インドシナニュース

2015年12月 のニュース一覧

カンボジア:Adidasの中国からの移転計画で発注は増加予定

カンボジアで最大規模の縫製バイヤーのひとつであるAdidasが、中国からよりコストの安い東南アジアへの移転を進める戦略の一環として、今後5年間でカンボジアでの生産を拡大する予定であると発表した。

ロイターが報じたところによると、先週開催された投資家向けワークショップで、ドイツのスポーツ衣料大手AdidasのJohn McNamara調達部長は、中国での人件費の急速な高騰を受け、今後5年間でミャンマー、カンボジア、インドネシア、ベトナムからの調達を増やす計画を明らかにした。

12月15日、Adidasの広報担当者は、同社はカンボジアからの調達割合を2020年までに4%上昇させる計画であると話した。

「カンボジアは重要な生産国であり、Adidasはカンボジアに注力しています。実際、今後数年間で発注量をさらに増やすことを予定しています」とKatja Schreiberはメールで表明している。

「2014年、Adidasは全生産量の16%をカンボジアに発注していますが、2020年までには20%に上昇するでしょう。カンボジアには靴類も一部発注していますが、今後もそれは続く予定です」

Shreiberによると、東南アジア諸国への移転はAdidasの納入業者多様化計画の一部でもあるという。同社は現在カンボジアの約500の輸出縫製工場のうちGrand Twins Internationalを含む24工場と取引をしている。Grand Twins International はカンボジアで創設まもない証券取引所に上場している3社のうちの1社である。

この発注増加計画はカンボジアでの人件費上昇にもかかわらず発表された。縫製労働者の最低賃金は1月以降月額140ドルとなるため、2年前と比較すると40%増加したことになる。ミャンマー、ベトナムでも同様に人件費は上昇しつつあるが、それでもカンボジア同様、中国よりはずっと低い。

この計画はまた、カンボジアに発注している大手ブランドは発注額を上昇させていないという政府、企業、労働組合による批判の中発表された。縫製企業は、バイヤーが長期の契約をすることは非常に稀であるため、長期的な計画ができないとも非難している。

労働省や、カンボジアの輸出縫製企業を代表する団体であるカンボジア縫製業協会の広報担当者からはコメントを得ることはできなかった。

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2015年12月22日06:02

カンボジア:労働組合法案になおも深刻な課題

国際労働組合総連合(ITUC)は、労働組合法の最新の法案について「深刻な懸念」を示しており、政府が労働者の利益のために織り込んだ重要な譲歩内容にもかかわらず、そのまま承認された場合は、“断固”それに反対すると明言している。

労働組合法の最新法案は、労働組合を新設し、運営することに関する新ルールを設定しようとしており、先月閣僚会議にて承認された後国会に提出され、2014年半ば以降で初めて国会審議まで到達した完全版の法案となった。

この法律はほとんどの産業の経営者に適用されるものの、約70万人の従業員を擁し、カンボジアの輸出の80%を占め、昨年58億米ドルもの売上高を上げた衣料品産業に特に焦点が当てられている。しかし、衣料品産業の経営者と多くの労働組合は、長い間緊張関係にあった。

「ITUCは、提出された(労働組合)法の内容について、深く懸念しています。」今週入手されたレポートにおいて、ITUCは新しい法案をくまなく精査した上で、このように述べている。

「我々が示していた課題のいくつかは対処されているように見えますが、まだ多くの深刻な問題が残っています。これらの問題は、この法案が議会に提出される前に、または立法プロセスの期間内に対処されなければなりませんでした。さもなければ、ITUCは断固、法案に反対するほかありません。」とこのレポートでは述べられている。

ITUCの世界の関連団体には、約17万人の労働者を擁する3つの地域組合連合がある。

労働省は7月、前の法案に対する労働者権利団体からの激しい批判に直面し、急遽労働組合を結成するためのしきい値要件を、企業の全従業員の20%(以上の参加)から、わずか10人に緩和した。その他にも、労働組合に排他的交渉権を与える“代表権”を獲得するための要件も、全従業員の50%から30%へ引き下げるなど、いくつかの譲歩がなされた。

しかしITUCは、今回の法案はなおも政府が批准している国際労働機関の求める基準に達していない、とした。

組合内部でのリーダーシップを誰がとるのか、に関する条件を規定した条項は完全に廃止されるべきだ、とこのレポートでは指摘している。現在の条項では、過去に犯罪歴のある人物は、リーダー、マネージャーや管理者の役割を担うことを一切禁じている。ITUCは、詐欺や横領など、その者の品位が疑われるような犯罪の場合にのみ、制限されるべきである、としている。

