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ベトナム:繊維部門の苦境は2016年も続く

過去10年間米国と日本のパートナー向けに製品を製造してきたある縫製企業の社長は、昨年の受注数が「劇的に低かった」ため、同社が困難に直面していることを認めた。

2014年に市場の需要が増加すると見越し、同社ではビンズン省に工場を新設することを決定したものの、期待どおりに受注が伸びなかった。

ホーチミン市やタイニン省だけでなく南北部の多くの中小企業では、ますます困難になる状況下で、自社の作業場を売りに出している。

その売出価格は、稼働時間と工場の規模に応じて6000万から350億ベトナム・ドンと様々である。

中小企業だけでなく大企業もまた、大きな困難に直面している。多くの中小縫製企業が他社との合併を画策する一方で、大企業では顧客をつなぎ止めるため、販売価格の値下げを含むあらゆる手段を講じている。

例えばベトナム最大の繊維企業グループであるベトナム繊維公団(Vinatex)では、2015年売上は前年よりも11%上昇したものの、税引前利益は横ばいであった。

VinatexのHoang Ve Dung副社長は、多くのアパレル企業では中国、インド、マレーシアなどのライバル企業と競争するため、販売価格を大幅に引き下げざるを得なかったと述べた。

Vinatexでは2016年についても悲観視しており、生産性については11%の増加を見込んでいるものの、売上についての成長目標は8%にとどまる。

VinatexのTran Viet取締役は、為替レートの変動が業績に悪影響を与える恐れがあるため、今年の生産計画策定においては慎重な姿勢を取っている、と述べた。

「Vinatexが(2015年)増収であったにもかかわらず、利益が横ばいになった理由の一つに、ベトナム・ドン通貨高が挙げられます。」と彼は述べた。

「(昨年は)中国の人民元が4.8%下落し、ベトナムのライバル国であるマレーシアやインドの通貨もまた、ベトナム・ドンよりも大幅に下落しました。」と彼は解説した。

さらにそれらが繊維メーカーに影響を与えたことにより、綿とポリエステル繊維価格も急激に下落し、顧客は契約を反故にした上で値引きを求めてきた。

中国と競合することは、ベトナム企業にとって頭痛の種である。VinatexのDung副社長は、中国の人件費は確かに増加しているものの、中国企業は原材料供給をコントロールすることができるため、ベトナム企業と比較してなおも有利である、と述べた。

「原材料生産を増加させることができる場合にのみ、ベトナムが他の市場を惹き付けることができるのです。」と彼は言った。

それでも繊維部門における外国直接投資(FDI)は近年急激に増加している。ある報告書によると、昨年登録されたFDI資本は、過去20年間にわたりベトナムに投下された投資額の総合計と等しい15億米ドルに達した。

 


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最終更新:2016年02月03日

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