インドシナニュース

カンボジア:アパレル産業はいかに自動化時代を生き抜くか(後)

(前編より)

 

しかしカンボジアにとって、自動化への道はまだ不透明である。労働者権利グループである連帯センターのWilliam Conklinカンボジア担当は、アパレル業界における現在の問題は抜本的改革の欠如によると述べた。Conklin氏は「15年間何も変わっていません。」と指摘し、それを業界関係者の将来に対するビジョンの欠落にあると結論付けた。例えば近年誰しもがベトナムを脅威に感じており、特に環太平洋戦略的連携協定(TPP)が発効し、ベトナムの輸出産業の前に巨大な新規マーケットが開かれた場合にはなおさらのことである。「ベトナムは2009年にTPPに参加すると表明しましたが」、こうした動きに対するカンボジアの長期戦略はまだ検討さえなされていないと続けた。「誰もどのように競争すればよいのか考えていません。恐らく太刀打ちできないでしょう。ベトナムの縫製工場は巨大で、従業員数はそれぞれに5000人から1万人もおり、ベトナムへの投資は巨大だからです。」

それ以外にも物流面での問題がある。まず自動化は多額の投下資本を要するが、投資家と工場経営者(Conklin氏の見積もりによると95%が外国人)は、少数を除き「アパレル業界に多額の投資を行う意思がありません。」

またADBの2015年レポートによると、カンボジアのエネルギーコストは、1キロワット時あたり0.18米ドルから1米ドルにも達しており、東南アジアで最も高い。従って自動化はコスト的に非常に高くつくことは疑いようもなく、エネルギー生産に長期的な政府の投資が求められる、とConklin氏は続けた。さらに、新しい機械を導入するには労働者のトレーニングが必要であり、これにはより多くの投資や雇用者と従業員間の関係改善が必要であり、最低賃金もさらに引き上げられる必要がある。それでも全ての利害関係者が協力し合い、業界のパラダイム・シフトを起こす必要がある、とConklin氏は言った。このパラダイム・シフトはカンボジアにおいてまだ見ぬものであるが、それは簡単な選択であると彼は言った。

「低賃金や低コストからより崇高な志向へ、労働者は単なる道具ではなく、資産でないか?カンボジアが現状のような行き当たりばったりの経営を続ければ、いったい何によってカンボジアを周辺諸国から際立たせることができるでしょうか?」


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最終更新:2016年12月14日

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