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ミャンマー:Alibabaの進出によりeコマース市場に成長期待(前)

Alibabaグループは、ミャンマーでeコマースサイトshop.com.mmを運営するパキスタンのオンラインショッピングプラットフォームであるDaraz Groupの買収を完了し、ミャンマーに足がかりを確立した。

この動きは中国のインターネット大手だけでなく、他のライバル企業による多額の投資の始まりとなる可能性を秘めている。それはまた、514日に商務省(MOC)が外資系企業や合弁企業向けに小売・卸売取引を開放し、ミャンマーで製造された商品の売買や、海外からの商品輸入を認めた1週間後のタイミングでもあった。

Alibaba58日に、ドイツの新興投資会社であるRocket Internetが所有するDaraz株を価格非公開で購入した。この買収の前、Daraz社はCDC Group、英国政府系のDevelopment Finance Institution (DFI) Rocket InternetとカタールのテレコムグループであるOoredooの合弁企業であるAsia Pacific Internet Group (APACIG)によって所有されていた。

Alibabaにとって今回のRocket社からの買収は、2年前にシンガポールに本社を置くeコマース企業のLazada社の買収に続き、2件目のディールとなった。



競争の激化

この買収は、特に外資系小売業者に店舗の開設を認めるなど、ミャンマーの電子商取引に転換期をもたらした。

「こうした動きは、ミャンマーにおける電子商取引の収益体制や人々の電子商取引に対する見方を変えていくことになるでしょう。」とRocket Internetでミャンマー、スリランカ、ネパールの元地域統括責任者であったSumit Jasoria氏は述べた。

「この新しい法律はケーキの上のアイシング(砂糖衣)のようなものです。今ではAlibabaはミャンマーに物流・配送会社のネットワークを構築したり、投資したりすることが可能となります。また彼らは今後、自社倉庫の建設や、他のeコマースやデジタルベンチャーを開業することになるかもしれません。」とJasoria氏は続けた。

そしてまた、Alibabaは競争に晒されていくことが予想される。Thilawa特別経済区(SEZ)に拠点を置く物流のパイオニアであるDaizen Myanmarは今年の初めに、国内外の企業に対する保税倉庫サービスの提供を開始した。

eコマース各社は、ミャンマーの急速に成長するインターネット市場に着目している。

先月日本最大の宅配業者であるヤマトグループも、ミャンマーで倉庫や貨物輸送サービスの提供を開始した。ヤマトにとってアセアン地域における貿易と物流の統合が、ミャンマーへの進出するきっかけとなった。

それとは別に、ミャンマーにおける信用情報機関の設立が承認されたこともきっかけとして挙げられる。「適切な信用情報機関があれば、今後クレジットカードの利用が増加することが見込まれます。ミャンマーでshop.com.mmが運営を開始してから3年半ですが、その間にクレジットカードの利用は大幅に増加しています。」とJasoria氏は述べた。

「新しい小売販売法とミャンマー信用情報機関の承認は、より多くの外資系企業にミャンマー市場参入への扉を開くでしょう。」と彼は続けた。

現在、他のeコマースや物流のプレイヤーもこの機に乗じて参入する可能性が高くなっている。「実際、Alibabaや日本、韓国、中国などの大手インターネット企業は、長い間ミャンマーのeコマース市場に熱視線を送り続けてきました。」とJasoria氏は言った。

「長い間、ミャンマー市場に進出しようと目論んできた大企業はいくつもあります。」

ミャンマーのデジタル・イノベーション支援グループである欧州商工会議所の共同会頭を務めるErwin Sikma氏は、「我々は、ほぼすべての人々がスマートフォンを通じて繋がりあうという技術革新の最前線にいます。この新しいデジタル世代にサービスを提供するためには、世代に応じたデジタルサービスと相互作用モデルを開発する必要があります。」と述べた。

「ミャンマーにおけるAlibabaの買収は、彼らがこの新興市場がいかに発展していくかを見届けたいと考えていることの表れです。」とSikma氏は述べた。



(後編につづく)



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最終更新:2018年05月30日

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