インドシナニュース

2014年06月 のニュース一覧

ギャップ、米小売業初のミャンマー市場参入

米アパレル大手のギャップが、ミャンマーで衣料品を生産することが明らかになった。同社は、2011年より行われているミャンマーの民主改革以降、米小売業としては初のアパレル市場参入となる。

米大使館が7日に行った発表によると、同社は、商業都市ヤンゴンの工場2棟で、傘下の「オールド・ネイビー」と「バナナ・リパブリック」の上着の生産を行うという。生産された製品は、今夏から本国アメリカで販売される予定。

これまで、ミャンマーで強い影響力を示してきたのはアジア各国だった。だが、半世紀にわたる軍事政権下で課された経済制裁が緩和されたことにより、ここ数年で、欧米諸国の企業も再進出を図るようになっている。

電力の供給や道路の整備など、ミャンマーには数多くの課題が残されている。しかし同国の安価で豊富な労働力は、技能レベルは低いが、特に小売業界にとって魅力的なものとなるだろう。

同社副社長のWilma Wallace氏は、米大使が参加した式典で、「これは、ミャンマーにとって歴史的な瞬間。わが社がミャンマーに参入することによって、この国の経済や社会の成長を促すことができれば」と述べた。また「労働条件の改善や世界各国の衣料品工場での地域力の育成など、これまでの実績を活かしたい」と続けた。

同社がミャンマー・タイムズ紙に伝えたところによると、ミャンマーでは韓国企業の所有する工場で、「オールド・ネイビー」と「バナナ・リパブリック」のベストやジャケットの生産を行うという。

投資額は明らかにしていないが、2棟の工場のうち1棟では従業員を700人増員することに同意し、その結果、各工場における従業員数はそれぞれ合計で約2000人になるという。

同社は、アメリカ合衆国国際開発庁(USAID)およびケア・インターナショナルと連携し、さらに「P.A.C.E. プログラム(同社が開発・推進する人材育成とキャリア向上を目指した教育プログラム)」を利用して、女性従業員への技術教育や技能訓練などの活動に乗り出す。

 

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最終更新:2014年06月12日11:03

ミャンマー:繊維業界へさらなる投資

5月31日の再編成されたミャンマー投資委員会(MIC)の最初の会合で、海外投資企業6社及び国内企業3社に投資許可が与えられた。

会合はヤンゴン管区で行われ、投資提案を含む43の項目が議題に挙げられた。

承認された外資企業は、衣料生産、手術用機器生産、石油卸など。香港、タイ、インドネシア、韓国、中国からの企業である。

承認を受けた現地企業は、魚の冷凍輸出業者、獣医の医薬品製造、建築機材製造など。

ミャンマー投資委員会(MIC)は5月28日に人事異動が行われた。新議長はエネルギー省大臣を務めるZayar Aung氏。ホテル・観光省大臣Htay Aung氏が、新設された副議長に就任した。

 

 

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最終更新:2014年06月09日16:57

ミャンマー;活動家らの煽動により加速化する工場ストライキの増加に憂慮(後)

調査会社Oxford Business Groupによると、ミャンマーを拠点とするアパレル生産工場は賃金紛争やストライキの政治的な影響に注意する必要があるという。

「企業はコスト削減を考えていても、もちろん生活賃金を支払う必要はありますし、活動家の株主や非政府組織、顧客からの圧力にも直面します。」とOxford Business Groupは今年初めに公表されたミャンマー報告書2014で述べている。

ミャンマー労働組合が行った2013年の調査では、労働争議は低賃金に原因があると考えられており、貧しい給与が原因で腐敗が起こったり、親が授業料を支払えないため子供たちを学校へ通わせなかったりすると付け足されている。

ミャンマー政府は2014年に最低賃金を制定する意向だが、その一方で政府は縫製工場の経営者らには労働者の給与を毎年引き上げるよう要求している。

「私たちもこれに同意し、7月に我が社の労働者の賃金を10%引き上げます。」と山崎氏は話し、さらに同社は賃金に加えて、従業員に毎日500チャット(0.5米ドル)の食事手当を支給すると言う。「私たちはケチではないですから、支払いますよ。」

ヤンゴンのパークロイヤルホテルで行われた、現在および将来の投資家の集まりで山崎氏は演説した。その集まりには、カンボジアの基幹産業である繊維部門の代表も参加していた。繊維産業はカンボジアでは60万人の従業員を雇用し同国の外貨の稼ぎ頭である。

ミャンマーも縫製産業に対する期待は大きく、ミャンマー衣料製造協会(MGMA)では、現在、女性を中心に約20万人が繊維部門で雇用されていると推定しているが、今後、縫製工場が増えるにつれ、労働者も増えるとみている。

重工業や製造業投資は、不安定な電力供給と未整備の道路のせいでミャンマーに来るにはまだ時間がかかるが、繊維部門は早くに来て、成長する見込みがあると見られている。議会の見立てでは失業率は37%と推定されているミャンマーで雇用を創出し、外貨の稼ぎ手となりうるわけである。

日本貿易振興機構(JETRO)の一部であるアジア経済研究所の2013年の論文によると、西側諸国の制裁以前、アパレル産業は2000年までミャンマーの総輸出額の40%を占めていた。

同論文では、「低賃金労働の豊富な供給により、ミャンマーは労働集約型産業で明らかな比較優位を有している。」と述べられている。ミャンマー政府は、たとえばヤンゴン郊外の2400ヘクタールのThilawa工業団地の例で見られるように、工業団地内に設立された企業には一定期間、税を免除したり軽減したりするなど、工場建設を検討している投資家らにインセンティブを提供している。

