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カンボジア:アパレル産業、EU貿易取引の無効化により「悲観的な結末」に悩まされる可能性

カンボジアアパレル業界関係者のMarco Kalinna(プノンペンのアパレル貿易業者Cosmos Services社のマネージングディレクターおよびカンボジアのドイツ企業グループ取締役、以下K)は、欧州連合(EU)の見直しおよびカンボジアとのEverything But ArmsEBA)合意に関してSoutheast Asia Globe(以下SEAG)に語った。

 

SEAG:「武器以外すべて」合意は1年後に結果が出るだろうとレビューでは発表されましたね。それはカンボジアのアパレル業者が現状では問題は無く、同業界は少なくとも1年間は保護されているということでしょうか?

K:そんなことはありません。バイヤーは、今後のシーズンに先立ち少なくとも6ヶ月前から計画を立てています。その間、材料の設計および調達、サンプル製品の購入、そして適切な生産パートナーの選定が行われます。彼らは安全保障を計画する必要があり、EU委員会の審査段階でカンボディア生産の決定を妨げる可能性があります。これはまだ春夏コレクションには影響しないかもしれませんが、生産は通常5月または6月頃ですが、2019年秋冬には確かに懸念されるかもしれません。

 

SEAG:カンボジア製衣服および靴のヨーロッパでの追加費用はどのくらいですか?

KEUへの輸出コストは約10~15%上昇するでしょう。カンボジアでの生産コストが比較的高く、最低賃金の継続的な上昇が続くことを考えると、このようなコスト上昇は、バングラデシュ、ウクライナ、トルコなどの他の市場に発注する可能性があります。

 

SEAG:主にEU市場向けに生産するカンボジアの工場にEBA撤回の影響が出るのでしょうか?

K:現時点では、カンボジアのアパレル製品輸出の40%以上がヨーロッパに輸出しています。しかし、カンボジアのアパレル工場の80%以上が、製品の全部または一部をEUに出荷しています。したがって、EBA撤回はほぼ全産業に悪影響を及ぼすことでしょう。しかし、生産者だけが影響を受けるのではなく、外資系および地元の物流企業、食品ケータリング事業、シアヌークビル港湾運営者などの第三者は、アパレル製品の減少に悩まされることでしょう。

 

SEAG:カンボジアの工場の多くは中国に所有されています。米国が課した新しい関税により、カンボジア市場とEUへの優先アクセスは、現在中国で生産されている多くの企業にとって理想的な生産拠点ではないでしょうか?

K:それは良い質問です。現在、中国を拠点とする多くの生産者が中国本土生産の代替案を検討していることは周知のとおりです。中国との優れた関係を持つカンボジアは、例えば、バングラデシュ、ベトナム、インドネシアなどと協力してこの恩恵を受ける生産拠点の一つです。今日では、繊維産業の生産施設の約50%が既に中国のステークホルダーを1人以上所有しています。彼らはカンボジアでの事業の費用が一定の限度を超えて増えれば、別の生産拠点に移るのをためらいません。現時点では、EBA撤退の脅威がなければ、カンボジアはアパレル産業の規模を大規模に拡大し、雇用を拡大出来る可能性があります。

 

SEAG:中国がカンボジア経済のために多大な協力していることを踏まえて、カンボジア政府はEUEBA合意の取り消しを十分に深刻に考えているのでしょうか?

K:実際に見てみると、中国の経済は米国の関税や国内債務の上昇、上海の総合指数の下落などが今年23%と落ち込みを増しており、ビジネスの信頼感が低下しています。カンボジア政府は、中国のビジネスおよび投資がアパレル産業、特に同産業が支えている雇用や労働者の生活のためのビジネスの喪失を和らげるのに役立つかもしれないとあまり望んではいけないことは感じられます。

 

SEAG:カンボジアアパレル製品にとって、EBAおよび市場への優先アクセスは、過去十年間にどのような影響を与えましたか?

