インドシナニュース

2015年03月 のニュース一覧

ミャンマー:縫製業界の行動規範策定でバイヤーの信頼が向上

3月24日、縫製業界の代表者らがEU内企業の代表者らと面談し、国際的企業を納得させるため、社会的に求められる倫理遵守の一段階として、アパレル産業における行動規範を強化することについて協議を行った。

報道発表によると、この協議は16企業の代表者からなるEU貿易代表団の一週間の研修旅行の一部として実施された。商務省と労働省の職員も協議に参加した。

協議後に、行動規範制定の中心となったミャンマー縫製業協会(MGMA)から発表された声明では、ミャンマー政府に「労働関連法規についての一貫性ある政策的枠組」の作成と実施を求めている。また、縫製業協会は個別の問題解決のみならず、制度の改善に注力していきたいとしている。

ミャンマーの縫製産業が成長を続ける中で、縫製業協会による行動規範策定と実施の動きは生まれた。経済制裁により一度は衰退した縫製産業は現在、社会的に求められる倫理遵守と、海外企業が懸念なくミャンマーに発注するための安心材料の提供に注意を払っている。

行動規範策定が実現した裏には、EUが支援する縫製産業におけるSMARTミャンマープログラムがある。SMARTミャンマーは2013年に立ち上げられ、ミャンマー国内の工場のほとんどを所有する300社以上を会員に持つミャンマー縫製業協会との協力により、縫製産業における行動規範の作成を支援することを目的としていた。

縫製業協会理事会との初期の会合で、大まかな草案が作成されたものの、縫製産業独自の問題点を考慮する段階となると会合は進捗しなくなった。最終的に行動規範が承認されたのは2014年12月のことであった。縫製業協会の理事会は作業部会を形成し、規範文書の作成を進め、その後、2015年1月からの適用開始にむけて投票を行った。最終的に、アパレル産業における強制力のない指針が出来上がった。縫製業協会のプロジェクト管理者であるJacob Clere氏はこの文書が「生きた文書」になったと評価している。

行動規範は児童労働や最低賃金の制定など、ミャンマー市場におけるデリケートな問題にも言及している。倫理遵守の問題は海外の企業との契約を得る上では非常に重要なものとなる。

縫製業協会のU Aung Win副会長は、海外の顧客企業は行動規範の制定を非常に好意的に受け止めていると語る。

「多くの責任あるEUの企業がこのような文書を支援したいと考えています。そうした企業はこの行動規範をミャンマー縫製産業における最低限の遵守事項の基準としたいと考えています」とClere氏は話す。

2015年、EUは日本と韓国を超え、ミャンマー縫製産業の最大の顧客に返り咲くこともあるかもしれない。経済制裁前はEUと米国が最大の市場であった。

2003年に、米国はミャンマー縫製業界との契約を破棄した。Clere氏によると、この経済制裁はミャンマーの縫製業界に壊滅的な打撃を加えたという。100工場が閉鎖となり、8万人が職を失った。一方で、EUは包括的禁輸措置を課さなかったものの大きく後退したため、ミャンマーの縫製産業はその生産体制を変えることとなったとClere氏は続ける。

西欧諸国が退場したのち、アジア諸国の市場がその空きを埋めることとなった。すぐに日本と韓国がミャンマーの二大輸出国となった。

「日本と韓国の企業は社会的な倫理遵守についてはヨーロッパや米国の企業と必ずしも意見を同じくするわけではありませんでした。ミャンマーは、社会的な責任に則った生産という時代の潮流に2000年から現在まで乗り遅れてきました。そのようなわけで、彼らを支援するためにはかなりの教育研修を要するのです」とClere氏は話す。

ミャンマー縫製業協会のDaw Khine Khine Nwe会長は、行動規範の策定は輸入業者を引きつけるためよりむしろ、労働者を支援し、ミャンマーの国際競争力を強化するものであると話す。

「これはバイヤーのためでなく、私たちの労働者と、私たちの職場である工場のためです。これが労働者と工場のためになるものであれば、結果としてバイヤーも来るでしょう。私たちは常に、経済制裁の解除後は、国際的企業と同じ土俵で仕事をしたいと希望してきました。そして行動規範の策定はそのために私たちがしなければならないことの一つであったということです」と縫製業協会会長は話す。

Clere氏によると、行動規範における言葉の選び方にはデリケート問題を含むため長い時間がかかったものの、行動規範のミャンマー語翻訳版が承認されたという。縫製業協会では、この規範をいずれ韓国語、日本語、中国語にも翻訳したいと考えている。

