インドシナニュース

ミャンマー:タイとの国境におけるダウェイ経済特別区(後)

(前編より)

 

地元住民が求めているもの

2013年12月、地元住民らはダウェイ民族党を結成し自らの運命を自らの手で動かすことに決めた。活動の一つとして、間もなく行われる11月8日の総選挙に州立法政府から候補者をたてている。

これに対し54歳の副会長であるMaung Maung Aye氏は次のように語った。

「産業は必要です。しかし私たちが必要としているのは衣料品や漁業のように環境を破壊しない産業です。もしこのような産業が開発されれば、何万もの地域の地元住民が、隣接するタイの衣料品や海産物産業で働く必要はなくなるのです。」と彼は語った。

氏の見解は与党の連邦団結発展党(USDP)と選挙で争うMyat Ko氏のものとさほど遠くない。「私はここが地元で、この場所の土地の問題を熟知しています。」と氏は事務所でのインタビューで語った。「私は常に地元の人々の側にたっています。これは雇用の問題です。タイではたくさんの就業のチャンスがありますが、ここでは全くないのです。」

Myat Ko氏は約10万から20万人がダウェイ地区からタイに労働にでていると見積もっている。この人々は訓練された労働力となりうる。ダウェイ経済特区(DSEZ)で中小企業(SME)を発展させることが彼らを呼びもどす第一歩だ。

 

将来は歩み寄りの中にある

開発されたものとしては小さい貯水池、採石場、そしてコンクリートの製造工場がプロジェクトの現場にある。現在企業はミャンマーよりもタイの人々を多く雇用しているが、取り決めでは雇用できる外国人は4人に1人と決められているため、状況は今後変化するとSuphap氏は言う。

現在タイの国境のPhu Nam Rongへ行き来するのに3-4時間かかり、138kmにおよびぎっちりと赤土が敷き詰められているタイへ向かう道路沿いに、光ファイバーケーブルを巡らせようとする計画もある。

そこからバンコクまではわずか2時間だ。ダウェイ経済特区(DSEZ)からバンコクまでは現在約7時間かかる。

Suphap氏によれば、Tanintharyi側の曲がりくねった山道が完成すればわずか4時間に短縮されると言う。

このプロジェクトを行う主な理由づけはこの近さであり、タイ湾からアンダマン海への近道を熱望していたタイが積極的に計画を推し進めてきた。これによりダウェイからガーンチャナブリーを通ってバンコク、さらにカンボジアのプノンペン、ベトナム南岸のホーチミン市とブンタウ、ベトナム中部沿岸のクイニョンを結ぶいわゆる大メコン圏経済回廊が完成する。

ただプロジェクトの複雑さや地元住民からの反対、投資家の関心も低いこともあいまって進展はさほどみられていない。

しかしながら日本政府が7月にダウェイのプロジェクトを支援すべくミャンマーとタイと500億米ドルの三国協定を締結し参加したことにより、状況は好転してきている。

200平方キロメートルのダウェイ経済特区(DSEZ)をサポートすべく、2億5000万トンの積荷を取り扱うことができるよう港を拡張することが計画の一部である。タイ首相のプラユット・チャンオチャ氏は、ダウェイが新しい「世界の流通センター」になりうると語った。

日本の安倍晋三首相はより慎重で、ダウェイ経済特区(DSEZ)は「日本とアセアン、日本とタイの間の経済関係を強化する機会を与えるでしょう。」と語った。

ダウェイ経済特区(DSEZ)のSuphap氏は楽天的だ。「皆が皆このプロジェクトに賛成しているわけではありません。調整の問題です。」と氏は語った。

氏によれば、もはや石炭火力発電所は計画には無く、イタリア-タイ開発(ITD)は天然ガスでダウェイ経済特区(DSEZ)に電力を供給するという。先月イタリア-タイ開発(ITD)はダウェイ経済特区(DSEZ)に液化天然ガス(LNG)施設を建設すべくロイヤル・ダッチ・シェル社と合意書に署名した。

「我々の利権協定によれば、イタリア-タイ開発(ITD)は今後2,3年で7万の雇用を創出しなければなりません。」と氏は言う。

「2年間で7平方キロメートルの面積が準備できます、進展はしています。」と氏は語る。「一番需要なのは中小企業であって、重工業や深海港の建設は後でもかまわないのです。」

 



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最終更新:2015年10月03日

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