K:まず、労働者数が過去10年間で25万人から70万人に増え、アパレル産業を大きく成長させ、最大の輸出部門および主要雇用業種にしました。まだ多くのことが成長途中ですが、全体的な労働条件と給与は大幅に向上しています。業界の労働者の給与と給付は、2011年以降約3倍となり、労働者の生活や扶養家族の数百万人に直接影響を与えています。労働条件に関してはまだ多くの問題に直面していますが、カンボジアの数少ない規制産業の一つになっています。特に、女性は農業や伝統的な社会から昇進し、エンパワメントの形の一つを楽しむ機会を得られました。残念ながら、アパレル産業がEBA撤退の結果、(工場)閉鎖に直面した場合、最も苦しむのはこれらの女性労働者です。

 

SEAG:これは、全体的に困難なグローバルビジネス環境の中で起こり、またグローバリゼーションへの脅威を増やしますね。

K:その通りです。EUのバイヤーを対象とした最近の調査では、市場に近い生産を意味するいわゆるオンショアリング(on-shoring)が注目されています。デジタル化およびIndustry 4.0のコンセプトは、今後数年で大きな変化をもたらし、サプライチェーンとの外部干渉のリスクを最小限に抑えながら、自国市場に近づけてブランドをより効率的に生産することを可能にします。つまり、本質的に、地平線上にはいくつかの暗雲が見えますが、カンボジアでこの繁栄および同国に重要な産業を維持するための解決策を見つける猶予はまだあります。我々は、EUとカンボジア政府が最悪のシナリオを避ける方法を見つけることを願っています。

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最終更新:2018年10月18日08:14

カンボジア:アパレル労働者の最低賃金、12米ドル引き上げへ

カンボジアでは、105日、アパレル労働者の月額最低賃金をHun Sen首相の選挙約束に従い、現在の170米ドルから12米ドル引き上げた。

同国の70億米ドル規模のアパレル産業は、74万人以上のアパレル労働者によって支えられており、政治家のHun Sen氏は、7月に各方面から批判された選挙の前に、この労働者らから指示を得ようとした。

この投票は、唯一信頼できる野党が投票前に解散され、首相の与党が125議席すべてを獲得し、国際的に批判された。

組合の代表者は、インフレと生活費の上昇に対処するには不十分だとして、賃上げを歓迎するに至っていない。

「賃上げはわれわれを満足させるものではありません。われわれは少なくとも月15米ドルの増額を要求していました」とカンボジアのアパレル労働者民主組合連盟のAth Thorn氏はAFP通信に話した。

しかし、輸出工場オーナーを代表する縫製業者協会のKaing Monika氏は、この賃上げは近隣のベトナムに対するカンボジアの競争力が試されるだろうと述べた。

「われわれ(カンボジア)の電気と水道料金はベトナムよりも高い。来年は、カンボジアの競争力が試される年になります」とKaing Monika氏は述べた。

33年以上にわたり権力を握っているHun Sen首相は先月、欧州議会で、反対派への独裁主義的な抑圧のため、非難の的となった。

105日、EUへ無税で輸出を可能にする「武器以外すべて」の貿易体制から「撤退手続き」が始まりうるとEUは警告した。

「明らかな改善がなければ、カンボジアが現在享受している貿易特恵を停止することになります」とEU貿易委員のCecilia Malmstrom氏は警告した。

完全に取り消されれば、同国のアパレル産業へのマイナスの影響が懸念される。

カンボジアは現在、約57億米ドル相当の商品をEUに輸出しており、その大部分はアパレルや靴製品の輸出である。



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最終更新:2018年10月10日10:20

カンボジア:2019年の最低賃金がいよいよ決定

アパレル工場労働者の2019年の最低賃金引き上げが予定されている。104日に行われた三者協議では引き上げ額が合意に達することができなかったため、105日に労働諮問委員会が決定を下す。

