インドシナニュース

ベトナム:EUとの自由貿易協定で課せられるハードル(後)

(前編より)

 

その他の代替案としては、EUのバイヤーに対し、ベトナムの生産者が契約メーカーから外部委託の請負人に契約のステータスを変更するということが挙げられる。

このビジネスモデルは台湾などの国で一般に普及している。ODM(original design manufacturer)生産やOEM(original equipment manufacturing)という専門用語が使われているが、実質的にこれらは外部委託の契約である。

台湾メーカーはコンピューター部品やパーツの95%ををこの契約形態で生産しているとみられており、多くの場合、この契約形態により関税の引き下げや貿易協定のその他の特典を受けることができる。

一言で言えば、ODM契約者は他社の持つブランド製品を生産する自社ブランド契約者である。ベトナムブランドはなくなり、Made-in-Vietnamのラベルもなくなる。

またODM生産者は、自社の仕様ではなく、他社の仕様に合わせた商品のデザインや設計を行う必要がある。

一方OEMとは、自社の仕様に合わせて商品のデザインや設計を行い、販促を行うEUのべつ企業に商品を販売することになる。

ODMと同様ベトナムブランドや Made-in-Vietnamのラベルはなくなり、商品はバイヤーのブランド名で流通することになる。OEMとODMはともにごく複雑であり、地元企業は時間をかけて慎重にそのコンセプトを理解する必要がるとMai氏は述べた。

しかしながらMai氏が強調したい点は、衣料品、履物、繊維部門は、ベトナム・EU貿易協定では自動的に利益を受けることはないということである。何のアクションも取らなければ、メリットを享受することもない。

そのため、協定のメリットをフルに享受できるよう国内企業が先導して構造改革を行い、業界のハイエンド分野における国際的な競争力を上げていく必要があるのである。

ベトナム・EU自由貿易協定は2015年12月2日に交渉が終了し、2017年初めに署名が完了し2018年に発行される予定である。協定により、10年以上の期間をかけて99.8%の関税が撤廃される。

2015年のベトナム・EU間の商取引は合計470億米ドルとなっており、2016年にはさらに増加する見込みである。

地元企業は、高級品を生産するために複雑な仕事こなすことができる、高度なスキルを持った労働者の養成に焦点を当てていく必要があるとMai氏は注意を促した。

 

 


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最終更新:2016年12月26日

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