インドシナニュース

2016年06月 のニュース一覧

ミャンマー:中国の縫製工場が新たな低コスト拠点として注目

中国での生産コストと人件費の高騰により、ミャンマーの縫製分野は東南アジアにおける工場移転と生産地多様化の動きの中、最後の低コスト生産最前線として浮上しつつある。

縫製労働者の不足と製造業分野をより高付加価値な産業へと戦略的にシフトしていく中国政府の政策により、珠江デルタ地域の縫製工場の多くがミャンマー等の東南アジア諸国に移転することとなった。香港貿易開発発展局(HKTDC)の報告書によると、こうした国々では低賃金の労働力が比較的豊富である。

「ミャンマー・ライジング:アジア最後の生産フロンティアとそのチャンス」と題された報告書では、ミャンマーは魅力的な月額約90米ドルの最低賃金で低賃金労働力が豊富なだけでなく、EUの特恵関税制度(GSP)等の貿易上の特典や、市場、中国・インド間の戦略的立地という条件があり、中国の製造業企業にとってますます魅力的になっていると論じている。

2013年の特恵関税適用により、ミャンマー縫製製品輸出成長の鍵としてEUはその重要性を増している。2014年にはミャンマーの縫製製品輸出総額の23%がEUへと出荷されている。米国が経済制裁を緩和し、さらには特恵関税制度の適用もあるのではないかとの見込みにより、ミャンマー縫製業協会(MGMA)は今後数年にわたって縫製産業はさらに大きく成長し、現在の雇用数25万人からさらに約150万人が新規雇用で増員され、2020年までには輸出額は120億米ドルに達すると見込んでいる。

同時に、ミャンマーは世界貿易機関(WTO)のメンバーで、最恵国待遇(MFN)を受けているため他のWTO加盟国に低関税で輸出することができる。しかし、ここ数年のミャンマーの縫製分野輸出の拡大においては特恵的待遇がより重要な要素であった。

ミャンマーはまた、他のアセアン諸国より低い関税率を課しており、2013年には最恵国待遇関税率の平均と同じ5.6%であった。一般的に、ミャンマー製造業の原材料として必要な物資への低い関税率のおかげで、生産コストの面でも近隣国と比較して競争力を高く保つことができているとHKTDCの研究報告書は分析している。

現在、縫製製品がミャンマーの非農業製品輸出の大きな部分を占めており、「裁断・縫製・梱包(CMP)」という形での加工貿易がミャンマー製造業の中心となっている。

この報告書はNKTDC研究部が最近行ったミャンマーでの現地調査に基づき作成された。報告書ではミャンマーの政治経済概況、民主的に選ばれた新政権の運営、直接外国投資誘致のための経済改革への政府の強い意図、投資制度の調和、経済特区(SEZ)やインフラ開発について述べられている。

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最終更新:2016年06月29日08:35

ミャンマー:経営者が雲隠れ、縫製工場が競売の予定

ヤンゴン労働局関係者によると、法的地位の曖昧な台湾資本の縫製工場で経営者が金銭問題の最中に雲隠れし、休業状態となっている。

Hlaing Tharyar地区のUniPolar Factoryの従業員が地方当局に訴え出たところによると、経営者であるPatrick Yanは未払い賃金を残したまま行方不明となっているという。

「経営者は5月分の給与を支払わないまま帰国しました。そのため、法律に従い工場を閉鎖する必要がありました」とヤンゴン地区工場労働法律局のU Kyaw Kyaw Tun局長は6月14日に話した。

「工場労働者への未払い賃金と補償金支払いのため、工場は競売にかけることを予定しています」と同局長は話す。

また、経営者に対して責任を取ることを求める令状も出された。地区当局によると、問題の工場は公式な登記がなく、認可を受けていない可能性があるという。

地区の記録によると2014年に操業を開始したUniPolar Factoryは別の実業家から賃貸されたこととなっている。

「経営者は帰国してしまいましたが未払いの賃貸料が3600万チャット残っています」と地区工場労働法律局のU Chit Paw局長は話す。同局長によると、工場には登記や許可証が掲示されていないという。

UniPolar社では4月以降に給与遅配が発生したことから問題が起こり始めた。労働者らはYan氏に支払いを求め、5月9日に給与が支払われた。

ミャンマー縫製業協会のU Mying Soe会長は、UniPolarは同協会の会員ではなかったと話す。同会長は、しっかりした登記記録がないことは縫製産業の問題であると指摘する。

