インドシナニュース

2018年03月 のニュース一覧

ミャンマー:最低賃金の即刻引き上げを求め労働者がストライキ

322日、ヤンゴン市ラインタヤ郡区にあるJabp Jiaweiミャンマー繊維工場では、今月から施行される新最低賃金額4800ミャンマーチャット(3.6米ドル)の支払いを求め、500名以上の労働者がストライキを行った。

4800ミャンマーチャットの最低賃金はすでに発表済みで、政府の承認が必要なだけであるため、その運用開始を求めています。」とストライキのリーダーMa Sandar MyintThe Myanmar Timesに語った。雇用者が新最低賃金額の支払いを拒否していると労働者たちは主張している。

同郡区にある他の諸工場では新最低賃金額の支払いを物価の上昇に合わせてすでに開始しているため、同工場でも3月から新最低賃金額の支払いを開始してほしいと労働者側は求めている。

「新しい賃金を導入しほしいだけなんです。反抗しているわけではありません。当然の権利を主張しているだけです。」とMa Sandar Myintは述べた。

仮に工場側が今月中に新賃金額4800ミャンマーチャットを全額支払うことができないのであれば、3月中から徐々に最低賃金額の引き上げを行うよう、雇用者側との交渉を行ったと労働者側はいう。

政府の承認が下り次第、新最低賃金額の支払いを開始する事を労働者側には約束したとMa San Thawdar Myin工場副支配人は述べた。「政府が正式に承認すれば新最低賃金額を支払うことはできます。しかしながら、労働者側は新賃金額の支払いを即刻開始するよう求めているのです。」

郡区の労働局は新最低賃金額の施行日について明確には明かしていないと雇用者側は述べた。

ストライキに参加しているMa Thaw Thawによると、争議の仲介を行うよう労働者側は郡区の労働局に要請していたという。「水かけ祭り(Thingyan Festival)の祝日期間中に故郷に帰りたいため、労働者側は新しい賃金額を支払ってほしいのです。」

法定で定められている祝日は5日間だけであるが、労働者側によると、前月に5日間の休日出勤をおこなったため、水かけ祭りの祝日期間中に10 日間の休暇をもらう事ができるのだという。

Jabp Jiaweiミャンマー繊維工場がヤンゴン・ラインタヤ郡区の工業ゾーン(2)に開設されたのは8ヶ月前のことである。工場側によると、900名いる労働者の内500名以上がストライキを行っている。

国会最低賃金委員会は35日に最低賃金額を4800ミャンマーチャットとすることを承認した。

しかしながら規定により、新賃金額の施行には組合長の承認が必要となる。

委員会の全メンバーが最低賃金額4800ミャンマーチャットが4月には運用開始されることを願っているが、組合長の承認はまだ下りていない。水曜日に発表されたU Htin Kyaw組合長の急な解任の影響で承認が遅れる事が予想されている。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年03月28日15:41

ミャンマー:蓮池からハイファッションへ~美しい生地の伝統を紡ぐ(後)

(前編より)



蓮の織物:信念が支える労働

その市場価値に見合うように、ミャンマーの蓮から成る生地の生産は、根気のない者には務まらない。気の遠くなるような忍耐と情熱を必要とする時間のかかるプロセスである。

それはまず、必要な材料を調達することから始まる。毎年モンスーンシーズンに、蓮の茎の収穫が行われる。蓮の茎は水面まで伸びているが、水面までの高さが高いほどその品質が良くなるためである。

「水深のある場所では茎は長くて丈夫ですが、浅い場所では短く、弱々しくなります。」とMyint Thein Htun氏は述べた。彼の家族は4世代にわたって蓮の生地を作っており、この工芸品に対する深い造詣で有名である。

「泥が乾いて肥沃でない時に収穫すると、蓮の茎に十分な強度がありません。」

収穫後に蓮の茎は細い刃で丁寧に裁断され、中にある繊細な繊維を慎重に取り出す。その後、このほぼ透明な繊維を湿らせた板の上で糸にひねり重ねていく。

糸が望ましい太さと強度に達するまで、この手順は何度も何度も繰り返される。次に接着剤を塗布し、ワックスを使って複数の糸の端と端を繋げていく。

「繊維の抽出は手作業でしかできません。」とMyint Thein Htun氏は言った。「これらの作業を機械で行う方法などありません。」

こうした作業を経てようやく、糸をシャトルに入れて製織を始めることができる。

 