関係三者の政府、雇用者、労働組合による協議では決定できず、最終決定は金曜日に行われる労働諮問委員会会議に委ねられる予定だ。

労働者代表は月額182米ドルから若干の値下げを、雇用者側は提示している177米ドルを値上げすることで、それぞれが妥協案を見出す努力をするよう言われている。

現在の最低賃金は月額170米ドルである。

また、雇用者側は政府に対し電気料金を1キロ・ワット当たり0.167米ドルから0.12米ドルに値下げするよう要請している。

労働職業訓練省広報官のHeng Sour氏は、いくらかの調整はあったものの、いまだ労働者側と雇用者側による提示額に顕著な差があったと述べた。

「いくらかの調整があったにもかかわらず、依然として双方による提示額の間には大きな差があります。雇用者側は104日、177米ドルのみを提示しました」と彼は述べた。

三者が104日にたどりついた数字に対する最終決定を労働諮問委員会が行う予定だと彼は述べた。

「労働諮問委員会が最終決定を行うために会議を招集する予定なので、そこで2019年の最低賃金の公式数字が決まることを期待しています。雇用者や組合といった関係者たちは今、より大人な対応をしていると思います。ここ5年間、このような仕組みが継続されています。交渉は順調に進んでいると考えています」とHeng Sour氏は述べた。

月額182米ドルを要求する前に、労働組合グループでは189米ドルと182米ドルを提示する組合員らがいたため、引き上げ額を決定するために代表者16名が内部投票を行った。

カンボジアのアパレル労働者民主組合連盟のAth Thon代表は、「組合交渉の間、月額189米ドルが求められましたが、政治的偏向を持つ組合は完全には独立していないため、彼らは低い数字を要求しました」と述べた。

「独立しているカンボジア労働組合がある一方で、政治的偏向や雇用主による影響を受けている組合もあります。つまり、組合同士の間でも意見が1つにまとまっていないのです」とThon代表は加えた。

提出する数字を月額182米ドルか189米ドルのどちらにするのか合意に至らず、投票によって決定された。月額182米ドルが10票を獲得したのに対し、189米ドルは2票、棄権は3票だった。

カンボジア縫製業協会(GMAC)のKaing Monika事務次長は、概して、雇用者らは組合によって要求される数字が高くなる可能性をいつも心配し、最低賃金交渉があるたびに投資家にとって不安材料になっていると述べた。

「私たちは2019年の最低賃金として月額177米ドルを提示しています。また、政府へ電気料金を4米セント値下げするよう要望しています。どんな決断にせよ、労働諮問委員会は金曜日に数字を決めるでしょう。私は177米ドルが適切だと考えますし、私たちは最終的な数字が177米ドルになるだろうと大きな期待をしています。なぜなら、この数字が最も現実的だからです」とMonika事務次長は述べた。

一方、Thon代表は次のように語った。「34年前から雇用主は労働者の仕事量を増やしているので、たとえ月額182米ドルか189米ドルに引き上げたとしても、労働者はあまり満足できません。私たちの労働者は厳しい状況に直面しているの、これでは少なすぎるのです。生活費は高く、失神して倒れることも多く、彼らは多くの責任を負っています。そのため、賃金が低いと、彼らは困難に直面するのです」

 

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最終更新:2018年10月08日13:18

カンボジア:上半期、アパレル輸出は16.1%伸び、同国経済は7%成長

カンボジアのアパレル製品輸出は、米国向けの旅行用品を免税とする貿易協定により、2018年の上半期に16.1%増加したと世界銀行は発表した。

「これは、米国との新しい協定によっても支持されています」と世界銀行のカンボジアのシニア・エコノミストMiguel Martin氏は語った。

米国は2016年に、旅行者用カバンやアクセサリーなどの商品を生産しているカンボジアや他の後発開発途上国に優遇措置付きの一般特恵関税制度(GSP)与えるとして、貿易の優遇措置を拡大した。

