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ベトナム:ドンソン銅鼓からミスインターナショナルコンテストまでのアオザイの変遷

ベトナムの伝統的なロングチュニックとズボンからなるアオザイは、常にベトナム人の文化的なシンボルと認識されている。しかしこの伝統的な衣装が非常に古い時代に登場した後、多くの浮き沈みを経たことを知っている者はほとんどいない。

 

文化人類学者によると、ドンソン銅鼓(紀元前700年から100年)の画像において、古代ベトナムでは2つのフラップのついた衣装を着ていたことが分かる。

このタイプのドレスは紀元前2000年から西暦200年ごろまで、女性に一般的に着用されていた。この期間のアオザイは、中国文化の影響を受けていなかった。ドンソン青銅ドラムに描かれた衣装を見ると、今日のアオザイによく似た特徴を見ることができる。

 

李朝・陳朝におけるアオザイの進化

紀元11~12世紀の李王朝期以降、ベトナムは中国の封建主義に支配され、アオザイは一部に中国文化の影響を受けることとなった。おそらく北の寒冷な気候のために、この衣装は3〜5層のレイヤーを持ち、またスカーフのような装飾も備わっていた。

この期間は袖が大きく長いという共通の特徴があり、それにより女性は高くまとめた巻き髪が最も一般的な髪型であった。

しかし16~18世紀には、女性は髪をおろすようになった。その時代の衣装にはまだ多くのレイヤーがほどこされていたが、全体に幾分落ち着いたものとなった。

 

16~17世紀のアオザイ

李朝期にアオザイは最も大きく変化し、その時代常に変貌を遂げ、以前の衣装とは全く異なるものとなっていった。

この時期にアオザイは4つのフラップのついた衣装となり、後期の4つのパネルのついた伝統的なドレスと類似していたが、2つの前身ごろのパネル(身ごろに縦にはめこんだ飾り布)は、後のスタイルのように一つに結ばれていなかった。当時の女性は、ブラジャーの上から4つのフラップを持つアオザイを着ていた。女性は自分の髪をまとめて巻き上げており、長い鳥の羽のついた帽子をかぶっていた。後に彼女らはその帽子をやめ、スカーフやヤシの葉の笠をかぶるようになった。

その後、農作業や日常生活に支障がないように、アオザイは4つのパネルのついた伝統的な衣装にとって代わられた。

女性は仕事をするのに4つのパネルのついた伝統的なドレス(Ao tu than)をロングスカートの外に着用していた。このAo tu thanは、一年を通して熱心に仕事に励む農村の女性に適していた。

小さな町や都市に住む女性のために、Ao tu thanは5つのパネルを持つAo ngu thanにリフォームされていった。

 

グエン朝から20世紀半ばのアオザイ

グエン朝において、Nguyen Phuc Khoat卿が今日のベトナムのアオザイを形作った。数万人規模のMinh Huongからの「移民」に直面し、ベトナムの独自文化を維持するために、Nguyen Phuc Khoat卿はベトナムのすべての人々にドレスに関する法令を布告した。この法令では、女性と男性双方に向けて、今日によく似たアオザイの形状を示した。

アオザイは、1739~1765年のNguyen Vu Vuong卿の治世下で、公式な民族衣装となった。

そして、近代的なアオザイの形状を確立したのは1939年に画家であるCat Tuong氏によってデザインされた“Le Mur”アオザイであった。

伝統的なアオザイとは異なり、“Le Mur”アオザイは多くのヨーロッパ様式を取り入れ、身体のラインを強調している。このアオザイは当時、セクシーすぎるとして世の中から批判され、ファッショナブルなアーティストのみがそれを着用していたが、1943年以降、このスタイルは廃れていった。

1960年代、サイゴンのDung Tailorsはラグラン袖のアオザイをデザインし、それ以降、現代のアオザイが形成された。

 

20世紀半ばから21世紀初めのアオザイ

1960年代初頭に、Ngo Dinh Nhu氏の妻Tran Le Xuan夫人が、オープンカラーのアオザイをデザインした。この有名なアオザイは、マダムNhuのアオザイと呼ばれ、当時は伝統的な様式に反していると批判された。今日ではこの種のアオザイは、快適で、熱帯気候に適していると人気がある。

1960年代には、アオザイの伝統的な形に挑み、ファッショナブルなボディラインを強調したものが出てきた。

60年代の終わりにはミニのアオザイが、快適、便利であるために、女子学生の間で広まった。このスタイルのアオザイは、膝丈の狭いフラップが装飾されている。

1970年代以降、アオザイは徐々に姿を消していった。しかし2000年以降、アオザイはVo Viet Chung、Si Hoang、Thuan Vietといったベトナムの革新的なデザイナーのコレクションを通じてさまざまなデザインや、それまでと異なる素材で復活した。また、アオザイはジーンズにも合うようにアレンジされている。

アオザイは、結婚式、誕生日、お祭りのような日常の重要なイベントでますます活躍している。

アオザイは、ミスインターナショナルコンテストにおいて、常にベトナム代表が着用する衣装の最初の選択肢となる。Pham Huong、Tran Ngoc Lan Khue、Pham Thuy Vanなどが着用した伝統的なアオザイは、世界の聴衆に強く感銘を与えた。

 

原文にイラストや写真あり。

 


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最終更新:2016年03月12日

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