インドシナニュース

2016年04月 のニュース一覧

ミャンマー:労働者ら、韓国系企業の工場で「追い詰められる」

最新の報告書においてミャンマーの韓国系の衣料品工場の多くで過剰な残業、不適切な給与の支払い、労働組合の差別、セクハラ、危険な労働環境などの問題が発覚した。これは多くの問題のほんの一部だ。

『Under Pressure(追い詰められて)』はミャンマーの労働者の権利団体であるAction Labor Rightsにより発行され、韓国が全面的もしくは部分的に経営する39の衣料品工場における労働条件に関する調査を行った。ミャンマーの法的枠組みの要件と工場の状況を比較するなかで、調査により特に労働時間や残業に関する「大幅な」違反が明らかとなった。

残業は週最大16時間という取り決めに対し約30%の工場においてこれが守られておらず、インタビューが行われた1200人の従業員の中でも過剰な残業が最も大きな懸念事項だった。3分の2近くの労働者(62%)が時間外労働を断ることができず、時間外労働を拒否した者は「gate pass(通行証)」と呼ばれる給与から支払いが控除された事例もあったという。

基本給の要素のほか残業手当や精勤ボーナスがミャンマーの衣料品工場のほとんどの給与明細書でみられたほか、給与計算の方法は約18の異なる方法が見られた。

労働者の間では傷病休暇を取得する権利も課題であり、法的に認められている30日間の休暇を取得したのは約22%のみにとどまった。39%の人は雇用者が給与を削減したり解雇されるまでに3日を超えての疾病休暇を取ることを許可されなかったりすると述べた。

セクハラも報告され、7%の女性回答者が自分自身、また同僚女性がセクハラを受けたと述べた。約10%が労働時間内に言葉による虐待や身体的暴行を受けたと報告した。

調査では労働組合の代表や活動家らが支払い条件、昇給、残業代の支払い、契約の解除に関して不公平な待遇を受けていることが明らかになった。30人以上の労働者がいる企業の雇用主は職場調整委員会を設けることが2012年労働争議解決法のもと取り決められているにも関わらず、調査が行われた韓国の衣料品工場でこれを設けている企業は14%にとどまった。

労働条件も基準以下のところが多く、「不快なほど暑い」気温で生産性や健康に影響を及ぼしていた。非常口を設けている工場は全体の3分の2に過ぎず、存在していても、そのうち26%は利用することができない状態だ。

調査結果に基づき、報告書は法律の強化、罰金、調査や実施に基づき工場のコンプライアンスを向上させるべく多くの提言を行っている。

「国際的なバイヤーや小売などサプライチェーンの他の部分も購買行動の改善のための活動を行うとともにミャンマーにおいて長期的に双方にとって有益となるサプライチェーンの協力関係を築くための投資が必要となります。報告書は人権の適正化のための有益な情報源であるとともに、生産能力の構築を通し工場における継続的な改善を支援するためものです」と報告書は付け加えて述べた。

また韓国政府に対しても同国の企業が「関連する法律や規制、一般的な労働関係、雇用慣行、適切な国際的な労働基準の枠組みのなかで営業を行う」ことが確実に行われるよう求めた。

「今回の調査結果が彼らの活動を支援することを期待しています。また国際的、そしてミャンマーの消費者の特に若い世代における認識が高まることを期待しています。ミャンマーの衣料品工場の労働条件の実態が今後より意識の高い衣料品購買行動につながる可能性があるのです」

 

» 続きを読む

ミャンマー ジャンル:
最終更新:2016年04月08日06:02

ミャンマー:アパレル産業が今後数年間で大幅な成長の見込み

ビジネス情報を提供するTextiles Intelligence社が刊行するGlobal Apparel Markets誌最新号によると、ミャンマーのアパレル産業は今後数年間で大幅に成長することが予測されている。

この予測によると、アパレル産業の雇用は2015年半ばに約23万人であったのが、2020年までに150万人まで増加し、衣料品輸出も2014年の15億米ドルから2020年には120億米ドルに達する可能性があるとした。

そのターニングポイントは、2011年3月30日に改革派のThein Sein大統領が軍事・文民政権のリーダーに就任したことであり、そのことにより西側諸国の投資家や衣料品企業の購買部がミャンマーに注目するようになった。ミャンマーを調達先に選んだ最初のブランドは2013年のH&M社で、それに2014年のGap社が続き、この2社がその他の企業に道を開くこととなった。

2011年以前ミャンマーは、50年もの間軍事政権に支配され、官僚主義と腐敗に悩まされ、国際的な制裁を受けて孤立し、非常に貧しい国であった。しかし近年、こうした制裁のほとんどは解除されており、多くの国ではミャンマーで生産された衣料品に対し、自由貿易や特恵貿易の優遇措置を与えている。

またアパレル産業への外国直接投資(FDI)は、近年制裁を解除された後、目覚しいペースで増加しており、ミャンマーからの衣料品輸出は2013年に26.5%、2014年にさらに27.4%と急成長を見せた。