カンボジアでは縫製産業が最大の雇用を生み出している。アパレル製品輸出は、経済の約10%を占めている。

東南アジアでは経済成長が続き、2017年の6.9%に対し、今年は7%の成長が見込まれ、2019年と2020年の成長率は6.8%になるとみている。

カンボジアは今年7月総選挙を実施し、Hun Sen首相率いるカンボジア人民党(CPP)が勝利した。

批評家らは、いろいろと要因はあるが、なかでも、信頼できる反対がないため投票に欠陥があると述べた。

選挙後、8月の欧州議会小委員会はカンボジア対策を求めた。

カンボジアを含む47の後発開発途上国は、EUの「武器以外すべて(EBA)」制度の下で、武器を除くすべての製品についてEUへの輸出が免税措置を享受する。

米国の同様の貿易措置は、カンボジアが安価な労働力でアパレル縫製産業を構築するのを助けてきた。

銀行は、1つのリスクが貿易措置の修正であり、もう1つは現在回復している農業分野の減速であると述べた。

外国直接投資は、カンボジアの不動産部門への中国の投資の半分以上、2018年の最初の6ヶ月間に14.3%増加したと推定される。

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最終更新:2018年10月05日17:16

カンボジア:縫製労働者向け求人募集サイト立ち上がる

カンボジアの労働省とカンボジア縫製業者協会(GMAC)は、927日労働者が工場で雇用を見つけるのを助ける新しいウェブサイトを立ち上げた。

Bong Srey(姉妹)」と呼ばれるウェブサイトは、Business Partnership Platformとオーストラリア政府の外務省の支援を受け立ち上げられた。

労働省の声明によると、Bong Srey は、繊維分野の労働者の雇用を助けるだろうと言う。

Bong Srey では、労働者は選択肢を持って、まともな仕事を通じて収入を得られるようになります。このウェブサイトは、雇用主が労働者を求めるのにも役立つだろうと期待しています」とされている。

この声明では、省庁が労働者の生活水準を向上させる方法を模索していると付け加えた。

縫製業者協会のKaing Monika副会長は、このウェブサイトでは、雇用者の求人が容易になり、雇用主は潜在的な従業員を見つけるのに利用できると述べた。

「私たちはこのウェブサイトに満足しています。」とMonika氏は言う。「求職者と工場を橋渡ししてくれます。同時に、ウェブサイトは、繊維業界で仕事を探している人々にとってより簡単になるでしょう」

Hong Choeun 国家雇用局長は、このウェブサイトは有用だと言う。

「クリエイティブなので、高く評価しています。このウェブサイトは、クメール語、英語、中国語の3つの言語で使えます」とChoeun氏は語った。

同氏は、約30万人のカンボジアの若者が毎年就職を求めていると指摘した。

 

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最終更新:2018年10月01日14:05

カンボジア:中国製品に対する関税増加により企業が注目

米中貿易戦争の拡大に反応しサプライチェーンの多様化に目を向けているファッション企業にとって、カンボジア王国は今までにないほど魅力的になってきている、と専門家は話す。

最近では、多くの企業が関税や人件費の高騰を避けるために生産拠点を中国から移転させる計画を公表している。また報道によれば、これら企業の多くがカンボジアにおいて事業活動を拡大しているという。

「人々は当初、この貿易戦争は短期間で収束すると考えていました。現在は、予想よりかなり長引くだろうと気づいています」と、上海に拠点を置く中国市場調査グループのShaun Rein代表取締役はThe Post誌に述べた。

「トランプ大統領が制裁関税導入に本気で取り組んでいると企業が気づいている今、カンボジアには間違いなく中国からより多くの工場が移転してくるでしょう。中国の工場は、ベトナムよりもカンボジアのほうが歓迎されると感じています」とShaun Rein代表取締役は述べた。

トランプ米大統領が500億米ドル相当の中国製品に対し25%の追加関税を賦課して以降、中国は報復的貿易摩擦に陥っている。

トランプ米大統領は、さらに2000億米ドル相当の中国製品に1025%の追加関税措置を行うと脅しをかけている。対象製品リストには、ハンドバッグや旅行用品、他の小物品が含まれる。

これら中国製品とは対照的に、スーツケースやハンドバッグのようなカンボジア製旅行用品は、同国製品28品目がアメリカへの特別関税適用対象と認められた20167月以降、無税でアメリカ市場へ参入している。

 

Steven Maddenの移転

先月のブルームバーグレポートによると、Steven Maddenのようなファッション企業がハンドバッグの生産拠点を中国からカンボジアへ移転しているという。

同社は今年、ハンドバッグ製品の15%をカンボジアで生産する予定だが、来年はこの割合が倍増する見込みだという。

日本のアパレル企業オンワードホールディングスもまた、カンボジアにおける生産ラインの拡大計画を発表した。

また、オンワード社の受託製造業者は現在、60%が中国、10%がカンボジアにあるが、同社の保元道宣代表取締役社長がNikkei Asian Review誌に対し、これらをカンボジアへ移転中だと述べたとされる。