現在、縫製企業はこの規範に従うことを要求されてはいないものの、これは変わりうる。しかし、強制力がない規範であることに賛意を示す会員もいる。

衣料品ブランドLindexの持続可能性担当であるLars Doemer部長は、現在の強制力のない規範という位置付けを、「企業の意図を示すものとなるためむしろ好ましい」と考えている。

一方で、行動規範が効果を持つよう、関係者に規範遵守を強制する必要はないとClere氏は話す。

「この規範に従うことが近い将来に要求基準となるとは思いませんが、中期的にはそれもあり得ます。または要求基準とはならずとも重要性を増すこともあり得るでしょう。もし工場が公にこの行動規範を支持し、そしてこれは十分に成し得ることですが縫製業協会がそれをチェックする機能を開発できれば、重要性はさらに大きくなるわけです」とClere氏は話す。「しかし、現時点ではまだ教育研修の途上にあると言えます」と彼は付け足した。

 

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最終更新:2015年03月31日09:01

ミャンマー:視察団、アパレル市場調査でパリとベルリンを訪問

ミャンマーのアパレル大手9社の工場代表らは先月パリおよびベルリンを訪問し、改めて欧州市場や欧州のバイヤーが求めているものについて学んだ。

欧州連合(EU)が資金を提供してミャンマー衣料産業を支援する「SMARTミャンマー」はこのほど公式ホームページで、「視察団は、パリとベルリンの世界的に有名な繊維・アパレル見本市を視察することで、さまざまな要素が絡み合うヨーロッパの繊維市場について理解を深めることができた」と伝えている。また「視察団はこれらの見本市で製造サプライヤとして新たなビジネス関係を構築することができたほか、アジアやヨーロッパの企業と意見交換をするきっかけ作りができた」と述べている。

同時に見本市を視察したことで、視察団は製造サプライヤとして欠かせない知識を得ることができたという。というのも、アジアから参加している企業も多く、出展されているものも繊維製品やアクセサリーなどだったからだ。

ミャンマーのアパレルメーカーらは、いわゆるCMP(委託加工形態ビジネス)から利幅の大きいFOB生産のビジネスモデルへとシフトすることで、自社製品にもっと価値を付加したいと考えている。

ヨーロッパの企業家らは、店をロジカルに分析したり、高いものから安いものまで価格帯を多様にしたりすることなどによって、ヨーロッパの市場環境の特徴について学んできた。

この視察で1番の目的とされていたのは、ドイツ・ファッション連盟(German Fashion Confederation)とドイツ・ファッション・テキスタイル産業連盟(Confederation of the German Fashion and Textile Industry)の共催によるビジネス向け会議に出席し、そこでドイツ人バイヤーと徹底的に意見交換することだった。

一方パリでは、店や製品を調査・分析するほか、繊維業界で世界的に有名な見本市「Tex World」を視察することを最大の目的としていた。

オランダ人のアパレル・エキスパート、Giovanni Beatrice氏はオリエンテーションを開き、そこで同視察団に対して店や製品の分析手法や、製造サプライヤという立場から価格の質問をする場合の効果的な質問の仕方などについて説明した。

その後Tex Worldでは、バイヤーだけでなくサプライヤとも話す機会に恵まれ、一方で調査・分析においては、パリで30件以上の店を訪問しそこで売られているアパレル製品のリサーチを行うことができた。

ベルリンでは見本市「Asia Apparel」を訪れ、中国やバングラデシュなどアジアの競合国について知識や情報を得ることができた。そしてベルリンでも店や製品の調査・分析を行い、ファスト・ファッションのC&Aから超高級ブランドのルイ・ヴィトンまで幅広く訪問して各店を比較したほか、ディスカウント・ショップであるTK Maxxのようなショップ・コンセプトについても学んだ。

視察団はさらにSMARTミャンマー・プロジェクトの代表、Simone Lehmann氏とも会い、ミャンマーのアパレル工場では引き続き行動規範を遵守していく旨について話し合いを行った。

パリとベルリンの両都市で明らかになったのは、ミャンマー企業の評価が良いこと、また委託企業となるバイヤーらがミャンマーを今後、中国やバングラデシュに代わる生産拠点の一つに数えるようになったことである。

SMARTミャンマーは、「ミャンマーは他の低コスト国と同じくらい労働力が安価というだけでなく、この国でビジネスを行うための要件を定めた関連法の改革でも大きな進歩を遂げています」と述べている。

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最終更新:2015年03月26日06:00

ミャンマー:賃上げデモ参加の労働者ら、逮捕に抗議、政府に対応求める

賃上げを求めてデモを行っていた工場労働者らは8日、政府に対して、先日のデモで私服の「殺し屋」がなぜ女性の参加者ばかりを攻撃したのか説明を求め、回答がなければ、今後ヤンゴンの別のデモ隊と団結する考えを示した。

