インドシナニュース

2018年02月 のニュース一覧

カンボジア:債務残して出国する工場経営者は訴追

多くの工場経営者が債務を残したまま出国していることへの対応を求めた労働組合に対し、労働省幹部は219日、工場を放棄して逃亡した工場経営者には法的手段が取られるだろうと述べた。

労働省のHeng Sour報道官はプノンペンで19日に開催された国連イベントへの参加後、報道陣に対し、 工場経営者が簡単に出国できることへの批判が高まっていると述べた。多くの場合、工場労働者の給与未払いが発生する。

「経営者は出国すれば責任に問われないわけではない。カンボジアを出国した経営者はカンボジアでの債務について訴追されることを改めて強調したい」と報道官は述べた。

労働省は現在、こうした場合の労働者側へのリスク軽減のため、月2回の給与支払いへの転換を工場側に求めていると報道官は続けた。

「毎月の給与支払いが2回になれば、経営者逃亡の際の労働者側のリスクを少しは軽減することができる」と彼は述べた。

最近も、プノンペンのPor Senchey地区のYu Fa Garment IndustryYu Da Garment IndustryS.R.E. Garment Company3工場の経営者が数千人の労働者への未払い給与を残したまま工場を放棄している。

216日、そのうちの2工場、Yu Da Garment IndusrtyS.R.E. Garment Companyの工場機材の一部が155000ドルで売却されたことを受け、700人以上の労働者が 未払い賃金の65%を受領した。



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最終更新:2018年02月26日09:12

カンボジア:事業にかかるコスト高が非難の的に

カンボジアでは、国内で事業を行う際にかかる費用を政府が軽減できていないとして民間企業の代表者達が深い懸念を示しており、状況が改善しなければ投資額が減少する可能性もあると指摘している。

欧州商工会議所が開催した物流フォーラムの期間中、投資家や企業経営者達はカンボジアにおける物流の現状が切迫した状況にあることを説明し、物流コスト引き下げに向けた対策を直ちに講じるよう政府に対して訴えかけた。このことは演説者として招かれていた政府役人を驚かせる結果となった。

政府は国内事業の物流コスト軽減に関する公約に従って動き始めなければならないと、高い影響力を持つ在カンボジア米国商工会議所のCharles Esterhoy所長は述べた。「民間企業は政府を全面的に支援します。話し合いの時間は終わりました。至急行動に移す必要があります。」とEsterhoy所長は述べた。

物流大手MaerskのTung Phamエリア統括長は、事業コストが迅速に引き下げられなければ、近隣諸国に投資が移ってしまうかもしれないとの懸念を示した。また豊田通商株式会社テクノパークポイペトの丹崎太郎副社長はさらに一歩踏み込み、原価高を理由としたカンボジアからの撤退もありうると述べた。「当社の投資家とも相談する必要はありますが、非公式な手数料を中心とした物流コストについては常に懸念の対象として上がっています。こうしたコストを削減できなければ、これ以上カンボジアに投資が集まることはないでしょう。状況は極めて深刻です。」

長年にわたって民間企業は一様に似た水準になっているが、今年の全国選挙を目前としたフンセン首相のポピュリズム政策の真っ只中でその緊急性は差し迫っている。繊維労働者の月額最低賃金は2014年には125米ドルであったが、今年に入って170米ドルに引き上げられた。これが原因となり、人件費は急激に上昇している。また政府は、全業種を対象とした新しい最低賃金の制定と労働者の健康保険に対する雇用瓊種の負担額の引き上げも計画している。

企業のこうした懸念に対する深刻度の高さは、公共事業運輸省陸上交通局のSophal Kong副局長に大きなショックを与えた。物流コストが原因で外国投資が停滞すると聞き、Kong氏は「とても驚いた」という。「(コストの上昇は)どこでも起こっていることです。」