国家最高経済評議会のMey Kalyan上級顧問は、ハンドバッグ生産は仕事の中でもアパレルや履物と比べて高度な技術を必要とするが、カンボジアは新たな生産を受け入れる力があるという考えを示す。

「これは私たちにとって新たなチャンスです。問題は、この新たなチャンスから我々がどうやって最大の利益を得るかです。我が国の労働者たちが新たな生産ラインからより高い収入を得られるよう、私たちがより良い技術・技能、高い生産性を持っていることを保証する必要があります」と彼は述べた。

918日、中国の南寧で開催されている中国・アセアン展示会に合わせて、Hun Sen首相が中国企業 6社の経営者らと会談を行った。首相は彼らにカンボジアへの投資を続け、同国の経済成長を支えるよう強く要望した。



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最終更新:2018年09月22日15:25

カンボジア:繊維業界、貿易戦争からの恩恵受ける

米中、世界二大経済圏間の本格的な貿易戦争において、カンボジアはアパレルメーカーや履物メーカーの次の製造拠点となる強力な候補国である。複数の国際的なブランドが中国から生産拠点を移管し始めている。

米国と中国は7月初め以来、貿易摩擦の犠牲になっており、中国からの輸入品には25%の関税を課し、その総額は160億米ドルにのぼる。貿易摩擦の影響を受ける製品には、自動車タイヤ、家具、木製品、ハンドバッグ、スーツケースなどがある。

米国ファッション産業協会が7月に発表した中国商品の調査では、参加者の67%が今後2年間に中国での生産量(金額または生産数)を減らすと予想している。同研究は米国の貿易保護主義を業界にとって最大の課題と位置づけた。

米国アパレル&履物協会の執行副社長Steve Lamar氏は「この変化は現在進行中なのです。」と述べた関税に関する会談では「多くの不安」を生み出し、企業はいかに速く供給に対してより多くの変化が出来るかを予測しているという。

Steven Madden社のEdward Rosenfeld最高経営責任者(CEO)は、同社のハンドバッグの生産を中国からカンボジアに移していると語った。 同社のハンドバッグの内の15%をカンボジアからの仕入れる方向であり、この割合は2019年に倍増する見込みである。

「それは大部分の我々の同業者よりもおよそ3年程有利なスタートを得ていることになります。何故なら、彼らは今になってやっと動き出したところだからです。私たちのハンドバッグの供給源のトップは、実際にはもう既にカンボジアにあります。そして今後更に増やしていく計画です。」とRosenfeld氏は述べた。

カンボジアのアパレルメーカー協会(GMAC)の副社長であるKaing Monika氏はKhmer Times誌に、この貿易戦争は投資家の中国に対する信頼に影響を及ぼし、地域内の他の国への移管を検討するだろう、と述べた。

「カンボジア製の旅行用品の調達に関心の高まりに注目してください。旅行用品の生産は、今後中国から去り、それはカンボジアの成長機会になるはずです」と述べた。中国は今も旅行用品で約50億米ドルを米国に輸出している。

「貿易戦争を除いても、中国の人件費の上昇と環境関連法などのより厳しい規制の施行は、中国から離れる工場の増加を促し、それによってカンボジアは恩恵を受けるでしょう。実際の問題は、カンボジアが移管における最初の選択肢であるのかどうか、それとも他の国を候補の念頭に置いているのかということです。平和と安定は重要だが、国家の競争力を測る際には他にも重要な要素があります。」と付け加えた。

CoachおよびKate Spadeのハンドバッグを生産するラグジュアリー企業のTapestry社も東南アジア、特にベトナムでの生産量を増やし、中国からの生産量を減らした。同社は現在、中国からの調達額の5%未満のみを生産している。ブルームバーグによると、アメリカのスーツケース、ハンドバッグのデザイン企業のVera Bradley社は12月、中国からカンボジアおよびベトナムに製造オペレーションの移管を検討しているという。