「カンボジアの司法制度の下でいかなる有罪判決を受けた者も組合の公職の選出から排除するこの条文は悪用される可能性があり、経営者やその他当局は簡単に労働組合の現職、または候補者に、“政治的な”性質の罪も含めて何らかの理由により刑罰または科料を課し、それらの人物を労働組合活動から排除することが可能となります。」と指摘している。

ITUCはまた、不当労働行為の条項における工場門の閉鎖や政治的な扇動行為に関するあまりにも曖昧な言葉の定義は、労働組合をトラブルに巻き込むのに容易に悪用される可能性がある、との懸念を示している。

「純粋な政治的目的での扇動禁止条項は、政府の政策を変更させるための組合活動を禁止することを想起させます。」とレポートは指摘している。「確かに政府や経営者は、過去にもまさにこのようなことを行ってきました。」

この労働組合法に違反した場合の罰金は1250米ドルまで増額されたが、その金額は小さな労働組合を“たたきつぶす”可能性があるが、一方で経営者側からは、ビジネスを遂行する上でのコストとして容易に吸収することができる。

また、政府が1997年以来設置することが義務付けされている労働裁判所がまだ存在しない中で、労働組合法の基づく争議は通常の司法裁判所ではなく、“カンボジアで唯一の、独立・有効な司法裁定機関”である仲裁裁判所へ送ることを(このレポートでは)提案している。

ITUCはまた、これら労働組合を解散させるためのルールは、組合員の大多数により法廷に持ち込ませるのではなく、各組合の定款または細則に委ねられるべきとし、さらに個々の指導者の違反行為のために、労働組合自体が処罰されるべきではない、との意見を示した。

 

カンボジア縫製業協会(GMAC)のKen Loo会長は木曜日に、彼の組織ではまだ法案を見ていない、と述べた。

先月彼は、GMACにとっての二つの大きな懸念点として、政府であっても、裁判所の事前の認可がなければ不適切な活動をする労働組合に対していかなる制裁措置も取ることができず、かつそのプロセスに時間がかかりすぎること、また、労働組合を結成するために必要とされる従業員数のしきい値要件が低いことを挙げた。

GMACの衣料品産業労働組合に対する主な不満の一つとして、今も有効な団体交渉権を持っている労働組合があまりに多くあることが挙げられるが、その上たった10人で労働組合を結成することを可能にすれば、この問題を悪化させるだけであろう。

国民議会におけるカンボジア人民党(CPP)が多数を占める立法委員会では、火曜日に法案に関するワークショップを開催する予定としている。労働委員会のメンバーである野党のKe Sovannaroth議員は、カンボジア救国党(CNRP)としては、CPPと政治的に断絶関係にあり、このワークショップに参加するかどうかをまだ決定していない、と述べた。

ITUC同様彼女は、新しい法案に規定されている既存の裁判所の利用を含む、多くの条項に反対している。

「第98条は裁判制度についてのものであり、政府は労働裁判所を新設するとしています。ですが、労働裁判所が新設されるまでは、既存の裁判所を利用し続けることになるでしょう。」と彼女は述べた。

「我々がみな知っているように、既存の裁判所は今まで、従業員、衣服労働者や労働組合が表現の自由を制限するのに利用されてきたのです。」

 

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2015年12月19日05:54

カンボジア:アパレル・ブランドが仕入価格引上の誓約を反故に(後)

(前編より)

 

IndustriALLは、この誓約が透明性を欠いていたことを認めている。衣料品産業が本当に必要としているのは、ブランドの購買慣習を賃金上昇にリンクさせ(て、相応に仕入価格を上昇させ)る方法である。それこそが、Action(行動)、 Collaboration(協業)、 Trans- formation(変革))の頭文字をとった“ACT”というカンボジアで開始され、達成を目指している、新しい複数国間によるプログラムの目標である。

ACTは、昨年誓約に署名した8社を含む14の国際衣料ブランドに働きかけ、賃金だけでなく休暇手当やボーナスなど、製造原価に影響を及ぼすその他の要素も含めて、業界全体での団体交渉権を創設し、こうした増分原価をカバーするだけでなく、契約期間やその他の意思決定にも及ぶ購買慣習を、これらの衣料ブランドに認めさせることを目指している。

「我々は、工場と衣料ブランドとの実際の契約を見ることはできません。衣料ブランドが主張していることと、工場が主張していることは別のものです。そのため、我々が必要としているのは、おそらく価格設定だけでなく、契約遵守に対する透明性を担保するメカニズムであり、それによって我々は両者のつながりを確認できるようになります。」とIndustriALLのJenny Holdcroft政策部長は述べた。

