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カンボジア:縫製工場稼働状況データの修正

カンボジア商業省は第1四半期において、120軒以上の稼動していないアパレル・製靴工場を閉鎖または一時稼動停止中と再分類したと国際労働機関(ILO)は8月30日伝え、賃金上昇や低い生産性、安定しない労働力によって縫製工場がカンボジアから撤退する兆候があるかどうかという議論に一石を投じた。

「商業省は、今年第1四半期に多くの工場が数ヶ月に渡り不稼動あるいは閉鎖しながら同省に届け出を出さなかったために、正式なデータベースに反映されていなかったと発表した。同省は122社のアパレルおよび履物縫製工場を閉鎖もしくは一時休業と再分類している」と国際労働機関(ILO)は最新の「カンボジア衣料品・履物分野公報」で発表した。

同誌によると、同省のデータでは第1四半期で新しく12軒の工場が操業開始をしたが、縫製工場は差し引き110軒減少し、2016年3月現在で589軒となった。ILOの発表の有効性に関して商業省からのコメントは得られなかった。

公報に引用されている数字は工場の不稼働の原因や期間については言及していないが、最近の工場閉鎖の増加を裏付けるものとなるだろう。

カンボジア縫製業協会(GMAC)のメンバーデータによれば、今年これまでで合計70軒の工場が閉鎖し、新規開業は20軒のみである。GMACは急増する工場閉鎖の原因について、政情不安、労働不安、競争力の欠如、低い生産性、労働者の賃金上昇によるコスト増加などをあげている。

こうした傾向は、国際的な衣料品・靴メーカーが製造ラインをより投資効果の高い場所へ移しつつあることを意味するとGMAC会長Ken Loo氏は言う。

「カンボジアには競争力がないので、そのうち各社引き上げるでしょうと長年言い続けています」と彼は工場閉鎖について述べた。「新規投資家が減少しているだけでなく、既存の投資家たちが撤退しようとしているのです。この傾向は今年いっぱい続くでしょう」

一方でILOの公報は、カンボジアの60億米ドルのアパレル・履物分野の120社の工場閉鎖は産業の健康状態を示すものではないと違った見方をしている。

「この減少は、実際の工場閉鎖率の増加というよりも、記録の修正によって起こった統計学的なものと見るべき」で、「輸出量と雇用者数で考えると、継続的に成長する見込みはある」と公報は述べている。

また、カンボジア開発評議会から第1四半期に承認を得た37の投資案件のうち22がアパレル・製靴分野で投資総額は8600万米ドルに上ると記されている。これは第一四半期の海外直接投資(FDI)全体に占める比率としては若干減少しているが、縫製産業自体では2015年同期比で20%の伸びを記録している

ILOはこれらのデータについて、アパレル・製靴分野への投資も急激に成長しているが、それ以上に他分野への投資が進んでいるためと説明している。

「カンボジアへの直接投資流入が多様化しつつある中で、アパレル・製靴分野への投資は堅調に成長しているが、他分野への投資はそれを超えるペースで成長している」と公報は述べている。

縫製産業における雇用は第1四半期も全体で伸び続け、対昨年同期比5.3%増の63万人に及ぶという。

 


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最終更新:2016年09月01日

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