商務省によると、カンボジアのアパレルおよび履物製品の輸出は、上半期に9.3%増加し、総額は37億米ドルに達した。

EUへの出荷は10.66倍、総額は16億米ドルを超え、米国への出荷は10.73%増の85800万米ドルとなった。この2つの市場は、合計でカンボジアの輸出総額の72%を占めた。



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最終更新:2018年09月18日06:04

カンボジア:ごみからハイファッションを生み出す--資源の浪費に再考を促す試み(後)

(前編より)

 

La Chhoukのメンバーは依然として日々の生活の支払いをするためにアルバイトをしながら、夜間と週末にリサイクルファッションプロジェクトに取り組んでいる。

「アパレル産業はカンボジアで重要なものですが、ファッションはまだ業界ではありません」とSuper氏は言う。

2013年にプノンペンに拠点を置く、廃棄ゼロファッションブランドTonleを設立したアメリカ人のRachel Faller氏はSuper氏の着目点に同調している。

「カンボジアのファッションデザインはまだ初期段階です。多くの若手デザイナーは適切なトレーニングを受けることに苦労しており、巨額のPRとマーケティング予算を掛けて既存のブランドと競争することは困難です」と、Faller氏は言う。

アパレル業界はカンボジア経済の最大の柱の1つであり、1990年代と2000年代に多くの人々に利益をもたらし、経済成長を促進した。ZaraHMGapPrimarkなど多くの主流ブランドは、カンボジアの工場でアパレル製品を製造している。

しかし、この分野には問題がある。 Faller氏によれば、カンボジアのアパレルメーカーは搾取的な工場の上層部にとって「ピンクカラー」部門と呼ばれており、好い鴨と考えられている。そのうちの90%は女性工場員である。

Faller氏は、最近の最低賃金の上昇にもかかわらず、労働者は依然として過酷な状況で働いており、工場員の大量失業と呼ばれる工場にとって共通の現象が存在する、と述べている。

アパレル縫製工場から廃棄された布地から衣料品を生産するTonleブランドを運営するFaller氏は、そのような企業の無駄な方法を直接目の当たりにしている。

「廃棄物は人々には縁遠い天文学的な問題であり、彼らはリサイクルなんて言葉は聞いたことがありません。染色から裁断など衣料品の製造加工のあらゆる段階で無駄があります。 品質管理の失敗や過剰在庫の原因となっている布生地は、あまりにも多くの無駄を生み出しています」と彼女は言う。



2008年に米国のフルブライト文化交流プログラムの学者としてカンボジアに拠点を置いているFaller氏は、衣料品製造に使用される材料の少なくとも50%が無駄になると推定している。「La Chhoukのデザイナーのような若者たちは間違いなく何かを始めています」と彼女は言う。しかし彼女は、廃棄物の問題に適切に取り組むためには、国が構造的かつ相対的な変化が必要だと考えている。

独立したリサイクルファッション団体が、カンボジアの川、畑、埋立地にある何百万トンもの廃棄物を減らせるということはほとんど無く、La Chhoukの幻想の元には無い。

La Chhoukの最新のプロジェクトは、クメール語のYouTubeチャンネルを作成し、人々に廃棄物を管理・リサイクルするためのアイデアやチュートリアルを提供することである。

「私たちだけでは廃棄物の問題を乗り越えることはできませんが、人々が廃棄物について考え方を変えるようになるかもしれません。泥だらけの水の中でも蓮の花が生えているように、私たちは廃棄物の中にも美しさを見つ出すことができるのです」とSuper氏は言う。

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最終更新:2018年09月15日12:02

カンボジア:ごみからハイファッションを生み出す--資源の浪費に再考を促す試み(前)

カンボジアは世界銀行の「最貧国」リストに留まっているにもかかわらず、ここ数十年で堅実な経済成長を遂げている。

東南アジア諸国は、過去20年間で平均GDP成長率7.6%を維持しており、世界で6番目に高い。しかし、プラスチックの消費も驚くほど速くなっている。

慈善団体Fondazione ACRAによると、首都プノンペンでは、1人当たり年間2000枚のビニール袋を消費している。対してEUの平均枚数は約200枚である。

公害においては、カンボジアは178カ国中145位に位置している。

「プラスチックゴミはそこらじゅうにあります。ゴミは道、川、湖にもあり、大変遺憾に感じます。」とカンボジアの22歳のデザイナーSeng Super氏は語る。

Super氏はプノンペンの王立美術大学で学んだ。彼は1990年代に生まれ、時を同じくして何百万人ものカンボジア人が極貧状態から脱し始め、環境破壊の悪化をもたらした。

