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カンボジア:eコマース産業の発展と課題

カンボジアのWorldBridge International Group(WIG)社は来年、新たなショッピング・サイトを立ち上げ、発展途上にある同国のeコマース産業を支援したいと発表した。

同社代表は17日、新たなショッピング・サイトの立ち上げを公表し、サイト名はMAIO Mallだと述べた。同サイトの稼働は来年前半を予定しており、子会社のWorldBridgE Commerce Co社が運営を行う。

同社のSear Rithy社長は、カンボジアのeコマース産業は今なお課題に直面しているが、にも関わらず、カンボジアの人は、そうした状況のなかでオンライン・ショッピングを利用するしかないのだと話す。また「カンボジアのeコマース市場はなかなか発展しません。と言うのも、この市場に対する出店者側の理解が乏しいからです」と話し、「それでも今こそ、新しいサイトを立ち上げる時期だと考えています。ベトナムを見て下さい。オンライン・ショッピングを開始した2008年、市場は小さなものでした。それが今では、相当な規模になっています」と続けた。さらに、カンボジアのeコマース取引を将来的に発展させるには、互いに信頼し合うことが重要な要素だとの見解を示した。eコマース取引とはこの場合、実在する金融機関などを介した、インターネット上の商品の購入や電子送金を指す。

サイト利用者に信頼してもらうよう、WIG社はこのほど、同社の認定金融機関としてカンボジア大手のAcleda銀行と提携した。これによりMAIO Mallの利用者は、オンラインで支払うか、代引きを利用することができる。

Rithy社長は、「オンライン・ビジネスは、信頼関係で成り立っています。例えばサービスや製品を良くすれば、より多くの人たちが利用してくれるでしょう」と話す。そして「一方で、もし利用者が、オーダーした物と違う物が届くのではないかなど不安を感じた場合には、代引きを利用して頂くことができます」と続けた。

Acleda銀行でグループCEOを務めるIn Channy氏は、新サイトの立ち上げについて、カンボジア人にeコマースの利用を促す良い機会になるのではないかと考えている。そして「十分な人員やそれぞれのコミットメント、優れたインフラや技術など、これらを駆使すれば、同サイトの運営は必ずや成功するものと確信しています」と述べた。

だが、カンボジアMicrosoft で地域部長を務めるPily Wong氏によれば、支払いの問題は、同産業の発展を妨げる問題のほんの一部でしかないという。同氏は、MAIO Mallの立ち上げを歓迎する一方で、国民への教育の必要性、ウェブ開発者やプログラマーのスキルが低いこと、物流の合理化の問題、セキュリティの問題など、こうしたすべてが市場の発展を妨げているのだと訴えた。また「カンボジアには、すでに20~30のネット・ショッピングサイトがあり、オンラインでの支払いも受け付けています。eコマースがなかなか浸透しない背景には、主にインターネット教育の欠如が原因として挙げられます。このような教育を展開する企業が現れてくれれば良いのですが」と話し、「セキュリティについて言えば、ソフトウェアの著作権侵害がいまだに蔓延しており、人々もそれほど注意を払っていません。また全般的には、パスワードやウイルス対策も決して十分とは言えないでしょう。カンボジアは依然として、ITのセキュリティ・リスクにさらされているのです」と述べた。

同氏はまた、例えばAcleda銀行との提携関係のように、国内で認知度が高く信用できる金融機関と協力することは、利用者の信頼を得るためにも重要だとした。さらに物流についても言及し、「海外を見て下さい。eBayが流行し、オーダーした物はポストにまで届けられます。カンボジアでは、そのポスト自体が問題です。また送金手数料も課題の1つです。と言うのも現時点でオンライン・ショッピングは、海外の金融機関を利用しなければならないからです」と話した。

一方でカンボジア政府は、国内初の電子商取引法を制定しており、今後、同産業に規制をかけていく方針だ。商務省のKen Ratha広報担当官は、法案はすでに作成されており、承認を待っている段階だと説明した。そして「作成済みの法案は間もなく閣議に持ち込まれ、閣議決定されます」とだけ述べ、それ以上の詳細には触れなかった。

活気があり、競争の激しいeコマース市場の発展にはまだまだ問題が山積みだが、一方で、今回WorldBridgE Commerce Co社のCEOに就任したTomas Polorny氏は、ビジネスの先行きは良好との楽観的な見通しを示している。そして「世界には無数のeコマース企業がありますが、誰もが知っているのはAmazonとeBayだけです」とし、「最終的に大手企業だけが勝ち残るのではないでしょうか。われわれは、カンボジアの最大手になるつもりです」と語った。



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最終更新:2014年12月23日

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