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ベトナム:Van Phucの絹製品、成長に期待

古くから機織りを行う村と同じ名前を冠する著名なシルク製品のブランドVan Phuc絹製品は、国際市場に乗り出しながら文化的アイデンティティを保ち高めようと試みてきた。

Van Phuc絹織物村協会会長のPham Khac Ha氏によれば、世界的経済統合が進むにつれ、絹の生産者らは競争力を高め、地元と国際的な市場の両方の嗜好と需要に見合うより創造的な製品を提供するため、製造方法を刷新しようと最善を尽くしている。

「いかに外国市場にさらに進出を図りながら村の文化的なアイデンティティを保つことができるかということが難しいところです」とHa氏は言う。

同協会は三年連続して、ベトナム、中国、ミャンマー、ラオス、カンボジア、タイを含む大メコン圏(GMS)諸国が主催する絹織物に関するセミナーへMekong Institute of Thailandから招待され参加している。

さらにセミナーの主催者らはインド、日本、オーストラリアなどの世界の主要な絹生産者らを多数招待し、大メコン圏の手工芸品を作る村々が知識を得ることができるようにした。セミナーに参加することで協会はタイ、イタリア、ロシアの見本市にも絹製品を提供できるとHa氏は言う。

見本市で展示されたVan Phucの絹製品は品質が高くデザインも素晴らしいと評価されたとHa氏は言う。このような機会を得ることで協会は絹製品を外国の顧客にも紹介することができ、村にも観光客をより頻繁に誘致し、観光開発のチャンスを与えることもできると氏は付け加えた。

Ha氏によれば村では現在絹や絹から作られた製品を販売する店舗が150あるという。2014年の1年間で1万人以上の外国人観光客が村を訪れた。

しかしVan Phucは多様なデザインや人目を引く色を遣い、価格も安い中国から輸入された質の悪い偽物の絹製品との厳しい競争にさらされるなど未だに難題に直面しているという。

「海外からの顧客から見れば、これはVan Phucの絹製品のイメージや商標に悪影響を及ぼしています」Ha氏は言う。

問題を解決するために地元の有志らはVan Phucの本物の絹製品や絹製品からつくられた珍しい土産品を展示・販売する品質の高い絹製品の施設を開設した。ここで展示される絹製品は定期的に検査され厳しく管理されており、特に本物と偽物の区別がつかない外国から訪れた顧客は偽物や粗悪な製品を購入してしまう心配なく買い物を楽しむことができる、とHa氏は述べた。

施設内に店舗を構えるVan Xuan絹製品店社長のNgo Thi Thanh Hien氏は偽物の絹製品の価格は1メートルあたり5万-8万ベトナム・ドン(2.20-3.50米ドル)で、本物の絹製品よりもはるかに安いという。

「当店では1メートルあたり18万-50万ベトナム・ドンで販売しており、高級品は100万ベトナム・ドンもすることもあります。絹繊維や原料をラムドン省の中央高原地帯から調達しなければならないのであまりにも低い価格で販売することはできません。絹地の生産プロセスは大変な努力と緻密な作業が必要なことは言うまでもありません」Hein氏は言う。

Hein氏によれば外国からの訪問客はドレスやシャツを作るためにお気に入りの絹地を選ぶという。さらに衣類、毛布、枕、タオル、バッグや財布、ハンドバッグなどの小物も土産品として購入する。

過去に3回Van Phucを訪れ絹製品を購入したことのある日本人観光客のキクチ・ヨシヒデ氏は訪れるたびにVan Phucの絹製品が変化しさらに美しくなっているという。

「日本でも絹製品は製造していますが大変高価です。加えて絹製品は特別な機会にしか身につけない着物をあつらえるためだけに使用されています。比較してベトナムの絹製品は安価で品質もかなり良いのです」とヨシヒデ氏は語りながら、なめらかな手触りと軽いのが気に入り自分自身のための絹の半ズボンと友人や家族のためにスカーフを購入した。

 

観光開発

ハノイ中心地から10キロほど南西に位置するハノイのハドンのニュエ川の岸に位置するVan Phuc絹製品村は伝統的な製織技術と高品質な絹製品で名高い場所だ。

Ha氏によればグエン朝のもと、Van Phucの絹製品は王室や貴族のドレスを仕立てるための大変貴重なものだとみなされてきた。

伝統的に手織り、手染めのVan Phucの絹製品は、国内市場はもとより海外の顧客の間でも有名だ。1931年と1932年にはVan Phuc絹製品はマルセイユと続けてパリでも初めて国際的な見本市に出品された。1932年のパリの見本市ではVan Phucの絹製品はフランスの人々からインドシナで最も洗練された製品と称賛された、とHa氏は思い出しながら語った。

氏によれば1958年から1988年にかけて絹製品は主に東欧の市場へ輸出されたという。

1,200年以上の歴史を持ち、Van Phuc 絹製品はベトナムで最も古くから機織りを行う村であることに誇りを持っている。村では手工芸品の仕事の保護と観光開発を結び付けることで成功を収めており、手工芸品の村を訪ねる観光地として素晴らしい場所だとHa氏は語る。

さらに伝統的な手工芸品を行う村を復元することがハノイが今年取り組もうとしている主要な課題の一つであることから、ハドンの人民委員会がVan Phuc伝統手工芸品村の回復と開発に関するプロジェクトに着手・導入したと言う。

村では観光客が本物のVan Phucの絹製品を購入し、同時に製造施設を直接訪れることで上品な絹地の製造工程を体験できる手工芸品村のツアーを企画した。

観光客は職人と直接対話をすることで、ベトナムで最も長い歴史を持つ伝統的な手工芸品の村として認識された村の歴史を学ぶことも可能だ。

 


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最終更新:2016年03月02日

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