インドシナニュース

カンボジア:アパレル・ブランドが仕入価格引上の誓約を反故に(後)

(前編より)

 

IndustriALLは、この誓約が透明性を欠いていたことを認めている。衣料品産業が本当に必要としているのは、ブランドの購買慣習を賃金上昇にリンクさせ(て、相応に仕入価格を上昇させ)る方法である。それこそが、Action(行動)、 Collaboration(協業)、 Trans- formation(変革))の頭文字をとった“ACT”というカンボジアで開始され、達成を目指している、新しい複数国間によるプログラムの目標である。

ACTは、昨年誓約に署名した8社を含む14の国際衣料ブランドに働きかけ、賃金だけでなく休暇手当やボーナスなど、製造原価に影響を及ぼすその他の要素も含めて、業界全体での団体交渉権を創設し、こうした増分原価をカバーするだけでなく、契約期間やその他の意思決定にも及ぶ購買慣習を、これらの衣料ブランドに認めさせることを目指している。

「我々は、工場と衣料ブランドとの実際の契約を見ることはできません。衣料ブランドが主張していることと、工場が主張していることは別のものです。そのため、我々が必要としているのは、おそらく価格設定だけでなく、契約遵守に対する透明性を担保するメカニズムであり、それによって我々は両者のつながりを確認できるようになります。」とIndustriALLのJenny Holdcroft政策部長は述べた。

「問題は、こういった取組みが世界中どこにも存在しないため、我々は本当にゼロから始めようとしている、ということです。」と彼女は付け加えた。

Holdcroft氏は、カンボジア政府により設定された、衣料品分野の58億米ドル相当もの最低賃金を交渉するための現在の仕組みは、そのままではカンボジアの70万人以上の衣服労働者の大多数に生活資金をもたらさないだろう、と述べた。

「そのため、我々が実施しようとしているのは、衣料ブランドの購買慣習に明確に連動する、業界全体での新しいメカニズムを開発することです。それにより、(工場は)バリューチェーンを通じてより多くの付加価値の還元を受けることができ、カンボジアの従業員がより高い賃金を受ける可能性が生まれるのです。」と彼女は述べた。

「経営者からの返答は常に、“もうこれ以上は支払うことができない”というもので、政府との交渉において“なぜなら衣料ブランドはこれ以上価格を上げてくれないためだ”、といつも聞かされています。その点こそが我々が解決する必要があるポイントなのです。」

 


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最終更新:2015年12月17日

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