インドシナニュース

ベトナム:外資系企業の小売市場進出に伴い競争が激化(前)

ベトナムの小売市場では最近M&Aブームだけでなく、日本、タイ、韓国など外国資本による市場支配が起きている。

こうした外資系企業の発展により国内小売業者が市場シェアを失い、徐々に乗っ取られたあげく、最終的には市場から一掃されてしまうのではないかという懸念が持ち上がっている。しかし別の側面から見ると、外国企業がもたらすこうしたショックは、国内の小売業者を覚醒させ、変化を促し、国際的なルールを採用、遵守させることに寄与する。

 

熾烈な競争

ベトナムは現在、アジアや世界で最もダイナミックで魅力的な小売市場であると見られている。ベトナムでは現在その市場を国際的なルールに基づき開放しており、国内の小売業者は増加している外資系競合他社との強い競争圧力に直面している。

ドイツ市場調査会社GfK社による最新のレポートによると、ベトナムの2015年小売売上高は1000億米ドル以上にも達しており、2016年はさらにそれを上回ることが予想されるという。専門家らはまた、9000万の人口を擁するベトナムの小売市場は国内外の小売業者にとって非常に魅力的なものであると指摘した。

そのような可能性を秘めたベトナムは、多くの外資系小売業者にとって進出を目論む本命市場となっている。Aeon(日本)、Lotte Mart(韓国)とCentral Group(タイ)といった巨大な小売業者の進出がベトナムの小売市場を席巻している。

国内小売業者は外資系競合他社に屈服するだろうと考える者がいるかもしれないが、多くの主要国内小売業者はそのまま何もせずに負けることや、外資系競合他社の後塵を拝することを潔しとせず、逆に国内企業の多くは人材や資本を集中して巨大資本を持つ外資系企業に正々堂々と戦いを挑むため、新しいゲームに備えている。

押し寄せるM&Aの波によって、もはやベトナム小売市場は国内企業による独占市場でないことは間違いなく、巨大な外資系小売企業、特に多国籍企業の目には肥沃な市場と映っている。そのことは同時に、ベトナム企業に多くの課題を突きつけ、コインの表裏のようにM&Aにはメリットとデメリットの両面をもたらす。ベトナム企業が自社のブランドを失い、外資系企業に席巻されて小売市場の収益が国外に流出するような事態となった際に、国内企業が積極的な対応をするようになればプラスの効果を得られるかもしれない。このように政府、関連団体や企業が積極的に対処を試みる場合は、M&Aは成長に必要な多くのエネルギーをもたらすこととなるが、対処を誤れば国内小売業者は商機を逃し、市場を失うことになる。

小売チェーンSaigon Co.op Martの Vo Hoang Anhチーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)は、最近のM&Aはより速いスピードで進められており、国内小売業者に対して大きなプレッシャーが課されていると述べた。彼は、Saigon Co.op Mart社では既に、長年の外資系企業との競争やM&Aの大波に対する免疫はあるものの、戦略を綿密に練り直して、より積極的かつ真剣なアプローチで市場に適応していかねばならないと続けた。同社では小売店のネットワークを拡充し、顧客、生産者やサービスプロバイダとより緊密な関係を構築してきた。Anh CMOは、M&Aによりますます強大な競合相手が生み出されていくため、ベトナム企業は自社の戦略を再構築、大胆な施策を取るだけでなく、外国企業からも学んでいく必要があると強調した。

 

(後編へつづく)


無料レポート提供中!
~~ ミラン・コンサルタント ~~
ベトナムでのアパレル生産は
中国での生産とどこが違うのか?



ベトナム ジャンル:
最終更新:2016年10月20日

このページのトップへ戻る