「カンボジアの物流コストが少し高いことは確かですが、言われるほどひどくはないと思います。」Kong氏は国内の道路の50%以上が未舗装であることを認めつつも、政府がインフラ整備に取り組んでいることを指摘した。公共事業運輸省が定める開発戦略は70%が遂行されており、プノンペンとシアヌークビルを結ぶ高速道路の建設計画もある。

Economic Intelligence Unitのアセアン地域ヘッドアナリストのMigeul Chanco氏によると、政府はここ数年、事業にかかる費用の削減をフォーカスの対象から外しているという。

「政府の優先事項トップ5から物流コストの高さが外れていることは間違えありません。多国間・二国間援助によるインフラ開発が遂行されていくにつれ、事業にかかるコストは軽減されていくでしょう。しかしながら、こういった改善が効果をもたらすには時間がかかります。また政府の財政状況は良いとは追えず、建設を早めることは難しいのです。」

最低賃金が上昇し続ければ、国内にある事業がベトナムやバングラデシュといった同じ賃金レベルの近隣諸国に移転し始めることは想像に難くないとChanco氏は述べた。

「事業の流出というのは突如として起こるものではなく、長い時間をかけて徐々に行われていくものでるため、政府が緊急性を感じていないことを懸念に感じています。」

目に見える改革が行われていないと言うことを理由に、世界銀行は毎年発表している「ビジネス環境ランキング」において、カンボジアの順位を2年連続で落としている。

また今月初頭に発表されたヘリテージ財団の経済自由度指数においてもカンボジアは順位をわずかに下げている。

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最終更新:2018年02月21日08:33

カンボジア:繊維工場の閉鎖に対し労働者が抗議

28日、操業を突如中止しオーナーが逃亡したことを受け、プノンペンのPor Sen Chey地区にある工場3軒の周りには、およそ2000人の繊維労働者が抗議に集まった。「カンボジアでは争議解決のための労働裁判所を必要としない」というフンセン首相の演説を労働者に聞かせに送ってから1日も経たないタイミングであった。

Yun Fa繊維工業とその姉妹企業であるYu Da繊維企業、SRE繊維社の労働者には、退職手当及び1月の給与が支払われていないままである。

従業員のKeang Sathさん(32)によると、労働者達は27日の午前中にフンセン首相の演説を聞きに行かされ、午後には半休を申し付けられたという。その間に工場は閉鎖した。

「今朝方仕事に来た時には工場が施錠されており、中には入らせてもらえませんでした。オーナーが逃亡し、仕事はもうないと伝えられました。」

Sathさんによると、最近になって工場のオーナーが代わっており、先月中には多くの従業員が半日だけ働くよう言われていたという。

フンセン首相は7日の演説中、Sathさんをはじめとする労働者達に対し、カンボジアには特別労働裁判所の必要がなく、労働者自身または既存の仲裁評議会を通じて「ウィンウィン」の解決策を見出せるはずだと語っていた。

労働権利擁護団体の間では労働裁判所の必要性については意見が分かれているものの、Yun Faの件については労働者を守るためのさらなる規制が必要であるということを指し示しているという。

工場の閉鎖時に残された資産の売却と収益の分配を行う際、政府がしばし仲介してくるものの、その額は労働者に対し支払うべき額よりも少ない場合が多いと連帯センターのWilliam Conklin氏は述べた。

「(退職手当の額は)時として大変な額になる場合もあります。オーナー達がそのような額を払うことができない、または払いたくないと言っても不思議ではありません。」

オーナーの逃亡時に労働者に支払う退職手当として、頭金を支払うよう工場側に要請してはどうかとConklin氏は提案した。

労働裁判所の必要性自体は感じているものの、独自に運営している仲裁評議会の権限を強化する方が良いのではないかとCentralMoeun Tola氏はいう。

現時点では、「オーナーが逃亡した場合にはその工場から製品を購入している親企業やブランドを確認すべきです。」とTola氏は述べた。

閉鎖した工場の電話を受け答えた女性社員は、自らが「一般従業員」であるとして、現状に関して説明することはできないと述べた。しかしながら労働者によると、この企業はアメリカのブランドWalmartJCPenneyに製品を納入しているという。