聖なる糸

多くの労力と時間を要する生産と、その神聖な起源から、ほとんどの蓮の糸は僧侶の衣服と仏像の覆いに使用されてきた。

だが今日ではこうした宗教の象徴的意味合いから、ファッションデザイナーが蓮糸を自身の作品の一部に取り入れたいと考えるようになった。その結果、地元の繊維市場に魅力的な取引価格が提示されただけでなく、顧客にも大きなスピリチュアルな価値をもたらすような現代的な衣料品が制作されるようになった。

「我々の製品に対する引き合いは、タウンジーからヤンゴン、マンダレーなど、あらゆる場所から来ています。」と地元の織物業者であるSan Sana氏は述べた。

「我々の売上は、通常仏教フェスティバルの期間に急増します。その期間中、しばしば儀式が取り行われるため、人々は修道士に蓮のローブを供物したいと考えるのです。」

織機と糸車の背後にいる多くの職人にとって、蓮の生地を作る困難な作業は単なる収入源ではない。それらは仏教に敬意を表すための、魂の巡礼という敬虔な活動の意味合いがある。

「蓮は咲くのにふさわしい、澄んだ水がある非常に限られた場所でのみ育ちます。」と、この52歳の織物職人は言った。「それは非常にスピリチュアルな意味を持っており、それが故に、どんな宗教的利用にも最もマッチします。」

しかし、信仰のみが彼女が織機で忙しく働く、唯一の原動力というわけではない。他の多くの織物職人同様、San San Mya氏はこの珍しい芸術様式に魅了されている。原材料の繊細な性質とその複雑な抽出プロセスは、彼女の好奇心を刺激し、その挑戦心を駆り立てている。彼女は蓮の生地を織り終えるたびいつも、心の中に達成感を感じている。

San San Mya氏は年を重ねるにつれ、このノウハウを若い世代に引き継ぎたいと考えるようになった。しかし彼女は、ミャンマーの若者達がこの伝統を引き継ぐことに興味を持つか疑問に思っている。

「苦難を伴ってでも、蓮織の技術を熱心に学ぼうとする若者を見つけるのは非常に困難です。彼らは苦労などしたくないのです。」とこの織物職人は言った。

「蓮の生地の価格は引き続き上昇するでしょうが、織物職人の数は減少していくでしょう。」



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年03月24日12:02

ミャンマー:蓮池からハイファッションへ~美しい生地の伝統を紡ぐ(前)

ミャンマー広域のコミュニティにおいて、熟練した職人が織機を使い、蓮から作られた、世界で最も高価で素晴らしい織物を織る。

 

信仰と献身の心を表現する服装を必要とするのであれば、何万本もの蓮の茎の繊細な繊維を使って、手作業で細かく織り込まれたその織物が、間違いなく本命となるであろう。

その控え目な外観は、創造は簡単だと信じる者を容易に欺くが、それはすべて幻想である。

「この生地1平方メートルを生産するのに、少なくとも2万本の蓮の茎を必要とし、さらに熟練した職人が40日もかけて織ります。」とKhit Sunn Yin蓮織センターのオーナーであるMyint Thein Htun氏は述べた。

彼の作業場は広々とした伝統的な木造建造物で、ミャンマー東部シャン州にあるインレー湖で一番の観光地となっている。

このセンターでは、蓮糸で作られた手紡ぎの製品を展示するだけでなく、この珍しく魅惑的な布地を織ってみたいと、強い忍耐力と揺るぎない決意を持つ地元の人々のためのトレーニングセンターの機能も有している。

この作業場において数多くの織機がカタカタと鳴り響く音は、この手工芸品の制作にチャレンジしようという地元の人々の熱い思いを表している。またそれには当然の理由もある。

「蓮の糸で作られた1メートルのスカーフには、450米ドルほどの値がつきます。」とMyint Thein Htun氏は言った。彼の背後では、一組の旅行者が蓮スカーフの純正品を選んでいるが、その価格は750米ドルにも達する。

