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カンボジア:繊維製品の輸出は減速の見通し

2016年には7%であったカンボジアの繊維・履物製品の輸出成長率は、今年は5%ほどに減速する可能性が高い。全体的な落ち込みの暗示や現在の政治情勢への関連は見られないとして、業界関係者はこのトレンドを否定している。

生産拠点が相対的に増加しているため、繊維・履物産業の成長率の低下は市場として当然の出来事だとカンボジア縫製業協会のKen Loo書記長は、年次のカンボジア繊維サミットにて説明した。

「拠点数が増加しているため、成長率という点では今までと同じわけにはいきません。今の所、繊維産業の売上はまだ現在の状況の影響は受けていません。」と同氏は述べた。

Loo氏は今年1-9月期の輸出高について数字を示すことができなかったが、カンボジアでは今年53の工場が閉鎖した一方で、25の工場が新設されたことを説明した。

産業の状況については概して肯定的ではあるものの、最低賃金の引き上げ(11日より月額153米ドルから170米ドルに変更)がローコストの受託先というカンボジアの強みに少しずつマイナスの影響を与えていくだろうと同氏は警告している。立地条件に制約されない産業の中で、競争力を維持するためには生産性を高める必要がすぐに出てくるとし、事業展開にかかる費用削減の支援を行うよう同氏は政府に訴えかけた。

「今後最低賃金が170米ドルになり、もしその他に何の変更もなければ、さらに多くの工場が困難に直面するでしょう。生産性に関する改革や事業にかかる費用の削減、そして上昇する労働コストを相殺し工場が操業を続けることができるような新しい政策がおこなわれることを願っています。」

税関局が発表したデータによると、カンボジアの2015年の衣料品・履物製品の輸出が68億米ドル相当であった一方、2016年の輸出は73億米ドル相当であった。本産業はカンボジアの総輸出高の70%以上を占めており、製品の大半はEU、アメリカ、カナダ向けである。

シアヌークビルに繊維工場を持つフランス系企業We Group LtdCEOEric Tavernier氏によると、シアヌークビル周辺では生産性が最大の関心ごとであるため、最低賃金の引き上げによる値段の違いは象徴的なものに過ぎないと説明した。

「理論上、カンボジアの月間給与は中国より60%低いことになっています。しかしながら、中国の生産速度が75%である一方、カンボジアの生産速度は35%しかなく、能率を考慮に入れるとカンボジアは30%しか安くないということになります。」

一方、国際通貨基金が先週発表した最新の経済見通しでは、近隣諸国との競争の激化からカンボジアの繊維産業の成長速度は低下するであろうと予測されている。ただし、アメリカによる特定の旅行用品輸出に対する免税特恵の付与が今後短期間に同産業を支えるだろうともIMFは述べている。

在カンボジア中国商工会議所のEnjoy Ho所長は、繊維部門に投資を呼び込むカンボジアの強みは依然として、豊富かつ安価な労働力と、EUの武器以外のすべて(EBA)制度及びアメリカの旅行用品に対する免税アクセスによる特恵貿易協定であると述べた。

もし労働者の生産性が高まらなければ、最低賃金の上昇により産業は必ず危機に陥るだろうという。

「最低賃金の引き上げにより、昨年同等の注文価格を維持することに苦戦しています。生き残れる可能性はごくわずかなのです。」

電気料金の削減や輸入・輸出手数料の引下げなど、工場オーナーの負担を軽減する施策を政府が迅速に打たなければ「工場は必ず閉鎖します」と同氏は述べた。



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最終更新:2017年10月30日

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