インドシナニュース

ベトナム:繊維業界がTPP加盟に伴う課題に対処

ベトナムと11の国々による環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の締結は、ベトナムに経済を発展させる機会をもたらしてきた。

ベトナムの衣料品・繊維部門は、TPPによるメリットを最も享受する産業である一方、課題もまた提起されている。現時点でベトナム繊維企業が懸念しているのは、輸出用製品に使用する原材料の調達源についてである。

ベトナムには現在、約2000のアパレルメーカーがあるが、直接外国のパートナー企業に製品を販売するために、設計や生産に携わっている会社はほとんどない。多くの会社では主として、外資系企業からの委託加工を請け負っているのみである。

だが、ベトナムが正式にTPPに参加する場合、国内企業は製品販売の取引を増加させる必要がある。このことは即ち、原材料調達に関する主導権を持ち、完成品の販売を増加させ、(無意味な)プロセスを減らすことを意味する。

Saigon 2縫製株式会社のNguyen Huu Toan副社長は、ベトナムのアパレルメーカーにとって最大の懸念は、輸出及び国内消費向けの製造に必要な原材料の(調達)地域が限定されることである、と述べた。

Toan氏は、「最も頭の痛い問題は、現在、原材料が主としてTPPの規定に適合しない地域から輸入、調達されていることです。ベトナム国内で生産された生地を調達するのみでは、国内の需要を満たすことはできません。」と指摘した。

TPPが発効すると、関税の優遇を享受するために、ベトナムの衣料品はまず、紡績、織物、染色材料の現地調達率について、一定の割合を満たしている必要が生じる。この部門ではまた、製品の品質を保証し、貿易協定の規定に従って周辺の環境を保護できるようになるために、それに適合する工場建設のための資本や土地を準備する必要がある。

Nguyet Nhanテクノロジー・サービス貿易株式会社のLy Hoang Nguyen取締役は、「染色は、製織・編立工程に不可欠です。しかし、10ヘクタールもの土地を必要とする染色工場の建設には、莫大な投資が必要です。それは明らかに中小企業の能力を超えています。私は、政府や地方行政がこれらの企業を支援すべきだ、と提言します。」と強調した。

ホーチミン市の織物・衣料・刺繍・編物協会のPham Xuan Hong会長は、「政府は、繊維部門における原材料問題支援のためのプログラムについて、その概要を固めています。一方で外資系企業も、原材料や補助材料領域への投資に向け、調査を実施しています。」と伝えた。

Hong会長は、「ベトナムは数年前に準備を開始しましたが、原材料の生産は停滞したままです。生産規模は拡大しているものの、(需要の)25%までしか満たすことができていません。行政はこれまでも、国内、海外資本両方に生産量増加を期待して、この分野への投資を奨励してきました。」と付け加えた。

ベトナムがTPP加盟により求められる変化は、重要であり、かつ困難なものである。ベトナムは、中央・東南アジアのライバル国に先んじて、TPPのメリットを完全に享受するために、TPPの求める知的財産規則や労働・環境基準を満たすよう、いくつかの難しい改革に着手する必要がある。

 


無料レポート提供中!
~~ ミラン・コンサルタント ~~
ベトナムでのアパレル生産は
中国での生産とどこが違うのか?



ベトナム ジャンル:
最終更新:2015年12月01日

このページのトップへ戻る