多くの若者と都市部のカンボジア人にとって公害は大きな懸念点である。それゆえに、2014年に大学の年次美術展の準備期に入ると、Super氏と彼のクラスメイトは、環境の浪費を再考するよう人々に提案することに挑むというプロジェクトを作ると決めた。

その結果、廃棄物や再利用可能な材料から衣服を作ることを目指す“La Chhouk”という創造的なファッションイニシアチブが実現した。

他の国と同様に、カンボジアの汚染プラスチックの大半は、ペットボトル、ストロー、食品包装などの使い捨て品に由来する。

「プラスチックを消費するとき、多くの人々は廃棄物についてあまり考えません。5分間でペットボトル1本の水を飲むことができますが、そのボトルは何百年もの間、湖を汚染します。彼らは『ゴミはゴミでしかない。一度それを捨ててしまえば、何もできない』と考えるからです」とSuper氏は言う。

Super氏と彼のクラスメイトは、カンボジア人の廃棄物に対する考え方に挑戦するだけでなく、最も分かりやすく洗練された方法で彼らの注意を引くことを望んでいた。

ごみ箱で見つけた再利用可能な材料のみを使用して、伝統的なアプサラのダンサーが着用する華やかなドレスを数枚製作した。

古代アプサラ舞踊は仏教とヒンズー教の神話に根ざしており、カンボジア文化の最も本質的な側面である。

スーリヤヴァルマン2(Suryavarman II)1113-1145)の時代まで信仰されていた伝統的な舞踊を演じる女性を示す彫刻はアンコール寺院壁にもある。

忌々しいポルポト派のクメール・ルージュ政権(1975-1999)の間、芸術形態はほとんど消滅してしまった。しかし、西洋バレエの要素を取り入れ近代化された文化舞踊は、カンボジアの伝統と文化の最重要要素として、カンボジアのロイヤル・バレエ団の後援の下、繁栄を続けている。

Super氏と彼のクラスメイトがアプサラの衣装を作り始めた時、多くの人々は彼らの誰一人さえもファッション業界でトレーニングを受けた者がいない点から、その目標はあまりにも手の届かない遠くにあり、大がかりなものであると思っていた。

それこそが、デザイナーがこの共同体をカンボジアのクメール語で「蓮」を意味する“La Chhouk”と名付けた理由である。

「蓮は泥や汚れた水の中でも生える美しい花です」とSuper氏は言う。

「私たちはゴミや私たちのドレスでやりたいことを表現するのは、美しいメタファーだと思いました」

彼らの最初のドレスは、茶色い米袋を使用して作ったボトムスであった。それらは気取らない素朴な外観となった。そして、本物のアプサラのドレスのように、壊れたCDの小さな断片とビール瓶のフタで光沢をつけて装飾した。その後、ビニール袋と米袋から対照的な明るい緑色の縞模様の茶色い服を装飾した。

アプサラの衣装は黄金の王冠なしでは完全ではない。

プノンペンのゴミ山の中では金は見つからなかったので、デザイナーはトイレットペーパーの芯と段ボール紙を使用した。これらによって、複雑なクラウン、仏塔のような形をしたもの、雄牛の角などを作った。

昨年、ミスカンボジア2016-2017で初優勝したEm Kunthongがフィリピンで開催されたミス地球環境意識美人コンテストのために彼らのドレスを着ることを選んだとき、多くの人々は滑稽なプロジェクトと考えたものに対して、La Chhoukのメンバーは信任投票を与えられた。

「このドレスは完璧なカンボジア女性を表現しています」と、Super氏はプノンペン北部の作業場の複合体にあるLa Chhoukのスタジオで誇らしげにそれを見せた。

「彼女はパワーを持っていて、地球に近くて雄牛のように強い。彼女は野生の牛の魂を持っています。それはカンボジアのアイデンティティと文化にとって非常に重要な要素です。私たちはまた、神殿の彫刻と神話に触発されました」と彼は加えた。

