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カンボジア:中国人の工場オーナー、孤独な別世界に住む

8年前、Lo Koon Piu氏はKandal州に縫製工場を設立するために、家族を残し香港を離れた。

自宅から1000km以上離れたところで、Wing Ying縫製工場のオーナーは必死で仕事に集中し続けている。

「家族に会いたくないと言ったら、それは嘘になります。」とLo氏は香港の妻や親族について言った。「しかし私は男ですので、家族を養わなければなりません。」

「私たちはこれを “lonely money(孤独な稼ぎ)”と呼んでいます。」カンボジアでの仕事について彼は語った。「私たちは“lonely money”を稼いでいるのです。」

カンボジアの縫製工場は、労働者、労働組合、ブランド、業界団体らが彼らの声を聞いて欲しいと強く要求し、12月~1月に起きた繊維部門の全国的な抗議行動の間、工場を閉鎖した。

しかし、最も影響力のある集団の一つである工場所有者や管理者は、ほとんど黙っていた。

縫製工場の約65%は中国本土、台湾、香港の投資家によって所有されている。世界的な衣料品サプライチェーンの中間業者らは、50万人以上のカンボジア人の給料を支払っており、同国の輸出の約80%を占めている業界を牛耳っている。

最高級ブランドであるカルバンクラインやアルマーニを提供するLo氏は、彼の工場で働く20人の中国人経営者のうちほんの一部だけが、総勢800人のカンボジア人労働者と会話ができると述べた。

「基本的なことは理解できますが、現在クメール語を学ぶ必要がないので話せません。」と彼は言った。「若かった頃、私はさまざまな人と出会うためにより多くの現地住民と話したかったです。今は年老いて、現地の言葉を話す必要がありません。」60代だというLo氏は言った。

国外に出荷されている製品を作る人々と彼らは直接話さないかもしれないが、中国のビジネス界は、カンボジアの労働者階級が直面している状況に鋭い注意を払っている。

中国語のSin Chew Daily新聞のニュース編集者であるLak Chee Meng氏は、中国人社会は、国の政治的安定と経済に影響を与える問題と密接に関わっていると述べた。

「彼らが状況や与野党の指導者らを地元の人より念入りに監視しているのを見て取れます。」と彼は電子メールで述べた。

しかし、多くの工場オーナーはカンボジア労働者から遠く離れて生活を送っており、違う言語を話す他の工場所有者と主に混ざり合って、カラオケや麻雀や中華料理店での食事といった娯楽でくつろいでいる。

プノンペンのMeanchey地区にあるCompress Holdings縫製工場の中国人オーナーLu Wei Gang氏は、ここでの生活と故郷広東での生活に「違い」はないと言う。

「中国でお祭りがあるとき、我々は一緒に中華料理店に行きます。時にはカラオケにも行きます。」と彼は言った。

「我々はカンボジアに来ているので、ただ仕事に時間を費やすだけでなく、生活を楽にするためにお互い助け合うべきです。そうでなければ我々は非常に孤独になります。」

Lu氏は3年前、何十年間中国の繊維産業で働いた後、米国、カナダ、ヨーロッパへ輸出するジーンズを生産する工場を設立した。

Lu氏は広東に住む家族に滅多に会わないが、仲間の多くとは異なり、彼はカンボジアの肯定的な側面―温暖な気候や人に対する歓迎、空気の質など、カンボジアでの生活を高く評価していると言う。

「私は友人らがカンボジアに対し不愉快に思うのは言葉の壁のせいだと思います。」とLu氏は語った。

「ある人の言っていることが理解できないという理由だけでその人を良くないと言うことに対して、私は個人的に同意できません。意思疎通し互いを理解することが難しいだけです。」

AMM縫製工場の中国人オーナーMo Changさんは2年前、カンボジアにおける安い労働力と低価格の材料を理由に、カンボジアに工場を建てた。

しかしMoさんは今コスト上昇に直面していると言う。ちょうど先月、Pur Senchey地区の彼女の工場で500人の労働者が給与引上げを要求し作業を停止した。

「私はストライキがあまり頻繁に起こらないことを願います。」と彼女は言った。「ここのシステムには欠如があると思います。すべてが混沌としています。」

カンボジア衣料製造協会(GMAC) によると、鎮圧の際に死亡者の出た1月の全国的な抗議行動を含めずとも、2013年は繊維部門においてこれまでで一番ストライキが多かった。

「ここの労働者らは頻繁に彼らが望むものを求めますが、あまり貢献しません。ここで工場を運営することは非常に難しいです。」Moさんは述べた。

中国の江蘇省出身のMoさんは、カンボジアでの彼女の生活は主に仕事に打ち込んでいると言う。

「私は中国で何が起こっているか更新するために、インターネットで空き時間のほとんどを過ごしています。」と彼女は言った。

「時々工場の中国人経営者と一緒に食事をしたりして時間を過ごします。」と彼女は言い足した。「しかし全般的に、カンボジアには特に食品など中国にあるものが不足しているため、ここで生活することはあまり快適ではありません。」

Better Factories Cambodiaプログラムの主任技術顧問Jill Tucker女史は、縫製労働者と外国人経営者間の文化的な誤解は、時として労働争議につながると述べた。

「それが、もっと多くの中国人・外国人管理者が家に帰れるように、長い間Better Factoriesがカンボジア人管理者らを訓練しようとしてきた理由の一つです。」と彼女は言った。

「そうすることがコスト削減に繋がるので、カンボジア人にとって良いだけでなく工場にとっても良いのです。」と彼女は言い足した。

Tucker女史は、多くの下位レベルの外国人経営者が彼らの上司よりもさらに厳格な生活を送っているように見えると述べた。

「ゼネラル・マネージャーではない外国人管理職というのは、かなり限定された存在です。」と彼女は言った。「通常彼らは現場で生活し現場で働きます。彼らはただ生活し働いているのです。彼らは必ずしも外へ出てカンボジアを歩きまわったりすることはありません。」

今週初め、Pur Senchey地区にある中国所有のChang Sheng縫製工場を火災が襲った。それにより、敷地内の寮に住んでいた10人の中国人管理者のうち1名が死亡した。火災の原因は不明のままである。

Kompong Chhnang省にあるBest Season繊維工場の台湾人経営者Simon Hsiao氏は、彼の工場で1万人の労働者を監督している。

「カンボジアと台湾はレベルが異なるため、実際には二つの国を比較することはできません。」と彼は言った。「台湾が先進国である一方、カンボジアはまだ発展途上にあります。」

彼は6年前にプノンペンに来たときより、社会基盤を含め大きく発展していると言うものの、家族と一緒に住む計画はない。

「台湾の生活水準はとても優れているので、家族はそこに居るべきだと私は思います。」と彼は言った。

 

 



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最終更新:2014年08月09日

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