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ミャンマーの繊維産業、生産の急増態勢整える

ミャンマーの繊維産業は3年連続記録を更新する成長を続け、今年は外国投資40億米ドルを受け、世界的な衣料品サプライチェーンの役割を果たす中心の一つになると期待されていると関係者や業界幹部らは言う。

人事異動のあったミャンマー投資委員会の事務局長Aung Naing Oo氏は、今年度40億ドルの投資がこの労働集約産業に流れ込むだろうと予想しており、労働集約産業と通信部門は、外国投資でもっとも急速な成長を見るだろうと言い足した。

国内最大の商業組合であるミャンマー労働組合商工会議所連合会共同事務局長Khine Khine New女史も同意見で、外国人投資家らは電気通信と繊維産業を、今後計り知れない成長の可能性があると見做していると言う。

ミャンマー衣料製造協会(MGMA)事務局長でもあるKhine Khine New女史は、アパレル生産は昨年製造業で最も急速に成長した分野であると述べた。

繊維分野の総投資額は、2011-12年度の3億米ドルから2012-13年度19億ドルに、また昨年度は41億ドルにまで急上昇したという。彼女はまた、ほとんどの工場が裁断・縫製・梱包(CMP)形式のサプライヤーであると述べた。

今年投資で40億米ドルを受ければ、繊維産業は規模が倍増することになる。Khine New女史は、外国からの投資が主に韓国の投資家から中国本土や日本企業からの投資へ拡大していると述べた。

業界アナリストらは、繊維製造は中国でのコスト上昇や労働力不足が原因で、中国から東南アジア、バングラデシュにシフトしていると述べている。ベトナムとカンボジアは東南アジアでこのシフトの恩恵を一番受けているが、ベトナムでの労働コストの上昇や官僚主義に対する懸念や、カンボジアでの一年以上に及ぶ致命的な労働争議のために、世界的なバイヤーたちにはミャンマーが無垢な生産拠点として見えている。

ミャンマーはまた、繊維産業における100%外国独自資本だけでなく、地場の既存の、あるいは、新規のメーカーとの合弁事業も可能である。

輸出は、欧州連合(EU)向け、日本向け、さらには去年から始まったばかりの米国向けも増加しているとKhine Khine New女史は述べた。

米国拠点の小売業者Gapは6月、ヤンゴン郊外の2つの工場でミャンマーでの生産を開始したことを発表した。そこではOld NavyやBanana Republicのベストやジャケットを生産している。

昨年EUがミャンマーに対して一般関税特恵制度を再適用したことで、ミャンマーの衣料品や履物製品がこの世界最大市場に自由に参入できるようになった。EUは武器や弾薬を除き、ミャンマーで製造されたすべての商品にクォータや関税を課さない。

こうした優遇措置はタイの製造業者らがミャンマーに工場を建設する要因ともなっていると、業界アナリストらは言う。

ミャンマーには、糸・布地・衣服作りの長い歴史がある。ミャンマー衣料製造協会(MGMA)によると、国内の200の縫製工場(うち195ヶ所は私企業)からの輸出は、2011年に7億7000万米ドルに達した。

主要輸出市場は、日本(3億4800万米ドル)、韓国(2億3200万米ドル)で、残りはブラジル、アルゼンチン、南アフリカ、トルコである。米国はミャンマーへの貿易制裁の大部分を解除する計画を立てているので、衣料品メーカーは今後数年間で多くの需要を期待している。制裁以前、ミャンマーの輸出の約85%はアパレルや繊維製品で、そのうちのおよそ25%は米国向けだった。日本は衣料品輸出総額の34%を占め、2億4300万米ドルの出荷を誇り、ミャンマーにとって最大のアパレル製品のお得意先である。

調査会社Insight Alpha社によると、外国企業19社が2012年5月~12月の8ヶ月の間にミャンマーの縫製産業に参入しており、タイのトップ衣料品メーカー数社もまもなくミャンマーへシフトしようと計画している。

ミャンマーの労働者がアジアで最も賃金が低く、隣国タイで一日あたり20米ドルであるのに対し、ミャンマーでは、一日あたり平均2ドルなので、ミャンマーの労働力を活用すれば、欧米のメーカーにとって大幅なコスト削減になると、Insight Alpha社は述べた。

経済特区への投資や税制優遇措置も関心を集めていると、Insight Alpha社は述べている。優遇措置には、5年間の免税期間、輸入機械や設備に関する関税免除だけでなく、機械設備の価値も必要投資額の一部として算入することが認められている。

しかし、工場を大手小売業者やブランドが求める国際基準を満たすレベルに至らすには、かなりの量の教育と訓練が必要とされる点は要注意である。

この教育と訓練は、EUや国際労働機関(ILO)や日本の機関からの支援を受けて、すでに進行中である。

Better Factoriesプログラムをここで実施するための法的根拠を準備する措置も講じられており、ILO監視員は労働法とその規則に準じ工場を評価することができる。これは欧米ブランドがミャンマーの工場に生産を委託しても、彼らのイメージを傷つけないという信用性を彼らに与えると、業界アナリストらは言う。これらの措置は最低賃金法や他の職業安全衛生の保証だけでなく、児童労働をなくすための取組が含まれている。

ILOは、繊維産業の法的枠組み、実施機構、工場所有者だけでなく労働組合のためのより速いつながりの発展を支援していると、労働組合ミャンマー渉外担当責任者であるSteve Marshall氏は、昨年地元メディアに語った。彼によると、主な目標は「対立的よりも協力的な」労働市場である。

対アセアン香港経済貿易事務所所長Fong Ngai氏によれば、56の香港資本の工場がカンボジア国内で35000人の労働者を雇用しており、カンボジアは中国から東南アジアへの衣料品の生産シフトの動向の恩恵を最も受けている国である。「我々がミャンマーでそれを再現できない理由はありません。」と彼はインタビューで語った。

 

 



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最終更新:2014年08月01日

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