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カンボジア:ILOによる、違反工場の名前の公表で、労働条件が改善

国際労働機関(ILO)によれば、労働条件の基本水準を確保できていない工場の名前を公表することで重要な繊維部門の水準が改善しはじめているが、それでも、いまだ違反が続く例も見られるという。

3月に初めて警告された工場8社を含め、合計9社の工場がILOのBetter Factories Cambodia(BFC)プログラムの第2透明性報告書の「法令遵守最低」レベルに入っている。

しかしBFCによると、いわゆる「重要事項」(21項目の基本的な法的要件)に違反していた工場92社のうち3分の1では報告書が公開されると、いくつかの改善を行った。

BFC曰く、改善を施した19社を含めた、合計43社の工場が、「重要事項」に対し全く違反がないとされた。

ただ1社、Hung Tak縫製会社だけが、病欠時の給与不払いや違法な減給、一連の安全性問題など19の分野で違反が指摘され、「法令遵守最低」レベルに入った。

Hung Tak工場管理者のCheng Seryratana氏は、工場が新規査察の前にすべてのILO基準を満たしていなかったことを認めたが、査察後改善する試みを行なったと述べた。

「私は13~14点の事項を変更したので、ILOに来てもらい再査察を依頼しました。しかし、まだ我々がこれらの事項が基準に達していないとされました。」と彼は言った。

法令遵守最低レベルに入っている残りの8工場は、Best Tan縫製会社、カンボジアHoi Fu縫製ニット工場、Chang Tai International社、Ever-Glory(カンボジア)衣料製造会社、Juan Shi縫製会社、Lixingニット工場、Phong Wan社、Yubin Service社である。

市民からの報告がないため、労働者の生活を改善しようとするBFCの努力が無駄になっていると指摘した昨年のスタンフォード大学の調査を受け、BFC主任技術顧問Jill Tucker女史は、透明性の向上することで、工場は長年変化に抵抗してきた改革を行いはじめたと述べた。

「いつも私たちを無視してきた工場にブランド担当者が飛び込んできて、改善を始めた事例が少なくとも一つはあります。」と彼女は言った。

Tucker女史は、特に、工場内が熱すぎたり不衛生な設備が備えたりしている工場など、一般条件を改善するために、まだやるべきことがたくさんあると言い足した。

「経営者らは注文を早く仕上げようとするので、産業が伸びている今は、一般的にそうした事態が起こるでしょうし、私たちもまさしくここ1-2年にそれを目の当たりにしました。」と彼女は言った。

カンボジア衣料製造協会(GMAC)議長Ken Loo氏は、透明性が状況を改善しているというBFCの主張についてコメントを避けた。

しかしながら、カンボジアのアパレル縫製業は約50万人もの国民を雇用しているが、この50億ドル産業を取り巻く最近の悪評が、世界的なブランドから入ってくる受注数を減らしていると、懸念を表明した。

「私は、BFCからの問題に対しより多い感性と、バイヤーや工場からのより多い契約を見たいのです。」Loo氏は言った。

最新のBFC報告書では、93社の工場が透明性データベースに追加され、これまでの評価対象総数は152社になる。

最終的には、データベースは全国の約500の工場を対象にする。データベースは2005年以来初めて、法令遵守最低の工場の名前を公表している。

労働組合カンボジア連盟事務局長Soy Seyha氏は、ILOは小規模事業者まではカバーしていないので、この報告は業界全体の実態を表したものではないと述べた。

「報告書は主に、大企業に焦点を当てていて、違法に操業している小規模企業までは手が届いていません。」と彼は言った。

BFCもまた、複数の異なる労働組合が実施した26件のストライキをデータベースに追加し、それらはいずれも法的義務を満たしていなかったと述べた。

違法ストライキを行ったとされた組合には、労働組合連合、自由貿易連合(EU)、カンボジア縫製工民主組合同盟(CCAWDU)などがある。

カンボジア縫製工民主組合同盟(CCAWDU)委員長Ath Thorn氏は、ストライキを実施するための法的要求事項の数があまりにも多く、組合がそれらすべてを満たすには数ヶ月かかるだろうと述べた。

「企業がストライキ実施を非常に困難にするため、労働法の下でストライキを行うことは容易ではありません。」と彼は言った。

 



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最終更新:2014年07月13日

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