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「ミャンマー」ブランドが世界の注目を集める

西洋の衣料品や履物ブランドは個々のミャンマー工場、産業全体及び政府の政治上及び改革プロセスに適切な注意を払っていると繊維産業代表および幹部らは言う。

西洋ブランドを導いてきたのは、制裁緩和であり、新しい市場への免税措置であり、基本的な労働者の権利と工場で労働条件を改善するため基本的な努力を確立する新しい法枠組みである。

また、バングラデシュの工場の最近の事故で、彼らは商品供給源として新しい国を探している。「バングラデシュが駄目になったとは思いません。」と在ミャンマー国際労働機関渉外担当Steve Marshall氏は言う。

世界的ブランド数社が研究の一環で彼の事務所を訪れた。「はっきりしているのは、どのブランドも風評リスクを心配しているということです。」とのことで、「適切な注意を払い、広範な人権と特に労働市場問題に関する報告書を求めています。」と言い足す。

電力の消費が増え、経済改革が貨物や電気通信や金融取引コストを減少させるにつれ、ミャンマーの生産コストが低下するという期待感から関心はますます高まっている。

対アセアン香港経済貿易事務所所長Fong Ngai氏によれば、香港の衣料品メーカーは中国の沿岸地域で生産コストが上昇し、労働不足が発生していることから、中国本土から東南アジアに生産をシフトしているという。この動きでカンボジアがもっとも大きな恩恵を受け、56の香港系工場が国全体で3万5000人の労働者を雇っている。「同じことをミャンマーでできない理由は全くありません。」とFong氏は言う。Marsharll氏は、世界的ブランドがミャンマーから「今すぐ」商品調達を始めても驚かないと言う。

国際ブランドは、10年前に人権抑圧に関する広範囲にわたる報道と欧米諸国の政府による制裁措置の発動のためミャンマーから逃れた。ミャンマー衣料製造協会によると、これによって8万人が仕事を失った。

協会副会長U Aun Win氏によると、繊維産業はその後息を吹き返し、最初は日本や韓国や中国へ輸出し、2012年には9億米ドルを超えた。衣類の輸出は、今年は10億米ドルを凌ぐと彼は見ている。

また、Better Factoriesプログラムの実現のためにここで法的根拠を準備する作業が一つ一つ進められており、ILOのモニターが労働法やILOの協約が順守されているか工場を評価できるようになっている。そのためミャンマー工場で生産し調達すれば、彼らのイメージに傷がつかないという信頼感を西洋ブランドに与えている。

「誰もが納得すると思いますが、法制度が存在していないので、現在のところここでBetter Workタイプの計画を導入するのは早過ぎるということです。」とMarshall氏は、たとえば包括的な職業安全衛生や最低賃金の規定がないことを挙げながら言う。

しかしながら、これらの法案は6月25日から始まる次の議会で議論されると予想される。

ILOからの支援に加えて、労働省は労働法の展開のみならず衣料産業全体として、欧州連合やミャンマーとの相互協定を求める西側諸国貿易関連政府機関や世界的なバイヤーから技術支援を受けていると産業界の代表及び幹部らは言う。

ILOは、繊維産業の法的枠組、実施メカニズム、工場経営者のための対応の良い協会のみならず組合の発展まで援助している。当面の目標は、Marshall氏によれば、「対立ではなく協調」ある労働市場とのことである。

工場経営者と労働者と間の「建設的な社会的対話」を確実に行われ、両者の利益が意志決定の過程で考慮に入れられることにより、これを達成できるとしている。ここ50年間の軍事政権をようやく抜け出したこの国で目標を達成するのは容易ではないと認めながらも。

「この国は基本的に指示ベースの環境にあります。指示を出しました、指示を受けました、指示を伝えました、指示に従いました、というように。」とMarshall氏は言う。「これは職場を含むすべての環境で言えます。」

労働者も経営者も働く態度の変化が必要であると彼は付け足す。「非営利会社はスタッフを持ちません。私たちが、会社が競争力を持ち、収益性を維持していくことを確実にして、低賃金に頼るのではなく、高い生産力や高品質や無駄なく、やり直しのない仕事が達せられるべき目標です。」

ミャンマーの利点は0からのスタートだとMarshall氏は信じている。0から始まって、有効な組合と企業団体を形成させ、これらが両者のためになる繊維産業を作り出すために協調してアプローチしていくことである。「私は、0からチャンスを作り出し、賢明でさえあればそのチャンスを常に役に立つ目的に使い、実際に経済だけではなく、社会も発展させることができると信じています。」と言いつつ、「仕事場で起こることは、外で起こることのとの小宇宙です。」と言い足した。

ミャンマーの繊維産業は西洋市場と直接繋がっていけるが、いくつかの障害に直面している。米国政府が同国市場への関税免除措置の対象となる一般特恵関税制度のリストにミャンマーを入れる前に、米国を拠点とするヒューマン・ライツ・ウオッチは、既に更なる多くの改革を求めている。この団体は、4月下旬にプレスリリースで米国がミャンマーへの制裁緩和を急速に進めると「米国政府が労働権利の状況改善の要求に支障をきたす恐れがある」と述べた。

Marshall氏によれば、最大のリスクは和平プロセスの失敗であるという。「和平プロセスは絶対な決定権を持ちます。すべてがそれ次第です。」

非正規軍や政府との話を通じて、彼は当事者いずれもが和平を求めていることを確信しており、非正規軍は「単にひっくり返すのではなく、すべてを受け入れる用意がある」とすぐさま言い足した。

「8つの紛争地帯を抱え、民主主義が未熟で、未開発のミャンマーが、求められているモデルでないことは政府も気づいています。」と彼は言う。

ミャンマー衣料産業の未来、及びこの国そのものは、和平協定と一緒に縫合されていくかもしれませんが、既に引き受けられた改革は、世界的ブランドの注目を集めている。「チャンスは巨大です。」とMarshall氏は言う。

 

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最終更新:2013年06月12日

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