり、彼らには雇用があると同時に失業してもいるとも言えるのです。」とElder氏は述べた。

発展途上国における失業率の算出法は、長い間研究者を悩ましてきた問題である。こうした国々では、数字には実質上の意味がないと多くの人々が言う。

報告書によると、カンボジアの失業率は東南アジア全体の3.4%よりも低いという。

しかしながら、カンボジアの雇用の51%が「脆弱」な職であり、この数字は東南アジア平均の46%よりも少し高い。脆弱な仕事に携わる人々は給与をもらっていない。代わりに、農場や家庭内で働いていたりするのだ。

こうした人々の多くが、エコノミストの言う「不完全雇用」の状態にある。

エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのヘッドアナリストMiguel Chanco氏は、カンボジアの失業率は参考にしないと言う。

「労働力の大部分が、天候に大きく左右される農業にが依然として大きく依存しています。」労働者たちは「製造業に対する門戸の狭さ」に左右されてもいるとChanco氏は述べた。

労働擁護団体Solidarity CenterWilliam Conklin氏は、経済の健全性において賃金も重要な指標であると述べた。

「賃金が低すぎるため、カンボジアでは多くの人達が複数の仕事を持っています。」Conklin氏によると、日中には店番として働き、夜にはキャバクラやKTVで働く女性も多くいると言う。

繊維産業が停滞していることにより、高賃金の仕事が2000年代初頭から頭打ちになっていることは憂慮すべき問題だとElder氏は述べた。「(繊維工場の仕事は)完璧な仕事というわけではありませんが、職は職でした。」

「それが横ばい状態になっているため、多角化について検討し、サービス部門に十分な雇用を作り出すことが可能か否かを考えなければなりません。それが本当の戦いの始まりなのです。」



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最終更新:2018年02月01日

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