制裁緩和後、ミャンマーの繊維輸出は上昇しており、2013年には10億米ドルを上回った。ミャンマー衣料製造協会(MGMA)によると、アパレル部門が制裁前の水準に回復すれば、輸出は再び上昇し今年は15億米ドルに達すると期待できるとされている。

しかしながら、ミャンマーの工場の運営にかかるコストや実務的な難題を考えると、ミャンマーが競争力を維持し、海外からの製造業の投資を実質的に呼びこもうとすれば、少なくとも道路や電力の基盤が整備されるまでは、労賃は低水準のままでなければならない。

「例えば、機械が故障しても、誰も整備したり修理したりできる人はいないのです。」と山崎氏は言った。

 

 

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最終更新:2014年06月06日14:00

ミャンマー;活動家らの煽動により加速化する工場ストライキの増加に憂慮(前)

ミャンマーのアパレル生産工場の代表者らは、著名な元政治犯が労働争議に関わっていると言っており、2015年末に予定されている国政選挙までストライキが多発する可能性があると憂慮している。

ヤンゴン市北部に縫製工場を構え、1200人の労働者を雇用しているFamoso Clothing社の取締役副社長である山崎和人氏は、市内のストライキの多くは「政治団体によって煽動」されていると述べた。

Famoso社の労働者が賃上げを要求して昨年ストライキに突入した後、元反体制派の学生や政治犯の著名団体である「88世代の平和で開かれた社会」のメンバーが、労働・雇用・社会保障省が議長を務める調停会議に参加したと、山崎氏は言った。

ヤンゴンのHlaing Tharyar工業団地の管理委員会の代表者は、匿名を条件に、政治的活動家団体が争議行為にますます関与していると証言した。

「最初、ストライキは賃金闘争でしたが、後に、外部の団体が関わっていることを知りました。」と述べたが、特定の政党や団体名は挙げなかった。

元政治犯が労働者を扇動しているという主張について尋ねられると、著名な88年代メンバーのMya Aye氏は、「それは間違った情報ですし、間違ったニュースです。」と言った。

Mya Aye氏は、「我が国でも労働者の権利を改善したいと思いますが、市場経済の導入も必要ですし、雇用の創出も求められています。実業家や雇用者に問題を起こすつもりもありません。」と「エーヤワディー・ニュース・マガジン」誌に語った。

ミャンマーの長期支配軍事政権下では、ストライキは禁止されていて、労働組合員は投獄され、「テロリスト」とみなされたが、テイン•セイン大統領が率いる文民政府は、労働組合や争議行為を許可する法律を通過させている。

ストライキは2012年以来、頻発しだした。山崎氏は、今年から来年にかけてストライキが増加しそうだと心配しており、「(来年末に予定されている)選挙が近づいている。彼ら(政党)は票を必要としている。」と述べた。

連合選挙管理委員会は3月、2015年の選挙の前に電力不足や工場のストライキなどの社会的・経済的問題を悪用しようとしている当事者らに警告した。

野党第一党であり2015年の投票のトップを争う手ごわい対戦相手である、国民民主連盟(NLD)の代弁者Nyan Win氏は、委員会は行き過ぎていると述べた。

「ストライキは選挙委員会には関係ないことなので、なぜ彼らがこのように述べたのか私にはわかりません。おそらく、いくつかの政治的団体がストライキに関わっているということでしょうが、どの団体なのか、私は知りません。」とNyan Win氏は「エーヤワディー・ニュース・マガジン」誌に語った。

労働・雇用・社会保障省次長Okkar Thein氏は、組織労働者の活動を妨害する政治団体による攻撃については何も知らないと述べた。

「行動を起こす労働者の多くは、ストライキなどの経験がないと思います。そのため、彼らは助言や指導者を求めて、市民団体や活動家団体と連絡をとるのかもしれません。」とOkkar Thein氏は「エーヤワディー・ニュース・マガジン」誌に語った。

同様に、業界団体のミャンマー衣料製造協会(MGMA)会長Myint Soe氏は、もし部外者が繊維部門のストライキに関わっているとすると、それは労働者や労働組合の要求であろうと述べた。

「ストライキが起きたら、活動家や政治団体が後から関わるでしょう。」と彼は言い、ミャンマーでは長年、政治的な抑圧や労働組合のような団体の結成が制限されてきたことを引き合いに出した。

「労働者は長期に亘って民主主義に馴染んでいませんし、自分たちの権利を知りません。だから生活費が上がれば、労働者は賃上げを求めますし、活動家に支援を頼むのです。」 とMyint Soe氏は説明した。

国際通貨基金(IMF)は2014年前期、ミャンマー経済はおそらく今後3年間に7~8%成長するが、6%のインフレ率も伴うだろうと警告した。

世界銀行のミャンマー担当マネージャーKavi Shankar氏は2月、「エーヤワディー・ニュース・マガジン」誌に「もし高成長を遂げれば、高インフレが起きていないかを心配する必要があります。それは貧困層に大きく影響を与えますから。」と語った。

ヤンゴンは公共部門の賃金上昇と並行して生活費が上昇しており、経済的に住みづらい都市になってきている。公共部門の賃金が民間部門の賃金を圧迫し、ストライキの多発に繋がる。

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最終更新:2014年06月06日06:00

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