労働省のHeng Sour報道官は、本件について対処する「手段や法令がある」とメッセージの中で伝えた。

「これは初めての事例ではありません。過去のも同様の事例を解決した実績があります。労働者の利益のために、私たちは最大限の努力をします。」

妊娠8ヶ月である繊維労働者のHoeun Malayさん(24)は、迅速な解決先が必要だと訴えた。

「知らせを聞いたときはとても悲しく感じました。赤ちゃんを産むお金がありません。給与を受け取ることができない場合、どうすればいいかわかりません。」



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最終更新:2018年02月13日11:59

カンボジア:最低賃金法案制定のための三者会合が終了

企業、労働組合、政府の三者会合は、130日に最低賃金法案に関する協議を終えた。

Ith Samheng労働大臣は、3回目となる30日の会合は最低賃金法案に関する公開協議としては最後のものだと述べた。

「今回が最低賃金法案に関する三者会合としては最後となる。法案は関連省庁に提出され、その後には政府にも提出される。最後に国会の承認を受けることとなる」と大臣は述べた。

Samheng大臣は、法案は人間らしい生活水準を推進し、雇用機会を創出し、労働者の生産性を上げ、さらには投資意欲も高めることを目指すもので、労働者にとっても国にとっても良いものとなるだろう、6月末までに承認されることを望んでいると述べた。

「皆が待っているものだけに、それ以上かからないようにしたい」、そしてさらに法律の施行による負の影響は何もないと大臣は述べた。

法案は6条、33項目にわたる。

1997年から2017年にかけ、政府は縫製産業の最低賃金を月額30ドルから153ドルへと引き上げた。今月から、縫製産業の労働者には170ドルが支払われる。カンボジアアパレル労働者民主組合連合のAth Thorn会長は、縫製産業以外の労働者を利するため、昨日は法案に反対しなかったと述べた。

「この法律が承認されれば、他産業の企業も最低賃金以下で雇用できなくなる」と彼は話す。カンボジア縫製業協会のVan Sou Ieng会長は、一旦法案が承認されれば、企業、労働者、政府すべてにとって最低賃金の目安となると話す。

Ieng会長は、今後は観光、ホスピタリティ、農業など異なる産業の企業の参加を希望すると述べた。

「協議に他産業も参加してほしい。縫製業協会は縫製・製靴産業のコストは知っているが他産業の事情は知らない。他産業も参加すべきだ」とIeng会長は述べた。



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最終更新:2018年02月05日11:41

カンボジア:工場のコンプライアンス改善が不十分であると報告書が指摘

カンボジア工場改善プログラムが発表した報告書によると、短期契約の続行及び労働者の安全・健康状態に関する改善があまり見られず、コンプライアンスが完全に守られているのは調査対象となった工場の半数以下であるという。

国際労働機関のコンプライアンスプログラムでは、繊維・履物製品輸出工場を対象とした年間調査を実施している。これはカンボジア工場改善プログラム(BFC)に登録された558企業の内、395企業が対象となる。

21全ての指標を遵守している工場の割合は、BFCが公的報告を開始した2014年時点では30%であったが、現在では46%に増えている。

「調査開始時点で全ての指標を遵守していた工場が30%しかなかったことは注目すべき点です。

3年後には46%と、飛躍的に増加しています。」BFCのプログラムマネージャーEster Germans氏は語る。

しかしながら、健康・安全の指標に関しては毎年改善がそれほど見られないことが報告書からわかる。

危険物の周りで作業を行う工場は62%に及び、1日あたり2時間の上限を超えて強制残業させている工場は70%に及ぶ。

また、トイレや授乳室の利用が不十分な工場は70%以上ある。

さらに、2年以上継続して働いた労働者には通常無期限契約が適用されるが、3分の1以上の工場では有期契約を続行している。労働組合はこれに対し、度々警告を与えている。

2年間たっても無期限契約に移行しない工場は35%に及んでおり、妊婦や組合活動に携わる労働者の雇用保障に影響を与えていると労働者や運動家は指摘している。

雇用開始後4年経過した時点で長期契約が義務付けられると労働局が11月に法律を解釈して以降、この問題は深刻化している。2年間という以前の基準が延長され、活動家や組合員はこれを批判している。

