インドシナニュース

ミャンマー:労働省による最低賃金改訂への準備が進行中

労働・移民・人口省は現在、日額最低賃金改定の準備を進めている。

最低賃金法によると、労働省は2年毎に日額最低賃金改定案を連邦政府に提出し、承認を得なければならない。労働省のU Myo Aung事務次官はミャンマービジネストゥデイに対し、改定賃金は2018年1月までに提出する必要があると説明した。

「新しい最低賃金は2018年5月に発表される。労働省は労働市場や様々な経済状況を確認、検討し、学者や民間の識者にも助言を求めている」と事務次官は述べた。

最低賃金法は2013年に制定され、2年毎に改定されている。最後の改定は2015年8月に行われ、日額最低賃金は3600チャット(2.5ドル)となった。

「最低賃金の制定は労働者、雇用者双方にとって重要な問題であり、改定の議論には双方の意見が盛り込まれる必要がある。雇用者側は賃金の上昇を望まないため、このプロセスには時間がかかる」とU Myo Aung次官は説明する。

ミャンマー労働組合連合(FTUM)は労働省に対し、日額5,600チャット(4ドル)への増額を求めている。

労働組合連合は、この金額はきちんとした家に住むために最低限必要な金額であり、また多くの企業や雇用者にとっては支払い可能な金額だと主張する。

労動組合連合は労働者の権利保護に取り組むとともに、最低賃金やその他の労動法規を遵守しない企業に対しても手段を講じてきた。

これまでに数件、搾取的な企業を労働組合、労働法などの案件を取り扱う労動調停委員会に持ち込んでいる。また、労働者によるより積極的な労働組合運営についても活発に意見を表明してきた。

現在、労働組合は政策策定やより幅広い権利の取得に際して、雇用者の承認を得る必要があるが、労働組合連合は労働者自身が交渉により自己決定し、自律運営できるよう支援を行っている。

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最終更新:2017年09月20日12:02

ミャンマー:縫製労働者に対し無料の縫製オペレーター訓練を提供

「縫製工場で働きたいと願う新しい労働者は皆、包括開発組織であるPyoe Pinと入国管理が提供する、無料の縫製オペレーター訓練に参加することができます。」と先週Pyoe Pinの役員は説明した。

「この訓練の主な目的は、現地の縫製産業にスキルを持った縫製労働力を提供することにあります。訓練のコースは縫製の経験がない労働者全員に無料で提供されます。」とPyoe Pinのプロジェクト・コーディネーターMa Kyawe Phyo Phyo Aye氏は8月18日に述べた。

縫製工場産業での経験がない18歳から40歳までの誰もが縫製オペレーター訓練に無料で参加できる。各コースは2ヶ月間実施される。

2ヶ月間のコースを修了した訓練生は、実務経験を積むために(有給で)4ヶ月間縫製工場で働かなければならない。訓練生はまた、他のアジア諸国でも認められている技能労働者証明書を受け取るために、技術基準局(NSSA)が実施する技能検定を受けなければならない。

コース中の2ヶ月間、訓練生は週に5日授業に出席する必要がある。

昼食が配られ、1日あたり1800ミャンマーチャットの給付金が出る。

「申込書を3つ受け取るごとに志願者を審査します。縫製コースの他にも、衣料品産業に関連するコースがあります。自分の才能に一番合ったコースに参加することを勧めます。」とMa Kyawe Phyo Phyo Aye氏は述べた。

本プロジェクトによると、2ヶ月ごとに約120人の労働者が訓練を受けるという。また28ヶ月の期間で、本プロジェクトは5570人の労働者を受け入れることができる。

無料の縫製オペレーター訓練コースは、労働局とPyoe Pinの協力のもと、8月18日に署名された了解覚書(MoU)により正式な承認を受け設立しており、給付金はLIFT(Livelihoods and Food Security Trust Funds)によって提供される。

「ミャンマーには投資が多く集まって来ていて、縫製、建築、製造、観光など、仕事には沢山の種類があります。労働者たちはスキルに応じて高い賃金が支払われます。

私たちはスキルを持った労働者をミャンマーで養成することを計画しているため、こうした訓練学校がもっと必要なのです。」労働省の工場担当代表U Win Shein氏は8月18日、メディアに向かって語った。

