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ベトナム:繊維・アパレル企業が新しい最低賃金と社会保険制度に懸念

最低賃金の上昇は社会保険料や組合費負担増を伴い、繊維・アパレル業界など労働集約型産業を営む企業に負担がのしかかることになる。

ハノイのベトナム繊維協会(Vitas)は104日に、労働、賃金、繊維・アパレル企業に対する社会保険政策のインパクトを評価するために会議を招集し、その中でVitasと繊維・アパレル各社の代表者は、最低賃金の引き上げだけでなく、社会保険料の増加も企業経営に悪影響を及ぼすとの懸念を示した。

Nguyen Hoang Garment社の代表は、2018年初めから施行される新賃金と社会保険制度は、一般の繊維・アパレル企業や、特にNguyen Hoang社にとっても発展の阻害要因となると考えている。

Nguyen Hoang社の代表は、ほとんどの企業が薄利で加工業務を請け負っているが、人件費は製造経費全体の約70%を占めており、さらなる賃金の上昇は製造経費と製品原価を押し上げる要因になるだろうと述べた。このことにより、企業は受注が困難な状況となることが推測される。

また最低賃金はこれまで、労働生産性のインパクトを適切に評価することなく増額され続けてきた。

VitasTruong Van Cam副会長が会議上で公表した統計によると、20082017年における国内企業の年間平均成長率21.9%、外資系企業の15.2%に対して、政府は最低賃金をその10倍も増加させた。

一方、20082016年の国内総生産(GDP)は5.96%、消費者物価指数(CPI)は8.7%、労働生産性は4%の年間平均成長率であった。こうした統計数値が、最低賃金増加のスケジュールに対する企業の不安を増長させている。

最低賃金の上昇に加えて社会保険に関する新しい規制、特に社会保険の強制加入対象の拡大が及ぼす製造経費への影響は、企業の頭痛の種となっている。

この新規制によると、1ヶ月から3ヶ月未満の短期労働契約で働く労働者についても、社会保険強制加入の対象として新しく追加を行う。

Hanoi Textile and Garment JSC (Hanosimex)Hoang Minh Khang副社長は、この社会保険に関する新規制は、企業に財政負担を強いることになると述べた。この労働者層を社会保険の強制加入者に加えることは、製造経費を増加させるだけでなく、企業に手続きにかかる時間を強いると続けた。

Khang副社長は、自由競争市場においては魅力的な賃金と手当制度を提供する企業が高いスキルの従業員を雇用し、従業員のニーズを満たさない企業は従業員の維持または募集に苦労するのであるから、最低賃金規制は撤廃すべきだと述べた。

以前9月に開催された「ベトナムにおける労働生産性と賃上げ」をテーマにしたワークショップにおいて、Truong Dinh Tuyen前貿易省大臣・現商工省大臣は、地方自治体は最低賃金政策を廃止し、企業と従業員が自ら賃金交渉することによって、スキルの高い従業員が賃金上昇を通じて労働生産性を向上することを促すのを認めるべきだと述べた。

この方針がうまくいけば、企業間の競争が促進され、自発的に賃金が上昇されることにつながる。



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最終更新:2017年10月16日

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