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カンボジア:政情不安の中でのアパレル工場閉鎖

カンボジアの政治情勢不安は、70以上の工場の閉鎖強行と受注急落という、アパレル・履物製品産業が生産ニーズに合う代替国を頼らざるを得ない状況に追いやったと、カンボジア縫製業協会(GMAC)の高官が8月22日に語った。

8月22日にプノンペンで開催された第6回カンボジア国際縫製アパレル産業展示会・機械産業フェアの前の記者会見において、GMACのオペレーションマネージャーLy Tek Heng氏は今年初めの8カ月の気にかかる状況を語った。

「政治情勢は、事業経営者と投資家両方のビジネスに影響を与えると考えています。一つの国が政情不安定を抱えていると、投資をするのも難しくなり、特にバイヤーからの懸念が出ます。違法なデモや、ベトナム、バングラデシュ、ミャンマーなど他のアパレル・履物製品輸出国との競争といった政治問題は、投資家にカンボジアへの投資を思いとどまらせ、バイヤーにカンボジアからの製品発注を渋らせています」と彼は述べた。

今年初めの8カ月で70以上の工場が閉鎖されたが、新規開業したのはわずか20のみだったと彼は話した。これは、バイヤーからのカンボジア製の履物製品とアパレル製品の受注がほぼ30%落ちたことになり、閉鎖だけでなく労働者の勤務時間の大幅削減も余儀なくされた。

受注減少は、アパレルや靴を作るための機械の受注減少に至るなど、この産業中に連鎖反応をもたらしたと、このフェアを主催したChan Chao InternationalのAkai Linは警鐘を鳴らした。

「ここ数年、製造用機械の需要は多かったが、現在は工場閉鎖により若干減少し、発注前に政治情勢が改善するのをバイヤーが待つようになっています」と彼は警告した。

商業省のSoeng Sophary報道官はそのニュースを軽視し、工場閉鎖は産業が危機に瀕していることを意味しているわけではないと、クメールタイムズに話した。彼女は、来る米国の大統領選挙や、国民の半数以上がEU離脱に投票した最近のイギリス国民投票、電気代の高騰などを理由に、工場閉鎖を国際的な不安定さのせいにしている。

「カンボジアはアパレル輸出に依存した小さな国であり、我々の米国やイギリスへの輸出市場志向によって海外の懸案から影響を受けやすいのです。工場閉鎖は、EUや米国の需要変化によるものでしょう。海外の景気の波がカンボジアに打撃を与えているのです。しかし、海外からの打撃だけではなく、国内からでもあり、投資家は低い操業費で利益を得ようとしています。そのため、もし他国の操業費がカンボジアより低ければ、投資家はそれらの国へ向かうでしょう。我々は電気代と労働費という警戒すべき課題を抱えているのです」とSophary氏は述べた。

彼女は、産業が苦難に陥っているのかどうかを判断するには早すぎるとし、70の閉鎖した工場が20の開業した工場と比べられる必要はあり、それはより大きく重要なことだろうと強調した。

アパレル産業の課題を示唆するGMACの出したバイヤー発注30%低下という数字と対照的に、回復の予測をする商業省が出した直近の数字が公表された。商業省は、今年第1四半期のアパレル・履物輸出の合計が20億米ドルと、39.1%増加したと述べた。

EUは、製品で7億1780万米ドルを占める最も大きな市場で、その後に4億1920万米ドルの米国、4170万米ドルのカナダが続く。

2015年、この産業での総輸出金額は699工場で63億米ドルであり、工場数73の2014年を超える7.6%の成長だった。

 


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最終更新:2016年08月27日

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