この訓練期間手当の広告によると、志願者は北ダゴンにあるPin Lonホール又は電話(09425847821)にて、営業時間中に応募することができる。

複数の労働者や労働者権利団体によると、ヤンゴンには3ヶ月の訓練期間に日当として1800ミャンマーチャット払っている工場が沢山あるという。3ヶ月の試用期間には、最大2700ミャンマーチャットが労働者たちに支払われているという。

また多くの雇用者が最低賃金以上の額を支払わないため、技能労働者に対しても3600ミャンマーチャット以上支払う工場はほとんどないと彼らは述べた。

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最終更新:2017年08月30日11:52

ミャンマー:EUが日本を抜いて縫製製品の最大市場に

ミャンマーに対する一般特恵関税制度(GSP)が再適用となって以降、EUからの受注が増加し、ミャンマーの裁断・縫製・梱包(CMP)委託受注型縫製業の最大市場はEUとなった。以前は日本に大幅に依存していた縫製輸出の構造が変化したとミャンマー縫製業協会は分析する。

「かつて縫製業は日本市場に大幅に依存していたが、現在ではEU市場からの受注の方が多い」と同協会のMyint Soe会長は国内メディアに対して述べた。

投資企業管理局によると、ミャンマー投資委員会は今年多数の縫製工場の新規設立申請を認可した。かつて、投資は主に韓国や日本企業であったが、中国からの投資も増えているという。

ミャンマー縫製分野は400社以上を擁し、40万人以上を雇用している。昨年の縫製輸出は予想額20億米ドルを超える22億米ドルに達した。

商業省によると、本会計年度に入って以降4ヶ月間の縫製輸出はおよそ7億米ドルで、今年の輸出額は30億米ドルに達すると見込まれている。

現在、縫製輸出はミャンマーの総輸出額のおよそ16%である。

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最終更新:2017年08月24日12:08

ミャンマー:綿需要増加中で綿種子不足

綿花栽培農家がミャンマータイムズ紙に語ったところによると、ミャンマーの戦略的輸出作物のひとつである綿の種子の入手が困難になっているという。

綿は二期作が可能な作物である。しかし、現在政府による種子の供給が足りないため、農家は種子を民間の農業会社から購入しなくてはならならず、綿の耕作は高くつくようになったという。

「現在1エーカーあたりの作付けコストは3万チャットほど。民間企業から種子を購入しようとすると、企業はShwe Taungなどの有名な政府農園からの種子だというが品質が良くない。将来の収穫高に影響が出るはずだ。だから綿をやめて米作を始める農家もある」とある農家は説明した。

この農家は、Kyauk Sae地区のLunn Kyaw、Mandaley地方域Wandwin地区のShwe Taungなど政府系組織による配給種子の量、品質は近年低下していると指摘した。

「農業省から優良種子を配給してもらう必要がある。以前種子の質がよかった頃は、作付けコストは1エーカー5000チャット程度だった」

国内の縫製・繊維産業によるミャンマー産綿への需要が急速に高まる中での種子不足となっている。ミャンマー貿易促進チームのU Aung Soe部長は、政府は綿を戦略的輸出作物と位置付けており、国内の縫製・繊維産業の最終製品の生産にも国産綿の使用を想定していると話す。

中国からの需要も拡大している。2013-2014年度には1.6トン(350万米ドル相当)、2014-2015年度には15.70トン(340万米ドル)、2015-2016年度には2414トン(530万米ドル)、4340トン(950万米ドル)、2017-2018年度(7月21日まで)には487.5トン(110万米ドル)の綿花が中国へと輸出された。

一方、農業省のDaw Yin Yin Nweは、2016-2017年度には5万2144ビス(8万3431キロ)の綿花の種が配給されたが、2017-2018年度の配給量は7万5000ビス(12万キロ)となる見込みと述べた。

別の綿花農家は、綿種子入手の問題に加え、綿花畑で働く労働者の不足も問題であると述べた。「他の作物であれば機械化できるが、綿花の場合、人力で行うしかない。まだ適切な機械を知らないだけかもしれないが」と話す。

