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カンボジア:SL縫製工場、従業員らと和解

SL縫製工場の工員と発砲する治安部隊との間で暴動が起き、1人が巻き添えとなって死亡した事件から1年が経過した。SL社の労使代表らはこのほど、合意書に署名しこの労働争議を終結させた。

代表らは17日、労働省でカンボジア縫製業民主労働組合連盟(CCAWDU)と会議を行い、その席で7つの条項から成る合意書に署名した。

同社株主であるMeas Sotha氏は、過去2年間にわたり工場でマネジャーを務めていたが、条項には、同氏がもはや日常業務には関与しないよう明記している。同時に会社側は、デモ活動を行っていた従業員に対して合計30万ドルの賠償金を支払うことに合意した。これらの従業員は昨年、数カ月にわたって工場ゲート前で抗議を続けていたが、賠償金の額は、このデモ活動の期間に従業員が得るはずだった賃金の半額に相当するという。

一方、CCAWDUは、工場で働く同連盟のメンバーを抑えこもうとしたとして、Sotha氏を非難していた。

SL工場は、香港出身の実業家Raymond Wong氏が所有しているものである。

賠償金の支払いについて、会社側は今後2週間の間に15万ドルを支払い、その後160日間にわたって残りの15万ドルを支払うことになっている。同時に、CCAWDUのトップや活動家、従業員に対して申し立てた不服をすべて取り下げることで一致した。

CCAWDUのAth Thorn会長は今年初めプノンペン地方裁判所前を訪れ、デモ中に起きた暴動の発端をめぐる主張に対して質問を行った。同会長は19日、Sotha氏について「同意書に従ってくれれば良いのですが」と述べ、「Sotha氏の過去の行動について触れるつもりはありません。彼は一連の労働争議にはもはや関与しないと約束してくれました。こうした問題が2度と起きないことを願うばかりです」と続けた。

SL工場で起きたデモは当時、縫製産業の労働争議で最も注目を集めるものだったが、その最前線に立っていたのがSotha氏だった。同氏は労組代表を務める19人の従業員を解雇したほか、軍警備隊を工場敷地内の警備に当たらせたとして非難の的となっていた。

CCAWDU率いるデモ活動が最も激しくなったのは、昨年11月のことだった。このとき労働者らはデモ行進をしながら、フン・セン首相のいる首都プノンペンに向かおうとしていた。デモ行進は阻止されたが、その後、治安部隊が民衆に向かって発砲する暴動へと発展し、現場近くに置かれた自分の屋台に立って食べ物を売っていたEng Sokhom(49)さんが死亡する事態となった。

今回の合意書は、昨年の暴動後SL工場の従業員が業務を再開してから約1年を経て交わされたもの。だがこうした合意書は以前にも交わされており、そこでもSotha氏がこの先工場の日常業務に関与しないことを明記していた。

入社5年目のVen Davin(23)さんは、同社が同意書に従う可能性はほとんどないと話す。そして 「この合意書で状況が改善されるとは思えません。と言うのも、これまで何度も同じような約束や書面が交わされてきましたが、会社が取り決めに従ったことは1度もないからです」と述べた。

また別の従業員、Khoun Phat(26)さんによれば、規定の支払いが全額なされない場合には、デモの再発も考えられるとしている。その後「しばらく様子をみるつもりですが、場合によっては抗議もやむを得ません。これまでも数え切れないほどの約束をしてきたのですから」と続けた。

 

 



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最終更新:2014年11月25日

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