コンポンチュナン州にあるHorizon工場の組合幹部Seak Hong氏によると、同工場の労働者には3ヶ月の契約しか与えられず、報復の恐れから組合活動を十分に行えていないという。

「組合員であることが発覚すれば工場側が契約を更新しなのではという恐れが労働者達にはあり、工場内で組合員を集めるのが難しい状況にあります。」と同氏は述べた。

雇用者代表のKang Monika氏はこの報告書が工場にとって基準改善の指標になると述べたが、契約手続きや労働者の衛生・安全に対する評価が低い点については言及せず、調査結果には合意できない点がいくつかあるとした。

「報告書に書かれている内容が全て正しいとは言えません。」

一方調査結果によると、2014年には65件、2016年には16件あった児童労働の事例は4件のみであった。報告書によると、結社の自由に対する違反や組合活動の妨害についてはわずかに改善している。BFCGermans氏はこれについて、組合に対するハラスメントの増加というよりは報告の改善が起因しているのだと説明している。

 

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最終更新:2018年02月02日06:02

カンボジア:失業率の低さは全体像を表すものではない/ILO報告

国際労働機関(ILO)が最近発表した世界の雇用に関する報告書によると、カンボジアでは0.2%と非常に低い失業率を維持している。しかしながら、この数字は全体像を表すものでないとアナリストは警告している。

123日に発表された本報告書によると、東南アジアでは雇用の機会が引き続き増えているものの、その質自体は低いままであるという。

カンボジアや近隣諸国では実質的に雇用されていたとしても、多くの人々が厳しい暮らしを余儀なくされていることを意味しているのだとILOアジア太平洋オフィスのチーフエコノミスト、Sara Elder氏は語った。

「カンボジアでは多くの人々が路上での物販といった数時間の労働を平日に行なっていますが、同時に、別の収入源となる他の仕事を探してもいるのです。つまり、彼らには雇用があると同時に失業してもいるとも言えるのです。」とElder氏は述べた。

発展途上国における失業率の算出法は、長い間研究者を悩ましてきた問題である。こうした国々では、数字には実質上の意味がないと多くの人々が言う。

報告書によると、カンボジアの失業率は東南アジア全体の3.4%よりも低いという。

しかしながら、カンボジアの雇用の51%が「脆弱」な職であり、この数字は東南アジア平均の46%よりも少し高い。脆弱な仕事に携わる人々は給与をもらっていない。代わりに、農場や家庭内で働いていたりするのだ。

こうした人々の多くが、エコノミストの言う「不完全雇用」の状態にある。

エコノミスト・インテリジェンス・ユニットのヘッドアナリストMiguel Chanco氏は、カンボジアの失業率は参考にしないと言う。

「労働力の大部分が、天候に大きく左右される農業にが依然として大きく依存しています。」労働者たちは「製造業に対する門戸の狭さ」に左右されてもいるとChanco氏は述べた。

労働擁護団体Solidarity CenterWilliam Conklin氏は、経済の健全性において賃金も重要な指標であると述べた。

「賃金が低すぎるため、カンボジアでは多くの人達が複数の仕事を持っています。」Conklin氏によると、日中には店番として働き、夜にはキャバクラやKTVで働く女性も多くいると言う。

繊維産業が停滞していることにより、高賃金の仕事が2000年代初頭から頭打ちになっていることは憂慮すべき問題だとElder氏は述べた。「(繊維工場の仕事は)完璧な仕事というわけではありませんが、職は職でした。」

「それが横ばい状態になっているため、多角化について検討し、サービス部門に十分な雇用を作り出すことが可能か否かを考えなければなりません。それが本当の戦いの始まりなのです。」



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最終更新:2018年02月01日12:47

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