今後の発展計画としてミャンマー政府は、「国家輸出戦略2015-2019」と題した文書の中で、繊維・アパレル産業向けの戦略を公表した。特に、繊維・アパレル産業では次のようなことを提言している。加工賃取引(CMP)中心のオペレーションから、製品売買取引(FOB)条件に移行すること、物量を増加させること、品質を改善すること、より多くのニット製品を生産すること、そしてさらに、FOB条件のオペレーションからオリジナルデザインの製品を取り扱うことができるよう、デザインの専門知識を習得することなどである。地理的な面からも、ミャンマーの各輸出市場において取引の最大化をめざすとしている。

また、ミャンマーの道路・港に投資が行われてきており、アパレル業界の国際競争力を向上させ、サステイナブル(持続可能)な生産を促進しようとしている。

しかしアパレル業界の長期的な成長見通しについて、業界観測筋の意見は分かれており、既に成功を収めている衣料品輸出国における偉大なライバル企業のような地位を獲得するには、多くの課題を解決する必要があるという。

ミャンマーを訪問した専門家達は、時代遅れの機械設備やインフラ、弱い教育体制、お粗末な公衆衛生システム、公平性、整合性や誠実性に疑問の残る裁判制度、地元住民にさえ満足にサービスが提供できず、ましてやグローバル企業には対応できないであろう銀行システムを目の当たりにしてきた。

ミャンマーでは天然繊維の生産量が少なく、また化学繊維の生産はできないため、アパレル産業で使用されるほとんどすべての繊維を輸入する必要がある。さらにこの業界では、職業訓練プログラムを欠いているため、バイヤーが慎重に交渉を進めることが予想されており、欧米の小売業者からの需要が急速に増加するとは考えにくい。

結果としてアパレル業界では、現代的な機械、原材料、熟練労働者、社会・環境の認証制度、信頼性のあるエネルギー源、物流インフラやスムーズに機能する金融システムを求めている。

とはいえ、ミャンマーにおける画期的な進歩として、2015年後半に国に大きな変化を及ぼす2つの出来事がおこった。最初の出来事は2015年9月に発効した最低賃金制の公示である。2つめとして、もっとも重大なイベントの一つであるが、2015年11月8日に実施された、ここ数十年で初めてのミャンマーの公式選挙が挙げられる。

この二つの出来事を、経済及び政治ニュースの視聴者は固唾をのんで見守った。しかし、いずれの出来事においても、全体として穏健に、平和裏に、落ち着いて遂行され、このことは将来のために良い前兆を示すこととなった。

» 続きを読む

ミャンマー ジャンル:
最終更新:2016年04月04日14:16

ミャンマー:韓国アパレル製造企業、労働法を無視して労働者を酷使

新たに発表された報告書によれば、ミャンマーにおける韓国のアパレル製造業者らは一般的に労働法を軽視しており、およそ3割の工場が時間外労働の規則を順守していないという。

ミャンマーの権利擁護団体であるAction Labor Rightsによる報告書によれば、全面的もしくは共同で経営される韓国の企業は一週間に16時間の制限の残業を含む、恒常的な労働法への違反が見られると主張する。

39の工場で行われた1200人の従業員によるインタビュー結果によれば、62%が法律の制限を超えての労働を断ることができず、63%が快適に生活を送るための十分なお金を稼ぐことができていないと言う。さらに労働者の15%は報酬を受け取ることなく時間外労働を行った。

発表された報告によれば、労働者の3割が法律に反して韓国語か英語のみで記載された給与明細書しか受け取っておらず、法的に認められている30日間の傷病休暇を利用できる人は22%のみであった。工場の67%のみが法律に定められている非常口を備えているものの、そのうちの4分の1は利用できない状態であった。

報告書は児童就労が「一般的に行われて」いるものの、申し立てれば年齢が満たない労働者は解雇されるかもしれないと話したがらないために数の特定はできないと結んだ。

「児童は重い重石を使用してアイロンがけや引き伸ばしを行うなどの仕事を与えられています」と報告書の中で匿名を名乗る労働者が語っている。「縫製の仕方がわかっていればそれも依頼されます。時に間違えを犯すと監督者や仕事のリーダーに肉体的に虐待を受けることもあります。誰も干渉しません」

調査結果を受けて、ALRは韓国政府が同国の企業が国際的な労働基準を確実に順守するよう求めた。

「本調査で集計されたデータをまとめると、ミャンマーにおける韓国の衣料品業界の一部はミャンマーのほとんどの労働法に準拠しているものの、驚くほど多くの数の企業が特に過剰な残業、違法な控除、健康や安全、嫌がらせを含む工場の労働条件に関して常日頃から違反していることが明らかとなった」という。

今回Daesung Garment and Process、World Jin Garment、Shin Sung Bago等の企業が調査対象となった。調査ではどの企業が労働法に違反しているか、またはそうでないかに関しては明らかにしていない。

ミャンマー衣料製造協会(MGMA)によれば、韓国の工場はミャンマーの衣料品業界の37%の労働者を雇用している。韓国は2015年東南アジア諸国の中の全外国投資の7%を占めている。

ミャンマーは労働者と雇用者の間の数年間の議論の末、一日約2.80米ドルという最低賃金を昨年はじめて導入した。

 

» 続きを読む

ミャンマー ジャンル:
最終更新:2016年04月01日06:00

このページのトップへ戻る