「工場は労働委員会、労働局、縫製業協会に協力する必要があります」と会長は話す。

U Chit Paw地区労働局長によると、工場は6月29日に競売にかけられ、その代金を労働者178名の未払い給与と補償金の一部とする予定であるという。

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最終更新:2016年06月22日12:04

ミャンマー:男女差別により女性の仕事が過小評価

「彼らは私達を動物か何かと考えています。」

Ma Ei Yin Monさんは、ミャンマーにおける、数え切れないほどの女性縫製労働者に対する仕打ちをこう表現した。

2008年のNargisサイクロンをきっかけに、農村部からの多くの人々と共に、Ma Ei Yin Monさんは仕事を探すためにヤンゴンにやって来た。

彼女は家族を支援するためにアパレル業界で仕事をしたが、その条件は耐えられないほどのものであった。

「基本賃金は非常に低い上、多くの残業を強いられており、もう工場で働き続けたくありません。いつももっと速く作業するように言われ続けています。」と彼女は訴えた。

「私には不服を申し立てる権利がないと分かっているため、耐えるしかありません。もう何年もここで働いていますが、解雇されないよう生産目標を達成するのに全力を尽くす毎日ですが、時には耐えがたくなります。」

Ma Ei Yin Monさんの状況は珍しいものではなく、実際のところミャンマーや周辺アジア諸国における女性の平均的な状況に近い。Oxfamの新しいレポートでは、こうした女性の生活に焦点を当てている。

マレーシアで開催されているアセアン世界経済フォーラムと同じタイミングで、今週「低賃金と過小評価:アジアにおける男女不平等観が女性の仕事にどのように影響しているか」と題したレポートが公表された。

このレポートは、アジアで拡大している不平等が「根深い性差別によるものである」と主張している。

「社会で裕福な地位にいるのは圧倒的に男性が多い一方で、女性は低賃金で不安定な仕事に従事している。」とこのレポートは述べている。

アジア平均で、女性は男性の獲得する収入の70〜90%しか得ておらず、女性の75%は、疾病手当や産休など福利厚生を受けることができない非正規経済に従事している。

このレポートは、蔓延する性別間の不平等によって女性の仕事が不当に低く評価されており、女性が労働権を主張するのを阻害していると主張している。「このことは、女性の権利が、時にひどい結果をもたらしながら、ないがしろにされている可能性が高いことを意味します。」

Oxfamの広報担当であるTrini Leung氏は、「目抜き通りの小売店やアジア諸国の政府は、アジア全域にわたる低賃金の女性労働者を踏み台として、そのビジネスと経済を構築しているのです。」と述べた

「こうした状況は改められなければなりません。政府や企業は、すべての労働者が生活必需品を購入するのに必要なお金を得られるよう、十分な賃金が支払われることを確約しなければなりません。」

ミャンマーの縫製産業では約30万人の労働者を雇用しているが、このような状況の縮図として紹介された。

Oxfamは、Ma Ei Yin Monさんを含み、その90%が女性から構成された縫製労働者グループを調査したが、その大半が低賃金、長時間労働と安全性の問題に懸念を示した。

その調査対象者のほとんどが、残業代を含めても工場で得られる収入では、住宅、食料品や薬を買う余裕さえないと訴えた。

彼女らの平均基本給は、一日当りわずか1.5米ドルであった。

労働者らは毎週3〜20時間の残業を行っているが、うち約40%の人がこの残業が自身の健康にマイナスの影響を与えていると述べた。

このレポートでは、アジア各国に対し、緊急で職場における男女不平等に取り組む措置をとるよう呼びかけた。

この措置には生活賃金を保証し、社会保障を拡充すること、充実した公共サービスに必要な資金を調達できるよう累進課税政策を導入すること、無給で行われている仕事を認識し、そうした仕事を減らしたり、資源の再配分を行ったりするようなことが含まれる。

こうした施策は、Leung氏によって呼びかけられている。

「アジアの女性は二日分働いています。」と彼女は言った、「彼女らは職場で長時間労働を行った上で、家族の世話をし、すべての家事をこなしています。女性らは経済の屋台骨でありながら、ほとんどサポートを受けていないのです。」

「政府や企業は、出産手当や育児支援などのサポートを提供することによって、または基礎的なインフラに投資することによって、女性たちの負荷を軽減させるようにしなければなりません。」とLeung氏は述べた。

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ミャンマー ジャンル:
最終更新:2016年06月15日06:04

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