この珍しい生地は、1世紀以上も前に湖面を覆って咲いていた蓮の花の美しい繊維に気がついた、Sa Oo氏という熟練した織物職人によって生み出されたと考えられている。

仏教において蓮の美しさは心の純粋さの象徴であるため、この敬虔な職人は繊細な蓮の繊維を、心からの献身と魂の純粋さを表す修道士のローブに仕立てることを思いついた。伝説によるとSa Oo氏は、丸1年かけて蓮の繊維を取り出し、彼女の尊敬する大修道院長のために美しい衣装を織ったという。

今日では、このインレー湖の蓮から成る生地は宗教的な領域を越え、豪華なファッションの世界に展開されようとしている。

イタリアのデザイナーであるPier Luigi Loro Piana氏は、高級衣料品ブランドであるLoro Pianaを弟と一緒に経営しているが、この素材の素晴らしさと精密な生産プロセスに魅了され、彼の商品ラインナップに加えることにした。

インレー湖の蓮の糸で作られたLoro Pianaのジャケットは、5600米ドルで販売されている。

「この生地は亜麻布に似ていますが、生糸にデリケートな繊細さがあります。」とこのブランドのウェブサイトで紹介されている。

「高い鑑識眼を持つお客様のために制作していますが、1日でわずか数メートルの生地しか作ることができません。」

 

(後編につづく)



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最終更新:2018年03月24日06:00

ミャンマー:委託加工(CMP)型縫製の輸出額が23億3200万ドルに到達

ミャンマー商務省によると、今年度、3月はじめまでの委託加工(CMP)型縫製の輸出額は233200万米ドルに到達した。

委託加工(CMP型縫製業は輸出品目のうち第2位となっている。商務省は繊維・アパレル産業に対し優先輸出促進産業として支援を行なっている。

ミャンマーでは1993年の導入以来、委託加工(CMP型の縫製産業が続いており、いまだに製品売り(FOB)型への移行は実現していない。

ミャンマーの委託加工(CMP型縫製で製造された製品は日本、韓国、そしてEUに輸出されている。

商務省のAung Htoo副大臣は、ミャンマーの縫製産業は現在急速な成長を遂げていると話す。ヨーロッパおよびアジア諸国がミャンマーからの輸入を増やしている。

商務省によると、縫製産業輸出額は2010年の33700万米ドルから2014年にはおよそ10億米ドルにまで拡大したという。

2015年、輸出額は146000万米ドルを記録した。これはミャンマーの総輸出額の10%にあたる。同年、EUへの縫製輸出は80%増加した。「最大の輸出製品として高品質な製品を国際市場に展開できるよう、商務省はミャンマー縫製業協会と協力の上、縫製産業の10年戦略を策定した」と副大臣は述べた。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年03月22日06:09

ミャンマー:最低賃金引き上げに良い影響を認める企業も

ミャンマーの 新たな日額最低賃金は、これまでの日額3600チャットから33%引き上げの4800チャットと決定され、35日の全国最低賃金委員会で発表された。

新最低賃金は数か月に及ぶ企業側と労働組合側の協議の末に決定された。

4800チャットの最低賃金で合意に至るまで、企業側は4000チャットを目指しロビー活動を行っていた。それに対し、労働者側は生活のために必要な金額を考慮すると最低でも5600チャットは必要だと主張していた。

賃金は高くなったものの、それによる良い影響を認める企業もある。小規模な縫製工場を経営するDaw Htay Htayは、労働者がより意欲的になり、仕事にも責任を持つようになったと話す。労働集約的な縫製産業は最低賃金の上昇により最も影響を受ける産業の一つである。

「賃金が上がると知った労働者らは仕事により責任を持つようになった」と彼女は話す。

80人の従業員と40人の季節労働者を雇用するGenius Coffeeの創設者、U Ngwe Tunは、従前の3600チャットはほとんどの労働者にとって不十分であったと認める。

「今回の賃金引き上げをよいことと受け止めている。この分を価格に上乗せして顧客に負担させることはない」と彼は述べた。

彼はまた、「賃金上昇を予測し、昨年からその準備を進めていた。当時は工程に85人が関与していたが、人力に頼る部分を半分にまで減らした」と説明する。

賃金上昇にも関わらず、ミャンマーの日額最低賃金は東南アジアの他国、カンボジア、ラオス、ミャンマーと比較しても最も低い。マニラの全国賃金・生産性委員会が先月発表した東南アジアにおける賃金比較によると、ミャンマーの月額最低賃金は80.28ドルに過ぎず、ラオスの110.34ドル、カンボジアの140ドル、ベトナムの147.47ドルよりも大幅に低い。

