インドシナニュース

カンボジア:シェムリアップのPactics社はなぜ過分の賃金支払いを行うのか(後)

(前編より)

 

また育児は、同社におけるもう一つの大きな取り組み事項となっている。「我々の従業員の80%は女性ですので、母乳で育児ができるよう職場に託児所を開設しました。3ヶ月~12または15ヵ月までの子供については無料で託児所にて預かり、それ以上の子供については、育児のために毎月15米ドルの補助金を支給しています。また、看護師が常駐する医務室、補助金付きの社員食堂を完備している上、Pactics社の全従業員向けにバイク用ヘルメットの購入費用の半額を支払っています。従業員は、安全、労働権、セクシャルハラスメント、衛生について学ぶ、厳しい1週間のトレーニングプログラムを受けねばなりません。」と彼は言った。「誰もが我々のことを特別だと言いますが、我々が行っているのは法律の求めていることだけです。例えば100人以上の従業員がいる場合、育児手当を導入しなければならないと法律に定められています。ただしこれは強制ではありませんが。我々が特別なのではなく、法律に従っていない他のすべての会社が標準を満たしていないだけなのです。」

Holten社長は、アパレル業界が変革を必要としていることには同意するものの、彼は工場だけがその義務を負うとは考えていない。「変革をもたらすのに最も強力な力を持つのは消費者です。我々は5米ドルで服をし、それが普通だと考えるところに大きな問題があります。」と彼は言った。彼は欧米社会が「ファストファッション」のバブルに慣れてきっており、衣料品にもっと価値を持たせることもブランドの責任であると考えている。「業界からの廃棄も非常に深刻です。」

Pactics社では、レイテック(Raytecs)部門が高性能ポリエステルスポーツウェアを専門とするパイロット工場を新設するのに合わせ、プノンペンへもこの企業哲学を展開していく予定としている。最先端の技術と印刷機器、そして熟練のグラフィックデザイナーを擁し、小規模の工場パートナーと組んで印刷やデザイン業務を行うことを目的としている。「我々の目標は、カンボジアの多くの製造業者を支援することです。我々には正しい処方箋があります。」とHolten社長は述べた。

Holten社長は、Pactics社をNGOなどの社会的支援団体とは一線を画したものと考えている。「利益が肝心です。我々はお金を稼ぐためにここにいます。これはビジネスなのです。」と彼は述べた。ルワンダに次いでカンボジアは世界でも一人当たりNGOの数が最も多く、海外援助団体からは毎年10億米ドルが経済に投入されている。

「多くのNGOがカンボジアを支援して素晴らしい仕事を行っており、私もこれらの人々に大きな敬意を払っています。ですがこうしたプロジェクトのほとんどは、寄付に全面的に頼っているため、支援が枯渇した場合プロジェクトは継続できません。」と彼は言った。「我々の労働者は、高級ブランド向けの製品を生産する世界市場で競争しており、そこで打ち勝つことができることを証明しています。我々は人々の生活を改善するためにできることがまだあることを示しているのです。」


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最終更新:2017年08月03日

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