「問題は、こういった取組みが世界中どこにも存在しないため、我々は本当にゼロから始めようとしている、ということです。」と彼女は付け加えた。

Holdcroft氏は、カンボジア政府により設定された、衣料品分野の58億米ドル相当もの最低賃金を交渉するための現在の仕組みは、そのままではカンボジアの70万人以上の衣服労働者の大多数に生活資金をもたらさないだろう、と述べた。

「そのため、我々が実施しようとしているのは、衣料ブランドの購買慣習に明確に連動する、業界全体での新しいメカニズムを開発することです。それにより、(工場は)バリューチェーンを通じてより多くの付加価値の還元を受けることができ、カンボジアの従業員がより高い賃金を受ける可能性が生まれるのです。」と彼女は述べた。

「経営者からの返答は常に、“もうこれ以上は支払うことができない”というもので、政府との交渉において“なぜなら衣料ブランドはこれ以上価格を上げてくれないためだ”、といつも聞かされています。その点こそが我々が解決する必要があるポイントなのです。」

 

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2015年12月17日12:04

カンボジア:アパレル・ブランドが仕入価格引上の誓約を反故に(前)

世界で最大級の労働組合連合の一つであるIndustriALLは12月9日に、主要な国際ブランドグループの大半が、カンボジアの工場にその労働者に対する最低賃金を引き上げさせるように善処する、との昨年取り交わされた誓約を無視したようであることに対し、失望したとの声明を出した。

2014年9月にIndustriALLは、8社の衣料ブランドがカンボジアの工場に対する衣料品の仕入価格を上昇させることにより、それを原資に工場が労働者に対して賃上げができるようにする、という“前例のない”誓約に署名するという動きを歓迎した。カンボジア縫製業協会(GMAC)もこの誓約に対して歓迎の意を示し、国内最大の独立系労働組合もその動きを“重要な進歩”と位置づけた。 "

政府はそれ以降、最初は月額100米ドルから128米ドルへ、2度目はこの1月から140米ドルへ、2回にわたって衣料品部門の月額最低賃金を上昇させた。しかしIndustriALLによると、実際にはこの8社のブランドは仕入価格を上昇させていないと見られている。

この誓約に参加したブランドには、カンボジアに最大級の受注をもたらしているスウェーデンの衣料大手H&Mが含まれ、その他C&A、Inditex、New Look、Next、the N Brown Group、PrimarkとTchiboの8社が参加した。

「昨年これまでで最も強力な声明を、国際衣料ブランド8社は公のものにしました。それによると、“我々は合意された最低賃金の引上げに見合った額を(縫製工場に)支払うことになるだろう”としています。」と、水曜日にプノンペン開催された労働組合連合の年度執行委員会における休憩時間に、IndustriALLのJyrki Raina書記長は述べた。

「しかしながら実際のかなりの取引において、このことは実現されていません。」と彼は述べた。

Raina書記長は、この問題の一部は、IndustriALLがこの誓約を発注・支払を管轄するブランドの購買部門と取り交わしたのではなく、企業の社会的責任(CSR)を管轄する部門と交わしたことに原因があるかもしれない、とした。

「H&M、Inditex、Gapやその他のグローバルブランドは、一般的な評価は高いものの、彼らの内部組織は完璧にはほど遠いと我々は見ています。従って、CSR部門やサステナビリティを管轄する部門の人々の基本的な業務は、ただ会社にとっての悪いニュースや悪い事象が発生していないことを確かめるのみです。彼らはこれまで、購買部門とグローバルの生産体制を結び付けるようなことは実施してきませんでした。」とRaina書記長は述べた。

「もし購買と生産部門の人々がお互いに話をしていない場合、(この取り決めは)適切な人々に伝わらないでしょう。これは、会社全体のリーダーシップの問題です。今回、衣料ブランドが彼らの仕入価格を明らかに上げていないことに対し、私は非常に失望しています」と、Raina書記長は続けた。

衣料ブランド各社は、購買政策の問題として、彼らが仕入先に支払っている価格について、最初にこの誓約を彼らに承諾させた団体であるIndustriALLにさえ明らかにしないであろう、と彼は説明した。

GMACは9月に、工場会員の99.4%が、前年比で同額かそれ以下の購買価格をバイヤーから提示されたという調査結果を公表した。この調査によると、回答した工場の3分の1が、(前年比で)最大10%も価格を下げられた、としている。

しかしながら、衣料ブランドが実際に支払っている価格を明らかにしていないため、この信憑性を確認する手段はない。

GMACの調査以降、2014年の誓約書に参加した全8社は、The Cambodia Daily紙から仕入価格を実際に上げたのかについて質問を受けた。 H&MとPrimarkだけは返信したものの、この質問に対して明確な回答をすることを拒否した。

