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カンボジア:アパレル産業の最低賃金交渉に他部門も参画

労働組合、経営者及び政府関係者は7月27日、アパレル産業の最低賃金交渉に向けた準備期間中に初めて会合を持ったが、その他の労働団体や保護団体もそれらの議論に加わることができるよう求めた。

首都のSunwayホテルでの会合には建設、食品サービス、観光、製造業など様々な産業から組合の代表者が参加し、最低賃金について全産業に一律に適用するものから、産業単位に適用するものまで、国レベルまで議論を持ち上げて様々なアプローチを検討した。

労働者権利団体Solidarity CenterのカントリーディレクターであるWilliam Conklin氏は、この会合では最低賃金交渉において自らの権利を主張したいとする非アパレル部門における緊迫感の高まりが感じられたと述べた。

「待てば待つほど、権利を獲得することが難しくなるためです。そのためカンボジアの最低賃金制における統一的な労働者の権利獲得に向け、少しでも前進しようとしているのです。」と彼は述べたが、この一連の会合において明確な決定事項はなかったことを認めた。

「カンボジアは(国際労働機関の最低賃金決定条約)131条を批准すべきであるとする合意があったようです。」とし、彼はその批准国に対してすべての賃金労働者グループをカバーする最低賃金制度の確立を義務付けているこのILOの条文について言及した。

ベトナムでは現在、5年間もの時間をかけて区分した地域ごとに4種類の最低賃金制を設定しており、タイとマレーシアも国の最低賃金制を確立している。

カンボジア労働法第104条では、国内の賃金は「少なくとも最低保証賃金以上でなければならない」と規定している。つまり、それは人間の尊厳を保ちながら健全に生活できる権利である生存権をすべての労働者に確保しなければならないということである。

カンボジアにおける最低賃金制を確立するための正式な議論はまだ着手されていないが、労働省のHeng Sour広報官は2月に、まだドラフトもされていない最低賃金法は他の産業へも拡大適用される予定であるとしたが、それ以上の詳細は明らかにされなかった。

Sour広報官は、労働省としては最多数の労働者を雇用しているため、アパレル部門の最低賃金に焦点を当てていると述べた。アパレル部門の最低賃金を設定しさえすれば、それに整合するよう、他の部門にも波及することが予想されるためである。

「我々は、アパレル以外の産業も決して無視しているわけではありません。(労働市場は)自由市場であるため、繊維・履物部門の賃金が上昇すれば他の部門にも影響します。」

Sour広報官によると、カンボジア社会保障基金のデータから、建設労働者が既に衣服労働者よりも多くの賃金支払いを受けていることが示された。

カンボジア観光サービス業労働者連盟のMorm Rithy会長は、労働者らは労働省が他の産業にも最低賃金を適用するのを待ちわびていると述べた。

「2017年の半ばまでかけ、我々は労働省に情報を提示するために観光産業の最低賃金を調査しようとしています。我々が調査に時間をかければかけるほど、経営者が賃金面で我々から搾取する時間が長くなるということになります。」と彼は述べた。

カンボジアの建設・林業労働組合連合のSok Kin会長も、調査やデータの不足が最低賃金制の導入を抑制することの理由になってはならない、と同様の考えを示した。

タイ、マレーシアなどの国へ出稼ぎに行くことを選択するカンボジア人労働者は莫大な数となっており、労働者グループCentralのMoeun Tolaリーダーは、国が最低賃金を導入することはこうした出国を食い止める手立てとなるだろうと述べた。

「出稼ぎ労働者らは、賃金が低すぎず、良い労働条件が提示された場合は国内に留まりたいと考えています。」と彼は言った。

7月27日、労働諮問委員会は今年のアパレル産業における最低賃金の交渉開始を意味する第1回の会合を行い、現時点で1ヶ月あたり140米ドルでの交渉となっている。

この会合で議論されているトピックスには政府、経営者と労働組合16人のメンバーからなる技術委員会の創設があり、それが実現すれば来年の賃金を決定するために社会・経済的要素が考慮されるようになる。


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最終更新:2016年08月02日

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