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最終更新:2017年08月22日12:21

ミャンマー:最低賃金の引き上げを求めて労働者たちがデモ行進

およそ2000人の労働者たちが日額最低賃金の引き上げを求めてデモ行進を行い、社会福祉住宅の供給等に関して政府に要求した。

8月13日日曜日、ヤンゴン、バゴー、タンリンの工業地域にある工場の労働者たちは、労働争議の仲裁評議会が定めた規則や命令に従わなかった雇用者たちに懲役の罰則を課すようにも当局に求めた。労働者たちは当局に対し、組合を自由に結成する権利を尊重して欲しいとも希望した。

「私たちは2013年以降、最低賃金を5600ミャンマー・チャット(約450円)とするよう求めていますが、政府が最低賃金として認めたのは3600ミャンマー・チャット(約290円)だけです。これでは生活費をまかないきれません。」抗議デモの主催者でありミャンマー労働組合ネットワークの委員でもあるMa Hla Hla氏はMyanmar Times紙に対し語った。

また同氏によると、労働省は法律に基づいて2年に1度見直しを行い、新しい日額最低賃金を設定しないといけないにもかかわらず、今までこれを怠っていたという。

「新しい最低賃金は2018年に制定される予定です。これは法律で定められた2年以上を経過しています。従って、労働省自体が最低賃金法に違反しているのです。」とMa Hla Hla氏は述べた。

違法に解雇された労働者たちは、仲裁評議会の命令があったにもかかわらず再雇用されることがなかった。雇用者たちは代わりとして、法令違反の罰金を支払っただけであったという。

「そのため我々は、仲裁評議会の命令違反に対し、違反雇用者の懲役も含めた罰則を制定して欲しいのです。」とMa Hla Hla氏は述べた。

衣料品工場労働者のMa Thin Thinさんは、工場近くで借りている部屋の賃料がすでに毎月6万ミャンマー・チャットであり、現在の最低賃金3600 ミャンマー・チャットでは十分ではないと述べた。

労働者や地元住民によると、ラインタヤ郡区には賃貸向けの部屋がたくさんあるが、風呂無しの9平方フィートの部屋で5万〜9万ミャンマー・チャットの賃料を労働者たちは支払わなければならないという。

「ミャンマーの賃金は他のアジア諸国と比較しても圧倒的に低くなっています。例え賃金が5600ミャンマー・チャットに引き上げられたとしても、依然として近隣諸国の賃金よりも低いのです。ミャンマー政府は我々の要求する5600ミャンマー・チャットを認めるべきです。」88 Generation Peace and Open Societyの労働権利活動家であるMa Thet Htet Aung氏は述べた。

また同氏によると、当節のミャンマーの賃金がとても低いため、若者たちは諸外国での労働を選択しているという。政治シンクタンクによれば、ミャンマーは人的資源を失い続けているという。

「政府の最低賃金委員会の現在のプロセスに満足していません。地域委員会ですら現時点までに見直しを始めていません。プロセスが遅れているのです。」ミャンマーインフラ・手工芸・サービス労働組織の副委員長であり、政府の最低賃金委員会の労働者代表でもあるKo Naw Aung氏は述べた。

早ければ2013年には5600ミャンマー・チャットを最低賃金と定めて労働者側が要求していたにもかかわらず、ミャンマー政府は2015年9月に3600ミャンマー・チャットを日額最低賃金として定めていた。

しかしながら、現在までに日額最低賃金の3600ミャンマー・チャットすら労働者たちに支払わない雇用者も多くいる。労働者や労働権利グループによると、研修期間の3ヶ月間の日額最低賃金を1700ミャンマー・チャットとし、その後3ヶ月間を試用期間として2600ミャンマー・チャット支払う雇用者が多くいるという。

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最終更新:2017年08月21日10:43

ミャンマー:輸出産業、縫製業が第3位に

商務省のデータによると、本会計年度最初の4か月間(4月-7月)のCMP委託加工縫製業による輸出額が輸出品目中第3位となった。

ミャンマー縫製業協会のMyint Soe会長は、「かつて縫製分野は日本市場に過度に依存していたが、現在はEUからの受注が日本を超えている。今年の縫製輸出額は30億米ドルを超えると予測している」と話す。

ミャンマーへの一般特恵関税制度の再適用以降、EUからの発注は増加している。かつては韓国や日本企業による投資が主流であったが、今では中国企業による投資も急増している。輸出額ではEUが首位でその後に日本が続く。毎月4件から6件の新規投資案件が発生している。

