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ベトナム:アパレル産業におけるサプライチェーン確立の必要性

ホーチミン市で先週開催されたパネルディスカッションでは、自由貿易協定によってもたらされるチャンスを生かすために、ベトナムの繊維・衣料企業は自国のサプライチェーンにもっと焦点を当てるべきだと発言された。
ホーチミン市・織物・刺繍・繊維協会のPham Xuan Hong会長によると、EU-ベトナム間のFTAなど、特に自由貿易協定に署名して以降、多くの外国人投資家がベトナムに注目しているという。
FTAがベトナム企業にチャンスをもたらすとともに、リスクや課題ももたらす、という意見に参加者達は同意した。
Duane Morris Vietnam LLC の社長であり、在ベトナム欧州 商工会議所の法務委員会の委員長であるOliver Massmann氏は、EU-ベトナムFTAで定められた、いわゆるファブリック・フォーワードの原産地原則がベトナム繊維・アパレル企業にとっての課題となるだろうと語った。
ベトナムは中国、韓国、台湾などからの原材料輸入に依存しており、国内では輸出向けに布地を衣料に変換する裁断-製造-端処理のような付加価値の低い作業を行うに過ぎず、サプライチェーンの中であまり付加価値を生み出していないという。
「国内のサプライチェーンを確立しなければなりません。」
環境保全に取り組みつつも、糸製造と染織を同時に行う必要がある、とMassmann氏は語った。
FTAの結果、ベトナムのバリューチェーンにおける未開拓部分に多くの外国投資が集まる可能性もあり、地元企業が外国のノウハウの恩恵にあずかる可能性もあるとういう。
「これまで繊維・アパレル産業はアウトソーシングを行っていたにすぎません。我々は低い人件費により競争していましたが、それももうアドバンテージにはなりません。競争力を高める新たな推進力を作り出さなければならないのです。」とHong氏は語った。
信頼性の高い原材料の調達先を国内に持ち、技術への投資を行えば、産業に付加価値をつけることになるという。
「TPPの有無にかかわらず、これまで長年にかけて発展したのと同様に繊維・アパレル産業は発展していくのです。」
ベトナム繊維・アパレル産業にとって2番目に大きな輸出市場であるEUは、ベトナム企業の輸出の伸びにつながる大きな機会となる。
繊維・アパレル産業の企業は次年以降の成長を促す施策を綿密に立てているとHong氏は語った。
TUV SUD ASEANプロダクトサービスのGoh Wee Hong上席副社長は、ベトナムの飲食・衣料産業が長い間存分に低賃金労働と低いコストに頼ってきたことに言及し、「イノベーション、品質、そして食品安全に投資する必要性があります。」と発言した。
またTUV SUD VietnamのSathish Kumar Samurai会長は、「ベトナムはFTAを通じて、特にEU、アメリカ、日本、韓国、ASEANなどの主要世界市場とのビジネスチャンスを増やしてきました。これらの協定はベトナム企業に世界市場へのアクセスをもたらすというだけではなく、ベトナムのメーカーがより厳しい品質・安全規制に従うよう求められていることを意味します。」と述べた。
TUV SUDとAGTEKは、厳格な世界品質と安全基準に関する、最新でより深い理解を提供するトレーニングやその他の活動を展開し、地元メーカーが世界市場にアクセスする手助けを協力して行っている。
「自由貿易協定がベトナムにおける商品事業の大勢に与える影響とは?」と題されたこのパネルディスカッションは、TUV SUDの150周年記念イベントの一環であった。
TUV SUDは試験、検査、監査、認証などのサービス提供を世界中で展開している。
将来的にTUV SUDは、FTAによってもたらされるチャンスを最大限に生かすべく、繊維・アパレル産業や食品関連産業を中心に地元企業と提携し、製品品質の信頼性を向上させるサポートをしていくだろう、とSomuraj氏は述べた。
またHong氏は、ベトナムの繊維・アパレル産業の今年の輸出額が5.5%のみの伸びである285億米ドルとなる見込みであると説明した。

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最終更新:2016年12月13日

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