ただし、今回の引き上げでミャンマーの最低賃金は4000以上の縫製工場を擁するバングラデシュよりも高くなる。



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年03月15日16:16

ミャンマー:1日あたりの最低賃金額を4800チャットに引き上げ

労働者・雇用者双方から反対の声が挙がっていたにも関わらず、ミャンマーの最低賃金全国委員会は月曜、8時間労働に対する日額の最低賃金を時給4800ミャンマーチャット(3.6米ドル)に制定した。

「委員会メンバーの大多数の合意の下、新最低賃金を4800ミャンマーチャットに制定しました。」とミャンマー労働・入国管理・人口省 労働局U Thein Swe大臣は述べた。

ただし、この新賃金は従業員10名以下の企業には適用されない。

前の最低賃金額3600ミャンマーチャットは20159月に制定された。最低賃金全国委員会が新最低賃金を提案したのは12日のことであったが、その後の協議の結果、労働者及び事業者双方がこの提案を却下した。

4800ミャンマーチャットが基本給になれば、同国の大半を占める中小産業は閉鎖を余儀なくされるだろうと雇用者側は警告した。

一方で労働者側は、4800ミャンマーチャットでは家族を扶養し、年々値上がりする基本的物資を賄うのに十分でないと述べた。労働者側は最低でも5600ミャンマーチャットに制定するよう希望している。

労働者・事業者両方の懸念を払拭できるよう政府は努力していくとU Thein Swe大臣は述べた。

「新賃金に関しての緊張を緩めることができるよう、できるだけ努力します。」

委員会の労働者代表であるU Naw Aung氏はThe Myanmar Timesに対し、新たに定められた賃金は労働者のニーズを完全に満たすものではないと語った。

「この賃金はあくまでも中間値であり、労働者にとって満足なものではありません。」

賃金が引き上げられたにも関わらず、ミャンマーの最低賃金額はカンボジア、ラオス、ベトナムよりも低く、東南アジア諸国において最低水準のままである。

マニラの国家賃金生産性委員会が先月発表した、地域における賃金比較表によると、フィリピン及びミャンマーの月間最低賃金額は80.28米ドルと推定されており、ラオスの110.34米ドル、カンボジアの140米ドル、ベトナムの147.47米ドルよりもずっと低い水準となっている。

一方、Lat War繊維工場のオーナーU Khin Maung Aye氏は、新しく定められた最低賃金について多大な懸念の意を示した。

「繊維の生産ラインにはコストがたくさんかかります。利益も十分に出ていない中で、より高い最低賃金額を支払うことはできません。」

残業代や電気諸々の費用の支払い拡大につながる可能性もあるため、雇用者側は給与の引き上げを行いたくないのだとU Khin Maung Aye氏はいう。

「労働者はさらに身を粉にして働かなければなりません。生産性を高めることができれば、最低賃金を支払うことができます。」とU Khin Maung Aye氏は述べた。

政府は特に繊維部門において、設備投資のためのローン手続きの簡易化や役所手続きの削減、生産性向上を目標とした労働者に対する訓練の提供などを行い、インフラの整備に取り組むべきだとUミャンマー衣料製造協会(MGMA)議長U Myint Soe氏はいう。

「こうした取り組みを行うことで、産業は最低賃金の引き上げに対処することができるかもしれません。」

労働団体協力委員会のU Tun Tun Naing書記官補は、経済が鈍化する中で、政府が日雇い労働者のために快適な労働環境と持続可能な生活環境を整備すべきだと述べた。

「基本的物資の値上がりをコントロールすることができなければ、例え最低賃金を5600ミャンマーチャットに制定したとしても十分ではなくなるでしょう」

繊維労働者のMa Than Thanさんもこれに同意する。

「生活にかかるコストが上昇しなければ4800ミャンマーチャットで少しの余裕は出ると思います。でも基本的物資の値段が上がれば、最低賃金の引き上げは私たちにとって何の意味も持たなくなるでしょう。」



ミャンマー ジャンル:
最終更新:2018年03月13日10:20

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