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カンボジア:アパレル工場労働者にとって致命的な年

国家社会保障基金(NSSF)の報告によれば今年初めの11カ月間で工場の通勤帰宅途中に交通事故で負傷したアパレル工場で働く労働者は7000人以上、死亡は130人にのぼった。

1月1日から11月30日までの間に発生した6491件の交通事故で労働者らを運ぶ車両が巻き込まれ、7357人の労働者がケガを負ったという。

報告書によれば、事故で130人の労働者が死亡し1068人が重傷を負ったという。工場への通勤帰宅途中で毎月平均10人以上の労働者が死亡、約90人が負傷したことになる。

事故の主な原因は運転手だとNSSFは言う。スピード違反、交通規則への違反、飲酒運転、追い越し、間違った車線での運転が主な事故の原因とのことだ。

Collective Union of Movement of Workers代表のPay Sina氏によれば、交通事故は衣料品工場で働く労働者にとって大きな懸念事項だという。「まだまだ大きな問題です。労働者の安全が気がかりです」Sina氏は語った。

「当局が問題解決に乗り出さなければ事態は悪化するでしょう」と氏は警告した。

Sina氏は労働者らを運ぶトラックの運転手は交通規則の訓練を受けるべきで、労働者の通勤に使用する車両もより品質の高いものを使用すべきだと述べた。また氏は労働者が危険な通勤をせざるをえない状況を避けることができるよう、工場の近くに宿泊できる施設を設けるべきだとも述べた。

Sina氏によれば、しばしば30から40人の労働者が一つのトラックに押し込められ、中には50人以上の労働者を運ぶものもあるという。労働者らは、多くの労働者が一つのトラックに乗せられるため立っていなければならず、事故があった場合により危険が増すと訴えた。

Free Trade Union代表のOum Dina氏は今年発生した交通事故で死亡した21人の労働者についての報告をまとめたという。一方負傷者はさらに約200人にのぼる。「数はまだ完全に出そろっていません」とDina氏は言う。また報告は5月にスヴァイリエン州で10人が死亡した大規模な事故しか反映されていないと付け加えた。たとえ事故に巻き込まれた労働者が自身の労働組合に属していたとしても、実際何人の労働者が事故で負傷したかを追うのは情報が少なく難しいと労働組合の代表者らは言う。

カンボジアの労働法と国際的な労働基準にすべての衣料品を輸出する工場が準拠するよう監督する国際労働機関(ILO)のBetter Factories Cambodia(BFC)プログラムは、コンプライアンスのチェックリストに交通安全の項目を含めていない。BFCの役割は、法律に基づいて労働者が受け取るべき交通費を工場が提供するよう取り組むことだ、とBFCプログラムマネージャのEsther Germans氏は言う。

それでも安全な輸送は「早急に取り組むべき」問題だとGermans氏は語った。「すべての関係者により協力があってはじめて実現されると思います。特に工場や労働者の代表らが自宅からの通勤帰宅時に安全だと実感できるように取り組むみ、リスクのない優しい環境で働くことを楽しむことが大切です」と氏は付け加えた。


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最終更新:2015年12月15日

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