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ミャンマー:英国の小売業者が最低賃金保証を歓迎(前)

ファッションブランドが1日8時間あたり1.82英ポンドを労働者に支払うとする動きは、ビルマの衣料品産業が“経済発展の推進力”を担うのに力になるであろう。

2015年9月1日火曜日の午前0時1分に施行された。

ビルマの工場を利用している英国の大手衣料品小売業者は、低賃金を規制する民主主義萌芽の動きを歓迎している。

Marks and Spencer、Tesco、Primark、New LookやTopshopは、ビルマから購買をするH&M、C&A、Aldi や Gapなどの国際的なグループに新たに加わった。ビルマは、別名ミャンマーとして知られており、人件費が世界で2番目に低い位置にランクされている。Verisk Maplecroftのリスクアナリストよると、アフリカの角にあるジブチのみが(ビルマより)人件費が安い。

土曜日にビルマ政府は、1日8時間あたり3600 ビルマチャット(1.82英ポンド)の最低賃金を設定した。この動きは以前から多くの国際的な衣料品グループによって要求されていたものであり、地元の縫製産業への投資を後押しすることが期待されている。

新たな規制によると、労働者の最低月給は週6日稼動で約67米ドルとなる。国際労働機関(ILO)によると、ビルマはなおも、月額の最低賃金が90から128米ドルのベトナム、カンボジアなどのライバルの衣料品生産国と比較して、競争的な優位を保つことになる。

この発表は、ここ25年間で初のビルマの自由選挙をあと3ヶ月足らずに控えたタイミングでなされた。ノーベル賞受賞者のAung San Suu Kyi氏が率いる国民民主連盟が、快勝することが予想されている。

地元の製造業組合によると、3年間で衣料品の輸出収入を3倍の15億米ドルとした国際ブランドからの新規受注の波により、昨年は毎週複数の縫製工場が新規開業した。

(ビルマの)魅力は明確である。国際ブランドの衣料品を製造する22の工場の労働者からなるOxfamの最近の調査によると、平均日当は1.5米ドル(1852ミャンマーチャット/ 94ペンス)である。Guardianによる調査に回答した123人の労働者のうち4分の3は、長時間の残業をしても、食品、住宅、医薬品の支払いに苦労している、と答えた。

「ミャンマーは、劣悪な労働条件、児童就労や人身売買などのひどい社会的、コンプライアンス的なリスクにより荒廃しています。近隣地域の他の主要な衣料品生産国と比較し、ミャンマーが正しい方向へ向かうよう、多くの投資家が国の緩やかな改革を期待しています。」とMaplecroftのアジア地域のシニアアナリストであるRyan Ahern氏は述べた。

しかしAhern氏は、人種や宗教による差別は増加傾向にあり、今年の労働者デモに対する警察の暴力行為は、2011年の名目的な文民統制政府の誕生までビルマを支配した、“独裁者ルール”をまた赤裸々に想起させた。EUは、2012年に貿易制裁を発動した。

M&S、Primark やH&Mを含む13の企業が、このような動きをサポートするビルマ政府に対して書簡を送った後、ビルマの最低賃金に関する決定がなされた。英国の倫理的業者推進NGO(ETI)は、この決定により、外国人投資家にとってビルマがより魅力的になるであろうと述べている。

小売業者や労働者権利団体によって支援されているETIのPeter McAllister理事は、特に中国での賃金上昇の局面では、小売業者はその低コストによりビルマに魅了されたが、この点のみを考慮したわけではなかった、と述べた。

責任ある会社は、単にそれが正しいかだけではなく、ビジネスを順調に運営し続けるのに、まともな賃金と労働者の権利尊重が重要であることに気づいている、と彼は述べた。

「ブランドは、最悪の事態、例えば生産が停止し、最悪の場合には命が失われるような圧力のかかった状況から守られるような条件で、現場と協定を結びたいと考えています。」とMcAllister理事は述べた。

いくつかの工場の経営者は新たな賃金体系に反対しており、最低賃金(の増加)が事業利益に与える影響を軽減するために、何人かの労働者は追加賃金なしでの残業や、生産性を向上させるように指示された、とOxfamに語った。

ロイター通信によると、最低賃金に関する公式発表は、ただ“標準的な8時間労働”について言及しており、残業がどのように扱われるかについては触れていなかった。

Mary(仮名)は22歳で、Rangoonの工場で週6日、コートの縫製作業を行っているが、彼女の上司が生産目標を40%以上引き上げたと述べた。「もし私たちが目標を達成できない場合は、追加賃金を得ることなく残業し、最後まで仕上げる必要があります。」と彼女は言った。

Maryの賃金は、1日9時間労働で基本給1,400ミャンマーチャット(71ペンス)と、残業1時間当たり19ペンスとなっており、通常少なくとも1日に4時間(の残業)を行うことが期待されている。 「私は他の工場の労働者に比べて良い仕事に就いています。」とMaryは言った。しかし、彼女は工場の環境はむし暑く、厳しいもので、彼女の部門では80人の労働者に対して扇風機が1台しかない、と述べた。

労働者達は工場で感電したことや、ボイラーの爆発を見たこともあったという。 6月にMaryは、やっと月間で76ポンド余りを稼いだ。

Oxfamは、労働者が週平均で10.5時間の残業を行ったが、賃金支払いを受けられないような多くの巧妙な条件があることに直面した。4分の3以上の労働者が病気や欠勤した場合に賃金を受け取れず、半数以上が祝日を除く年次休暇の制度がない、と述べた。

Oxfamが話した労働者のうち5分の1以上は、生産目標を達成するために残業することを強いられ、それらの多くは、残業のいくらかの部分について支払いを受けていない、と述べた。また5分の2以上の労働者は、基本的な生活必要資金をカバーするために、借金を抱えていた。



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最終更新:2015年09月09日

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