インドシナニュース

カンボジア:2014年衣料品輸出、わずか4%増と伸び悩み

昨年、減速をみせたカンボジア縫製産業だが、この減速によって、将来性へのさまざまな見解が述べられている。同産業はこれまで長い間、同国の輸出産業を支え、国の成長の原動力となってきた。

2月第2週前半に公表された商業省の統計によると、昨年、同産業の輸出は伸び悩み、わずか4%増に留まった。衣料品の総輸出額は昨年、前年比2億米ドル増の57億米ドルだった。

統計から分かるのは、年間成長率が著しく低下したことだ。2009~11年の間、衣料品輸出は毎年25~35%の増加率を示していた。また2011~13年における同産業の年間成長率は約10%だった。

独立経済アナリストのSrey Chanthy氏は、「この4~6年という期間が同産業にとっての変遷期だと考えられます」という。同氏はまた「昨年の収益は振るいませんでしたが、縫製産業への新規投資はこの先6年は続くものとみられています。一方で、新たな事業によって産業の効率化を図らなければなりません。その後、同産業への投資は安定するかまたは減少するでしょう。当然ながら政府はいつまでも同産業に依存し、持続可能な方法で経済を拡大させられるわけではありません。そうするには産業の革新が必要です。」

Chanthy氏によれば、カンボジアの縫製産業には「長期的な見通し」が欠けているのだという。このままでは、安価な労働力に頼る同産業の衰退は避けられず、また衰退後は、より高度な技術を持った製造業がこれに取って代わるだろうと話す。

英調査会社のMaplecroft社は、最新の「労働コストインデックス2015」で、ミャンマー、バングラデシュと並び労働力の安価なカンボジアは、労働コストの低さにおいて172カ国中ほぼ最下位だったと述べている。

また同インデックスは、労働コストの低さからカンボジア市場に参入しようとしている企業に対して、数多くの警告を発している。例えば企業が注意すべきこととして、労働デモや政情不安、労働者の健康状態が良くないこと、ブランドイメージの低下といった間接的な損害、投資家との問題、訴訟の可能性などを挙げている。

昨年1月以降、カンボジアの最低賃金は2度引き上げられてきた。これらの賃上げは、昨年1月に起きた縫製労働者による全国規模の労働デモを受けてのもの。このデモでは治安部隊がデモ隊に向けて発砲し、銃弾を受けた労働者5人が亡くなった。同年2月、最低賃金は1カ月80米ドルから100米ドルに上がり、また今年1月には128米ドルまで引き上げられた。

カンボジア縫製業者協会(GMAC)のKaing Monika副会長は、最低賃金の賃金交渉が今年6月、再び開催されるとし、賃上げが行われれば縫製産業の将来的な成長や安定性は確実ではなくなるだろうと述べた。その後「最も大切なのは、現在そして未来における委託元企業からの信頼です。つまりカンボジアの工場が、製品を確実に引き渡せるかどうかということ。信頼がなくなれば、受注量も減少するでしょう」と続けた。



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最終更新:2015年02月20日

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