労働者らは、政府に対して、デモ排除における政府の役割を説明するよう求めるとともに、拘束されている労働者や活動家を解放するよう要求した。一方で要求に応じなければ、学生や土地収用に抗議する住民、僧侶などによる反政府運動に合流すると警告した。

今月4日、自警団は「任務」の文字の入った赤い腕章を腕に巻き、治安部隊に協力して、ヤンゴンのShwe Pyi Thar工業団地で起きた労働デモを排除した。デモ参加者はヤンゴン市内を行進する計画だったが、労働者らが8日にMahabandoola公園で開かれた記者会見で語った話では、このとき14人の労働者および活動家が取り締まりによって拘束されたという。

彼らは声明を読み上げ「われわれのほとんどが女性でしたので、捕まえるのも簡単だったでしょう。問題は政府の対応が暴力的だったことです。われわれを叩くのですから。政府が攻撃的な考えを持っていることがよく分かりました」と述べた。

新たに拘束された工場労働者のなかには、労働組合のリーダー2人と活動家1人が含まれていた。同3人は、2月中旬に起きた警察との激しい衝突でも逮捕された経験がある。

同3人と数名の活動家は現在、デモを扇動したとして刑法第505条b項違反の罪で告訴されているという。刑法第505条b項では、国家または公共秩序を乱す可能性のある行為に対して禁固刑を科すことを許可しており、この拘束された労働者らは、第147条の下、暴動を起こした罪に問われている。

今年1月、中国系および韓国系の縫製工場と製靴工場合わせて5件で、約4000人の労働者が抗議活動を開始した。各工場で要求は異なるが、最低賃金を1カ月6万チャット(60ドル)に引き上げたいとする点では共通していた。だがミャンマー縫製業者協会(MGMA)はこの金額を「高過ぎる」としている。

だが労働者の多くは、1日300チャットの昇給という条件で工場に呼び戻された。一部の理由として、無給の状態がすでに1カ月以上も続き、デモを続けていくだけの金銭的な余裕がなくなったためだという。

Costec社とFord Glory社の縫製工場では8日、数百人の労働者が勤務に就くことを拒否していたが、先日の取り締まり以降はデモ活動も避けるようになった。

Zaw Aye Maung地域大臣はこれまで労働者との交渉に尽力してきたが、依然としてデモを続ける労働者には否定的な考えを示しており、先日の拘束についてもコメントを差し控えた。同大臣は「全員の要求を聞き入れられるわけではありません。デモを続ける人もいると思いますが、ほとんどの人がわれわれの交渉を受け入れています」と述べ、デモ排除に協力した自警団に関しては、何も知らされていなかったとした。

 

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最終更新:2015年03月13日06:00

ミャンマー:縫製労働者14名が騒乱罪で訴追

3月5日のヤンゴン警察の発表によると、ストライキに参加していた縫製労働者14名が騒乱罪で告訴され、最高で2年間の懲役判決を受ける可能性がある。

3月4日、Shwepyithar工業団地のE-Land、COSREC、Ford Glory Garmentの従業員らは市役所までのデモ行進を試みたものの阻止されたため、約100名が座り込みを行い、警察がその座り込みを排除する事態となった。

従業員らは現行の月額5万チャット(50米ドル)の給与を8万チャットに引き上げることを要求し、2月初旬からストライキを実施している。数回の折衝が持たれたものの合意には至っておらず、しかしストライキ参加者らはストライキ解除と職場復帰をすでに数度警告されている。

目撃者によると、制服姿の警官と私服の男らが3月4日の晩ストライキ参加者らを逮捕し始めたという。2人のジャーナリストを含む16人が拘留され、数時間後にジャーナリストは釈放された。

3月5日の記者会見でヤンゴン東地区警察のMyint Htwe署長と労使問題交渉チームのメンバー1名が発表したところによると、警察はビルマ刑法147条に従い14名の従業員を告訴したという。

男性8人、女性6人からなる14名は、刑法146条に基づき騒乱罪に問われるという。刑法146条は不法な集会においてその参加者により暴力行為がなされた場合、「参加者全てが有罪となる」ことを規定している。

刑法147条は騒乱罪で有罪となった場合、最長2年の懲役または罰金、またはその両方で罰せられることを規定している。

警察は、ストライキ参加者数名が投石しているビデオを示したが、14名の逮捕者が投石したのかは不明である。警察はストライキ参加者に過度の圧力を加えることなく排除したと発表している。