La Chhoukが存在するもう一つの理由は、LGBT問題に注意を喚起することであり、一部のメンバーは自分自身のアイデンティティをLGBTコミュニティの一員として認識している。「多くの人はLGBTの人々をおかしな人と考えています。LGBTの人々が美しいものを創造する能力があることを人々に示したいのです」とSuper氏は言う。

最初のアプサラドレスの創作以来、La Chhoukはカンボジアの文化と神話に触発された数多くのドレスをデザインした。

最近の「自然を守ろう」という最近のプロジェクトではインドシナトラ、川イルカ、様々な鳥などカンボジアで絶滅の危機に瀕している動物に注意を集めようと努めた。Super氏は、プラスチック廃棄物を使用してこれらの動物を表現するドレスをデザインした。

このプロジェクトは現在も進行中であり、La Chhoukは最近、WWFとタイガービールと展示会を共同開催した。



(後編につづく)



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最終更新:2018年09月15日06:00

カンボジア:暗礁に乗り上げた賃金交渉

アパレル・履物産業労働者の新最低賃金を交渉する第1回三者協議が決裂に終わった。

 

労働組合と雇用者、労働職業訓練省代表らがアパレル産業における数千人の労働者のための新しい賃金制度を打ち出そうとしたが、その金額が合意に至らなかった。

カンボジアのアパレル労働者民主組合連盟のAth Thorn代表率いる連合は、2019年の最低賃金として211.94米ドルを要求したが、政府系連合がこれを却下した。

現在の最低賃金は各労働者が月170米ドルに設定されている。

カンボジア王国では約70万人がアパレル産業に従事し、そのほとんどは女性である。

Thorn代表は、最初の協議は良い結果を全く生み出せず、関係者はこの件を審議するための時間を要求したと述べた。

また、労働省は今年の最低賃金170米ドルから4%または7米ドルの引き上げを提案したが、政府系連合がこの提案を拒否したとThorn代表は話す。

「私達は協議会で(最低賃金として)211.94米ドルを要求しましたが、政府を支援している連合はこれを受け入れませんでした。彼らにはもっと議論する時間が必要だ、という人もいます。しかし、彼らが低い数字を要求してくるため、私達は徹底的に議論することができませんでした。一方で企業側は、政府に複数の改革実施を要求しています。企業側はまだ彼らの立場をまだ表明していないのです」とThorn代表は述べた。

カンボジア縫製業協会のKiang Monika事務次長は、第1回協議で合意に達するのは難しいだろうと述べた。

代表者たちは協議で、労働条件や現在の経済・政治情勢だけでなくインフレや生計費といった諸々の指標を主要要素として考慮した。

「適切な数字で合意するために、全ての代表者が914日に再び協議を行い、その結果を政府へ提出します」とMonika事務次長は述べた。

Thorn代表は、彼の組合が労働者の家族の状態、生計費、インフレ、労働生産性、国の競争力、労働市場状況、そして産業の収益という7つの要素を基に最低賃金を決定したと述べた。

同時に、連合は4つの異なる調査結果を用い、192.67米ドル、211.94米ドル、221.013米ドル、286米ドルという4つの異なる賃金額を打ち出した。

最終的に、連合は211.94米ドルが来年の数字に適していると合意した。

たとえ連合が2%の引き上げを要求しても雇用者側は彼らの事業から利益を得る力があるとThorn代表は述べた。

今年、アパレル産業労働者の最低賃金は月170米ドルに引き上げられ、各種手当を含めると手取りで月約187米ドルになる。

労働省広報官のHeng Sour氏率いる政府の交渉チームは、全ての代表者が受け入れられる数字を見つけ出すために調停に関与している。

そして、その数字は労働諮問委員会に提出され、検討される。

労働省は、法案が成立する前に組合と雇用者、政府に最低賃金に関する意見を言う機会を与えるため、2014年に三者協議を導入したとHeng Sour氏は述べた。

交渉は労働省事務所で行われた。

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最終更新:2018年09月13日05:54

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