インドシナニュース

ミャンマー:アパレル産業が最低賃金上昇に備え(中)

(上編より)

 

工場の拡大に伴う課題

中国資本の工場は昨年のアパレル分野への外資系総投資額の45%を占め、韓国と日本の企業がそれに続いた。外資系工場特有の問題の一つに、経営幹部に地元の人間が含まれていないことが挙げられる、と国際品質管理監査グループAQMは指摘する。

中国と日本の合弁工場内部でのコミュニケーションについて聞かれた際、この工場で働く18歳のWai Wai Linさんは、最大の問題はビルマ語の通訳者がいないことだと言った。

また、アパレル産業においては女性が過半数を占めることを鑑みると、男女平等は重要な問題であるが、労働権団体のAction Labour Rightsは、男性はしばしば、女性よりも男性が上位という力関係を生み出すように管理職を置こうとする傾向を認識している。いくら厳格な対応を要請しても、脆弱な法律が平等な賃金、均等なキャリアパス、ハラスメントの可能性など、男女平等に対する障壁となっている。

労働権の教育を目指すNGK BusinessKindThandar Koディレクターは、職場におけるハラスメント教育が不足していると指摘した。

「私は工場で多くのセクシャル・ハラスメントが行われていると思いますが、職を失うことを恐れて誰も声を上げません。」とThandar Ko氏はDVBに対して述べた。家族に給与の半分以上を送金している多くの縫製労働者は、たとえハラスメントを受けても、収入の多くを送金しなければならないという責任があまりにも大きいため、声を上げられないのかもしれないと彼女は言った。

国際労働機関のCatherine Vaillancourt-Laflamme氏は最近、ヤンゴンにある16の外資系縫製工場における「職場での暴力とハラスメントの終幕」というレポートを編集し、これまで総じて、業務中のセクシャル・ハラスメントへの対応はないがしろにされてきた、と指摘した。

「ミャンマーの労働法の全面的改革が政府の優先事項となっているものの、職場でのセクシャル・ハラスメントや差別の問題は、この改革において議論されていません。」とVaillancourt-Laflamme氏は述べた。

この調査において報告されたその他の特筆すべきケースとして、他の女性従業員によるハラスメントや、友人や同僚同志のおしゃべりの中での微妙な問題、いじめやその他の嫌がらせなどに言及する女性らがいたという。

また、深夜の帰宅の安全性に不安を感じると指摘する縫製労働者もいた。

危機にある女性向けにシェルターなど提供するBusinessKindの共同設立者であるHelen Gunthorpe氏によると、シフト終了後の遅い時間やしばしば早朝の通勤時においても、多くの女性がバイクタクシーや自動車運転手からのハラスメントを受けたと報告しているという。一部の工場では工場と寮の間の通勤手段を提供しているところもあるが、労働者が残業をした場合にこうした通勤手段は使えず、自力で帰宅することを余儀なくされている。

皮革工場で働く32歳のEi Ei Soeさんは、運転手から望まない性的関係の誘いを受けたことがあり、他の労働者も暴行や強盗の被害を受けているようだと言った。

この件はVaillancourt-Laflamme氏のレポートにも取り上げられている。「労働者は賃金の多くを家庭に送金しなければならない。この点もまた、安全な住宅や交通機関の確保などの面において、正しい選択をすべきという意識を低下させる原因となっている。」

労働法にハラスメントに関する規定がなく、工場にも男女平等のポリシーを定める必要がないため、女性はハラスメントと差別のリスクにさらされている。

Vaillancourt-Laflamme氏は、労働権をよく知らず、また職場での責任が明確でないような場合、女性縫製労働者はリスクに直面し続けることになると結論づけた。「この点は健全で生産的な職場や労使関係にとって重要なポイントとなる。もし正しくこの問題に取り組むことができれば、ミャンマー全体に利益をもたらし、公正かつ持続可能な開発によって国を発展させることができるであろう。」とした。

 

(下編につづく)



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最終更新:2018年04月23日

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