委託加工システムから製品売りシステムへの移行の努力も続けられている。長期的に見ると、ミャンマーの主要輸出品目である農産品、天然資源、海産物に付加価値をつけ輸出を増加させるには限界がある。そのため、商務省は工業製品輸出の増加を目指し、輸出につながる外国投資を誘致していく必要があるだろう。

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最終更新:2017年08月17日12:01

ミャンマー:アパレル製品輸出の大幅増には海外直接投資が不可欠

英国のシンクタンクが公表した最新の報告書は、ミャンマー経済の変革には、アパレル製品輸出など労働集約型産業に対する中国などからの海外直接投資(FDI)が積極的に推進されなければならないと指摘した。

またこの調査では、高スキル人材の不足に取り組むためにアパレル産業におけるトレーニングの拡充と、金融・貿易政策双方の改革に取り組むべきと指摘した。

Stephen Gelb氏が執筆した「ミャンマーに対する海外直接投資と経済改革」と題したこの報告書は、2017年6月にSupporting Economic Transformation(SET)から発表された。

英国国際開発省(DFID)が資金を拠出するSETは、開発途上国の政府およびそのパートナーに対し、実践的な政策支援を提供することを目的としたOverseas Development Institute(ODI)が主導するプログラムである。このODIとは、国際開発と人道問題を専門とし、ロンドンに拠点を置くシンクタンクである。

今回の報告書は、同じタイトルを付したODIレポートの要約版である。この報告書では中国などからのFDIを利用することによって、アパレルや建設を中心とした経済改革と貧困解消に向けた経済成長を積極的に推進する可能性を検討している。

投資企業管理局(DICA)のデータによると、金額的に中国がミャンマー最大の海外投資家であり、電力・石油・ガスがその最大の投資先となっている。同時に、中国と香港の投資家はアパレル部門に対してもかなりの投資を行っている。

この報告書では、ミャンマーのアパレル産業に対するFDIは非常に重要な役割を果たしており、大きな雇用を生み出していると論じた。

ミャンマー縫製業者協会(MGMA)のデータによると、2015年中ごろ、ミャンマーにおける登記済みアパレル企業の約55%が、完全、または部分的に海外資本であった。内訳として、その25%が中国、17%が香港、29%が韓国、12%が日本の資本であった。

このレポートによると、外資系企業がアパレル輸出のほとんどすべてを担っており、近年さらにその傾向は増しているという。またEUと米国の経済制裁解除が、輸出の伸びをさらに押し上げるのに貢献している。

アパレル業界では2015年中頃に約20万人の雇用が創出され、そのうち4分の1の労働者が中国と香港の企業に雇用されている。しかしこうした外資系アパレル企業は、ミャンマーにおける輸出増と雇用創出以外の利益、連携、波及効果をほとんど生み出していない、とこの報告書は指摘した。

報告書はまた、ミャンマーに高スキル人材が不足していることを理由に、こうした外資系企業には現地のマネージャーはほとんど配置されていないとした。

この報告書は、FDIがアパレル部門において不可欠である、と次のように論じた。

「ミャンマーは、(アパレル製品や建設、インフラストラクチャー)部門における中規模企業を大幅に育成させなければ、(アパレル輸出の)目標を達成することはできないであろう。」

「競争力のある地元企業はまだ出現していないため、FDIは両部門において不可欠であるが、経済規模や地理的に近いことを加味すると中国が最も有望な投資源となるであろう。」

報告書は、参入規制を緩和し、国際企業による公正で公式な市場参入を妨げる「面倒な手続き」を取り除くようミャンマー政府に提言した。

「ミャンマーは参入障壁を緩和し、アパレルや履物など労働集約的な部門への積極的な投資促進を行うべきである。」

「中国やその他の外資系アパレル企業の参入は、特に世界の小売企業やアパレル企業などによる買収を通じてさらに促進される可能性がある。」

さらに、ミャンマーのアパレル産業における起業、経営スキル、技術スキルの不足に対処するために、3つのソリューションが提言された。中短期的には「外国人や外資系で働く国内の熟練労働者の既存または新規地元産業への再配置」を意味する「労働循環」を挙げた。また起業支援政策は、ミャンマー人だけでなく外国人も利用可能にすべきであるとした。