労使問題交渉チームの副議長でヤンゴン地区アラカン問題担当大臣のZaw Aye Maung大臣は「従業員の中に交渉結果を受け入れない人々がおり、法を犯す人々がいる。しかし、政府は誰も負傷させることなく法に則り丁寧に対応している」と話す。

また、Zaw Aye Maung大臣によると、3工場で約3,000人の従業員のうち、およそ1,815人がすでに業務に復帰したという。

このストライキに関連して、別の3人の従業員は刑法505条b項により告訴されている。刑法505条b項はしばしば批判の対象となる扇動罪を規定しており、大衆に「恐怖や警戒心」をもたらすような言動や物品で犯罪行為を誘引することを罪としている。

 

 

 

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最終更新:2015年03月09日06:03

ミャンマー:5-10%以上の賃上げは縫製産業を崩壊させる

ミャンマー労働組合連合(FTUM)は最近、ヤンゴン地区での最低賃金の日額5000チャットへの引き上げを要求した。

ミャンマー縫製業協会(MGMA)のU Khin Maung Aye中央執行委員会委員はMyanmar Business Today紙に最低賃金日額5000チャットへの引き上げは「縫製産業を一晩で崩壊させる」と語った。

U Khin Maung Aye委員は、ミャンマーは縫製産業に参入し生産を開始したばかりであり、ミャンマーとその将来性についてまだ顧客の信頼を勝ち得ていないと話す。

「ほとんどの顧客がミャンマーという国、その品質、納期に間に合わせることができるかをまだ知らないため、他国に比べると低い価格しかつけません。2、3年後までに顧客の信頼を得ることができれば、価格も上昇するでしょう」

加えて、縫製労働者に一律の賃金を払うことは生産性を阻害し、産業を崩壊させることになるとU Khin Muang Aye氏は言う。彼自身の工場でも、従業員は日額4000チャットまで得ることができるが、それは生産性報奨金や残業代を含んでのことだという。

ミャンマー縫製業協会は最近自主的に倫理規定を制定した。その規定によると「通常勤務時間の賃金は契約または法定最低賃金を下回らないものとする。賃金及び報奨金は決められた日に、従業員に都合のよい方法で支払うものとする」としている。しかし、ミャンマーにはまだ法定最低賃金が存在しない。

地元メディアによると、ここ数週間にわたって継続中のヤンゴン近郊の中国及び韓国資本の工場での従業員ストライキでは、従業員らは現在月額5万チャットの賃金の引き上げを求めている。

2015年2月に日本貿易振興機構(JETRO)が発表した報告書によると、製造業労働者の平均賃金はベトナムで月額176米ドル、カンボジアで113米ドル、バングラデシュで100米ドルとなっている。

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最終更新:2015年03月04日14:01

ミャンマー:インターネットショッピングでオンライン決済が可能に

2月16日のZD Netの報道によると、Myanmar Payment Unionと決済サービス業者2C2Pが共同で、ミャンマーのオンラインショッピング利用者へ新たな支払いシステムを提供するという。

ミャンマーの消費者は初めて国内および海外での商品購入にオンライン決済を利用できるようになるであろうと2C2Pは2月16日に発表した。このオンライン決済システムは、ミャンマー国内の銀行が発行するMPUカードの保有者90万人が利用できる。

MPUはミャンマー中央銀行および地方銀行が立ち上げた国内の決済ネットワークで、ATMサービスおよびPOSシステムが利用できる。MPUはミャンマー国内における決済用カードの発行および引受を認証するもので、海外でも利用できる。

現在までのところ、立ち上がったばかりのミャンマーでのオンラインショッピングは手続きの遅れと代金引換による支払いのために行き詰まりを見せている。

MPUと2C2Pが手を組んだことで、「現金を介在しない支払オプションにより、現金支払に由来する高いコストと長い手続き時間といった非効率とリスクを除外することが出来、またミャンマー国民に他国の商品やサービス購入の手段を提供できる」と2C2Pは言う。

MPUのU Zaw Lin Htut経営最高責任者は「ミャンマーは現在急速な発展を遂げており、携帯電話とインターネットの普及がそれをさらに後押ししている。私たちは2C2Pとともにこの成長に乗って、ミャンマーの電子商取引に新時代の幕開けをもたらしたいと考えている。ミャンマー国民がオンライン決済できるようになるというだけでなく、他の地域市場と同じ足場に立てるようになることでミャンマー経済を活性化する鍵となるだろう」との声明を発表した。

ミャンマーの通信情報技術省では携帯電話の普及率が2013年にたったの10%であったところ、2016年には80%に達することを見込んでいる。

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最終更新:2015年03月02日14:03

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