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インドネシア:自然に優しい古代織物工芸から学べること

「さぁ、こちらのスカーフをお受け取りください。」とMaybank Indonesiaの役員が私に言った。「ゲストの皆様に一人一枚ずつ差し上げています。」ゲストの何人かはすでにスカーフを首回りに巻いているようだ。シルクのスカーフはとても滑らかで、色も目に心地よい。役員は、そのスカーフがMaybank女性エコ織工と呼ばれる、彼らの織工の手によるものであることを説明した。

エコ織工とは、環境に優しい手法で製織活動に取り組む女性グループのことである。彼女らが生み出す織物は100%ナチュラルで、染織には樹皮や葉、種など、自然のものを使用している。織物を織る際にも伝統的な織り機が使用され、電力は使わない。

エコロジカルの略称である「エコ」は、ファッション業界においても新しいキャッチコピーのようだ。例えばStella McCartney氏のようなデザイナーも、「社会的意識が高く環境に優しいファッション」で群衆を魅了している。

グリーンデザイナーRyan Jude Novelline氏は、児童書籍のリサイクル・廃棄ページで作られたフォーマルガウンを発表しているし、エコ・クチュールデザイナーのLucy Tammam氏も環境に優しいイブニング・ブライダルウェアコレクションにエリシルク(アヒムサ/ピースシルク)やオーガニックコットンを取り入れている。

東南アジアでも、著名なファッションデザイナーでありテキスタイル・アーティストであるMerdi Silombing氏が、Maybankの女性エコ織工達とともに美しい織物を作り出すプロジェクトを進めている。

「彼女達の指導は、最初はとても大変でした。」Maybankプロジェクトの立ち上げの一環としてロンボクで開かれたファッションショーの後、Silombing氏は参加者に向けて語った。「彼女達にはデザインや縫い糸、色彩に関して教える専属のデザイナーがいます。彼女達は学ぶことに前向きで、私たちはそれをサポートしています。本日ご紹介した服は彼女たちの織った布で作られました。」

Silombing氏は、織物の天然染料がどのように調達されたのかを活き活きと説明した。「天然染料が家庭の裏庭からも採れることをご存知でしたか?」

天然染料とは、植物、無脊椎動物、鉱物などから採られる染料や着色料のことを差し、根、ベリー、樹皮、葉、木や、真菌・苔癬などその他の有機物源が用いられる。

インディゴの葉は押しつぶされ、お湯で沸騰させた後ミョウバンと混ぜれば濃い蝋状の青黒い液体となる。インディアンマルベリーの木の根の削ぎクズは赤色、チョコレート色、紫色の液体となる。

赤茶色はマホガニーから、ブラウン酸は種から、薄茶色はチークの樹幹から、濃い茶色はバナナの根の幹から、紫はマンゴスチンの皮やワインの土壌から作られる。

プロジェクトにはロンボク中部・東部及びサワルントや西スマトラのタナダタル県から400名のインドネシア人織工が、カンボジアのタケオ州からは150名の織工が参加している。プロジェクトは今後ラオス、ベトナム、フィリピンにも拡大予定である。

織物の古代美術は、アセアン10か国を横断する多くの類似点の一つとしてあげられる。そしてSilombing氏は、こうしたエコ織物を国際的な舞台に上げようと計画しているのである。


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最終更新:2017年03月25日

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