長期的には、管理者や技術者の供給を増やすために、アパレル産業に特化した第三者教育機関を開発すべきであると指摘した。

報告書はまた、アパレル製品輸出に必要な貿易与信を利用可能にし、FOB生産者や裁断・縫製・包装(CMP)業者に関税を課さずに生地輸入ができるようにするなど、さまざまな金融・貿易制度の改革を求めた。

「ミャンマーに対する海外直接投資と経済改革」というこの報告書では、建設・インフラ部門に対するFDIも分析している。

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最終更新:2017年08月15日06:02

ミャンマー:ヤンゴンの縫製工場で抗議活動

ヤンゴンのHlaing Tharyar地区Shwe Lin Pan工業団地のY.S.T Garment Factoryの労働者50人以上が、4月20日以降工場前で抗議活動を行っている。

報道によると、4月以降、工場オーナーが通常の給与20万-30万チャットを支払わず、18万チャットしか支給していないため、抗議活動が発生したという。

「ここ3-4か月ほど、基本給の日額3600チャット分しか支給されていない。工場オーナーが面会に応じなかったため、抗議活動を開始した」と工場で働くThaw Zin Ooさんは話す。

工場長は、給与が引き下げられたのは労働者らが3月31日から4月7日までの8日間抗議活動を行ったため、発注減で損失を受けたためだと話す。

「抗議活動のニュースを受けて発注がキャンセルされたため、残業代を支給できませんでした。従業員には基本給のみの支給となることは通知しています。4月以降、従業員は仕事に集中していません。給与を減らしているわけではありません。事実は、発注がないために残業が発生していないということです」と匿名の工場幹部は説明する。

同工場の労働者らは、2月の抗議活動で12の要求を提示し、オーナー側との交渉でそれを勝ち取った経緯がある。

 

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最終更新:2017年08月02日12:01

ミャンマー:アパレル工場が電気料金抑制のために太陽光発電システムを設置(後)

(前編より)

 

太陽光エネルギー活用の増加は、ミャンマーのエネルギー需要の高まりに対して送電線による電力供給の不足が深刻であるということを意味する。

このエネルギー供給不足と代替の選択肢がないことは、大企業、多国籍企業、中小企業、都市部と農村部の住民に影響を与えてきた。

先月ミャンマーにある日本商工会議所の中川勝司会頭はMyanmar Times紙に対し、電力供給の不安定さは、同国でビジネスを進める上で最大の障害であると語った。

十分で安定的なエネルギー供給がなければ、製造会社は最適な生産能力を保つことができない。

IFCの調査データによると、ミャンマーの人口の65%にあたる約700万世帯が送電線による電力供給サービスを受けられないという。農村部では3分の2以上の家庭がろうそく、灯油、低品質のバッテリー、ディーゼル発電機を利用してエネルギー需要を賄っている。

世界銀行グループやその他の支援団体の協力を得てミャンマー政府は、送電線の延伸と自家発電プログラムの組み合わせにより、2030年までに安定的な電力サービスに国民全員がアクセス可能となることを目指す国家電化計画を採択した。

太陽光エネルギーは外国人投資家によって主導されているが、また一部の投資家は太陽エネルギーへのアクセスを分散させることを目指している。

7月6日Greenlight Planet社は、バゴー地区にSun Kingブランドの小売店を開店した。この店では様々な太陽光ランプや家庭システムの購入に対し、EasyBuy(と呼ばれる分割払いサービス)と一括払いのオプションを提供している。

Sunlabob社は地元の協力会社と共に製品の導入やメンテナンスサービスを提供し、商業・産業向け太陽光発電技術の開発をリードする最初の国際ソーラーカンパニーになることを目指している、とScandling氏は述べた。

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最終更新:2017年07月26日12:02

ミャンマー:アパレル工場が電気料金抑制のために太陽光発電システムを設置(前)

