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ミャンマー:最低賃金制により何千もの仕事が失われる(前)

9月1日は、Hlaing Tharyar工業地帯にある衣料品工場に仕事にやってくる約200人の従業員にとって、暗黒の一日となった。新しく施行された最低賃金制により3600チャットを稼ぐ初日となるはずが、衣料品産業全体で従業員が逼迫する中で、工場が閉鎖されたことにより、ここの従業員は突然仕事を失ったことを知った。

これらミャンマーの労働者は、7月はヤンゴン郊外にあるHlaing Tharyar町区にある衣料品工場の職に就いていた。

労働省によると、1000人以上の工場労働者が、新しい最低賃金制をきっかけに仕事を失った。ただし今のところ、1つの工場が閉鎖したに止まっている。

Hlaing Tharyar町区の労働法監督部門長であるU Maung Maung Hlaing氏は、国の最低賃金制が施行される直前の8月31日に、Jasmine Pwint工場が閉鎖したことを明らかにした。この工場は、閉鎖にあたり公式の理由を示していない。 U Maung Maung Hlaing氏は、工場オーナーからの情報提供を繰り返し求めたものの、回答されることなく閉鎖された、と述べた。

総額2億チャットの補償金は237人の元従業員で分配されたが、新しい最低賃金制に適合するために衣料品セクター全体で再編がなされており、雇用需要見込みは不足している。

「我々は、“解雇された”労働者のために、より多くの雇用を迅速に創出するためにベストを尽くしています。」と労働省のU Aung Htey Win副局長は述べた。

ミャンマー縫製業者協会(MGMA)の集計では毎週新工場が開業しているなど、前年度から急成長している繊維産業にとって、厳しい門出となる。しかし、これらの工場における新人レベルの平均賃金は、新しい最低賃金の4.5分の1と、なおも域内で最も低い日当水準となっている。

「いくつかの工場では日当としては450チャットしか支払っていません。この給与システムでは、衣料品の生産量を基準とした残業やボーナスが頼りとなっています。」と、労働組合ネットワークのKo Wai Phyo Maungリーダーは述べた。

工場は急速に従業員を削減しているものの、彼らはこのことが最低賃金制の導入にほとんど無関係であり、最近の受注の減少や生産性の低下に伴い、実施するものである、と主張している。

工場経営者は、3600チャットの最低賃金に猛烈に反対していた。最低賃金に関する議論は数年前から始まり、最低賃金法が2013年に承認された。7月には、145の衣料品工場による200人の代表者は、全員一致で最低賃金に反対票を投じた。生産性に関する懸念や、国内の異常に高い残業率を引き合いに出して、工場経営者は、2500チャット、いやむしろ1500チャットがより合理的な出発点だろう、と提案した。

しかし、業界団体やGAPとH&Mのような有名ブランドの小売業者は、最低賃金のその先に着目し、ストライキやピケを安定化させることが、賃金の引き上げにより損なわれる損失可能性よりも、外国からの投資を惹きつけることになるだろうと提案した。

しかし、大きな中国と韓国系資本の産業は、もし政府が3600チャットの最低賃金を受け入れる方向に舵を切った場合、数千人の仕事が危機に晒される脅威を見越している。

「我々は、これらの上昇の一途をたどるコストの下で、衣料品ビジネスを継続することはできません。したがって、我々は労働者を補償付きで解雇せざるを得ませんでした。」と、400人以上の労働者が解雇された、Shwe Pyi Thar 工業地帯にあるUMH 衣料品工場のMa Myat San Winディレクターは述べた。

彼女は、ミャンマーの工場が生地、デザインやアクセサリーを含むすべてのものを輸入する必要があるため、解雇は受注の不足によるものである、と付け加えた。

「原材料を自力で調達できないローカルの工場は、最低賃金制によって確実に閉鎖されていくでしょう。」と彼女は述べた。



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最終更新:2015年09月15日

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