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カンボジア:プノンペン・デザイナーズウィーク(PPDW)開催される(後)

(前編より)

 

過去数年間で、プノンペンの240通りや市内の別のエリアには、ファッション店が建ち並ぶようになった。デザイナーらの話によると、こうした傾向は、一つには、国内の中産階級が増えたことが理由として挙げられるが、旅行者やカンボジア国内に居住する外国人の需要も依然として残っている。

だが今後どのような展開になっていくのかは不明だ。

A.N.D.のFlux氏は、個人の見解として、現代のファッションが今後どのようにして、シルクやコットンの織物技術など、伝統的な職人技を取り入れて発展していくのか不安に感じていると述べた。同氏は「5年後や10年後、どのような状況になっているのかは分かりません」とし、特に、大量生産を行う国内の衣料品工場がもたらす影響について語った。衣料品工場は、伝統工芸において若者の職人離れを引き起こす産業の一つである。

カンボジアの工業・手工芸省には、約1200社の衣料品メーカーが登録されている。同省によれば、2013年の国内の縫製労働者の数は約67万人だったが、14年の7月には約73万人にまで増加したという。

Flux氏は「村の伝統工芸や伝統的な技術に携わる可能性のあった多くの若者が今や、巨大な縫製工場で働いているのです。この変化は大きいですね」と述べた。

一方でデザイナー自身もまた、将来の見通しについて考える必要がある。ファッション業界とは世界中どこに行っても熾烈な業界だが、特にカンボジアでは新人デザイナーが多く、皆が足固めに必死になっているため、生き残れるかどうかの危険性が高い。

FashionLab誌の編集長で、PPDWのプログラム・ディレクターでもあるKe Sophea氏は、「デザイナーの数は多いですが、業界自体がとても小さいので、実力を発揮する場がほとんどないのが現状です」とし、よって「デザイナーが、自身のコレクションに多額のお金をつぎ込むのには危険が伴います」と続けた。

カンボジアでは国産品を好む富裕層もいるが、世界的なブランドもまた非常に人気がある。Flux氏は「富裕層はきっと、世界的なブランドを好んで購入することでしょう」と言い、「海外ブランド製品の購入は楽しいですし、魅力的なことですから」と話した。

同時に、国内での競争もまた急速に高まっている。Thavy氏に最近の最大のライバルを訊ねると、「240通りです」と回答した。Thavy氏は、自身のショップがオープンして間もない頃のことを「ほぼ閉店のような状態でした」と表現し、「どうしたら店を有名にできるのか分かりませんでした」と語った。

今回、PPDWに初めて参加したNatacha Van(24)氏も、今後、若いデザイナーにとっては、つらい試練が待ち受けている可能性があることに同意している。

英ロンドン出身で、この1年間カンボジアで生活しているVan氏は、「私にとってこれからのファッションとは、自分自身を理解し、情熱を持って想像を続けることです」という。また「やや過激なアイデアのドレスを作りたくなることもあります。こうしたアイデアを人に理解してもらうのは難しいですが、それでも人は時に新しいものを受け入れなければなりませんし、既成概念に捉われずに物事を考えることも大切です」と語った。

業界関係者らは、特に、近年、大学などに設置されたファッション・コースを卒業した新世代のデザイナーらに刺激を受けているという。こうしたファッション・コースは、例えばプノンペンのRaffles International CollegeやLimkokwing University of Creative Technologyなどに設置されている。

Sophea氏は「若い、新世代のデザイナーたちは、まだ学校を卒業したばかり。今は、自分のやりたいようにやっているときでしょう。1~2年後にはきっと、彼らが生み出したさまざまコレクションを目にすることができるはずです」といい、将来、ランウェイへと上り詰めてほしいと語った。そして、「ステージに上がれば、人に評価されるようになります。批判されることもあれば、好きだと言ってもらえることもあるでしょう。嫌いだと言われることもあります」とし、「でも思い切ってやらなければ、何も学べませんし、成長することもできません」と続けた。

 



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最終更新:2015年04月11日

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