ミャンマーのあるアパレル企業では、今後電力料金の上昇が予想されるのを受け、送電線を使った電力消費を削減するために太陽光発電システムを設置した。 7月3日月曜日ラオスに本社を置くSunlabob社は、オーストリア資本の縫製工場であるAnita Asia社に、ミャンマーで2基目となる、ピーク時92.6キロワットもの出力を持つ屋上型太陽光発電設備の設置完了と稼動の開始を発表した。なおミャンマー初の太陽光発電システムは、2016年末にヤンゴンのJunction Cityに設置された。 Sunlabob社の代表は、7月20日のMyanmar Times紙インタビューにおいて、ミャンマーの電気料金が今後高騰するに違いないため、Sunlabob社では太陽光発電事業に注力し、コスト削減を可能とする代替電力を提供していくことを目指すと述べた。 この太陽光発電システムは25年以上稼働できるように設計されており、Anita Asia社の電力需要の25%を自家発電によって賄い、会社に継続的なコスト削減をもたらすことが期待されている。 「現在ヤンゴンにあるAnita社のエネルギー需要の約25%は太陽光発電でカバーされており、費用を節減するだけでなく、環境負荷も軽減させ、事業の持続可能性という我々の誓約を実証するものとなっています。」とAnita Asia社のStephan Seidelマネージング・ディレクターは述べた。 2000年に設立されたSunlabob社はラオスを拠点に再生可能エネルギー開発事業を営み、発展途上国中心に分散型の再生可能エネルギーと浄水ソリューションの提供サービスを提供しており、アフリカ、アジア、太平洋諸島にも進出している。 同社のEvan Scandlingマネージング・ディレクターはMyanmar Times紙に対し、都市部においては商業や産業向けに送電線を使った屋上太陽光発電システムを、農村部では商業や村向けに自家発電の太陽光発電システムを稼動させることに注力していると述べた。この会社では、過酷な環境下でも稼動できるよう設計された発電システムを各所に設置するのを支援している。 2014年の操業開始以来、同社ではミャンマーで初となる2つの太陽光発電システムを建設しただけでなく、日本国際協力システム(JICS)の支援を得て、シャン州とチン州の11の村に(すべての電力負荷を発電機、太陽光・風力・水力など分散型電源から供給する)太陽光発電のマイクログリッドシステムを設置した。 Scandling氏は、アジア開発銀行(ADB)や世界銀行グループのような機関が、ミャンマー市場において太陽光発電という新しい技術に対する認識を広めるのに貢献してきたと述べた。 「3年前にはマイクログリッドシステムはほんの一握りにしか認知されていませんでした。しかしこの3年のうちにADB、GIZ、DRD、世界銀行などからの支援を受け、太陽光エネルギーが利用可能であることを様々なステークホルダーに知らしめたという意味で、大きな進展が見られました。」 「政府関係者もまた、太陽光エネルギーの意義を理解し始めています。」とEvan Scandling氏はMyanmar Times紙に述べた。 「実際に数々のプロジェクトが開始されています。人々は太陽光エネルギーが実行可能な選択肢であること認識し始めたのです。」 「太陽光エネルギーは当初、それが新技術であるために多くの疑念を持たれていました。ですが今では、人々はそれが実行可能な選択肢であるというデータや証拠を得ています。人々の認識と理解が変わったのです。」と彼は続けた。 その将来について楽観視されているものの、この国の太陽光発電はまだまだ意識改革の段階にある。ミャンマーの太陽光発電産業が世界の他の国々と同じ勢いで発展するためには多くの課題が残されている。 太陽光発電部門はその他ほとんどの事業同様、この国における複雑で不明瞭な規制に悩まされている。 Scandling氏は、政策や規制の明瞭性や透明性の確保は、産業界がミャンマーの市場を開発するにあたり明確な指針となり、太陽光発電事業を含むすべてのビジネスに対し、より良いビジネス環境を提供し、その収益獲得を支えることになるだろうと述べた。 そんな中、ミャンマーの首都ネピドーによる太陽光発電産業への支援は注目に値するという。 「政府からソーラーパネル、コンバーター、充電コントローラーへの輸入関税が免除されています。これら3つの設備はすべて、太陽光発電システムを構築する上で重要な部品となります。このことは、政府の太陽光発電事業の重要性に対する認識を示していると言えるでしょう。」とScandling氏は述べた。 彼はまた、政府が今後3〜5年の電力料金の見通しを示すスケジュールを公表すべきだと提案した。これにより業界は、送電線による電力と比較した太陽光発電の競争力を見積もることが可能となる。 また彼は、ミャンマーの主要電源による電気料金が上昇するだけで、ミャンマーの人々にとって太陽光発電システムがコスト節減につながるだろうと予測した。 (後編へ続く)

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最終更新:2017年07月26日06:02

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