 

(後編へつづく)

 

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2015年12月17日06:03

カンボジア:2つの縫製工場で労働条件をめぐる抗議活動が発生

プノンペンとカンダル州の2工場で12月8日、数百人の縫製労働者が職場での労働条件をめぐる抗議活動を起こし、車のタイヤを燃やした。

プノンペン市Meanchey区のConpress Holdings (Cambodia) Garment Factory Ltd. では150人の労働者が抗議活動を行った。労働者らは会社が労働者と期限付きではなく期限なしの雇用契約を締結すること、日額3000リエル(0.75ドル)の昼食代を支給すること、労働法に準拠することを求めている。

カンダル州のWinnie Fashion Co. Ltd. では、100人の労働者が劣悪な労働環境と会社の労働組合に対する敵対的な対応に抗議活動を行っている。

カンダル州での抗議活動について、カンボジア労働組合連盟のSom Oun会長は、労働者は会社がいくつかの点で労働環境を改善する必要があると主張し、5日間抗議活動を行ったと話した。

コミュニティ法教育センターのMoeun Tola労働プログラム長は、すでに良好ではなかった労働者と管理者間の関係がカンボジアで今年さらに悪化していると話す。

「(工場での)苦情解決システムの欠如が最大の問題です」と彼は言う。

企業側やカンボジア縫製業協会の代表者らからのコメントを得ることはできなかった。

一方、カンポンスプー州のCerie(Cambodia)Garment Co. Ltd.の工場では12月8日午前中、60 人以上の女性労働者が倒れるという事態が発生した。同工場では前日にも46人が倒れている。

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2015年12月16日12:03

カンボジア:縫製産業が新たな変化を模索

縫製・製靴産業の関係者が12月8日プノンペン市に集まり、同セクターの持続可能性と競争力強化について協議を行った。

フランス援助庁(AFD)の主催によるこの会合はプノンペンのサンウェイホテルで開催され、従業員の生活・労働基準の改善や、トレーニングに注力することが縫製・製靴産業の成長に貢献し、生産コストの低さに依存する脆弱で熟練度の低い産業から、安定した競争力ある産業に転換できるとの意見がもたらされた。

「どの分野でも、人材、技術と能力開発が非常に重要になります」とフランス援助庁カンボジア局のフィリップ・スタインメッツ局長は話す。

「縫製分野では90%以上の工場所有者が外国人であるため、これは非常に重要な要素になります。中間管理職と上級管理職はともに外国から来ており、カンボジアは人材、労働力を提供するだけで、それもあまり教育を受けていない女性が中心です」

「これは人材提供という非常に狭い分野の貢献で、原材料や付加価値の問題ではないため、企業は簡単に工場を他国に移転させることができます」

この種の会議としては第1回目となる本会議は、70万人を雇用し、2015年上半期だけで30億ドルもの輸出を行っている縫製・製靴分野の関係者を一同に集めることを目的としているとスタインメッツ局長は話す。

「ADFはオープンソースのウェブサイトにどのようなデータや資料も掲載します。誰でも何かを提案することができます」と彼は話す。

Ian Ramageをファシリテーターとし、労働省、商業省、労働組合、国際労働機関(ILO)、労働者の権利団体、企業代表者などが産業の持続可能性という「共通の課題」について、それぞれの懸念を話し合い、考えを共有した。

「今日はたくさんの成果がありました。その場の良い雰囲気、そして穏やかに議論が進行したことにも驚きました」とAngkor Researchの代表であるRamageは話す。

作業部会では、「ジェンダー問題と女性縫製労働者が直面する問題」「サービスの隙間を埋め、労働者を支援する資金援助:どのような調査研究が必要とされているのか」「次のステップとその責任者について」「カンボジアの産業のベスト・プラクティスを海外に広めるためのブランド構築」などの5つの議題について話し合いが行われた。

Ramageは作業部会での議論も非常に好意的に受け止められたと話す。

「Better Factories Cambodiaなどのプログラムや労働条件改善のために行われた作業のおかげで、倫理的規範への準拠と、他の労働力、インフラや電力費が安価な他国と比較してカンボジアの競争力を示す「メイド・イン・カンボジア」というブランドを構築するよいチャンスが到来しています」と彼は話す。

 

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2015年12月15日18:02

カンボジア:アパレル工場労働者にとって致命的な年

国家社会保障基金(NSSF)の報告によれば今年初めの11カ月間で工場の通勤帰宅途中に交通事故で負傷したアパレル工場で働く労働者は7000人以上、死亡は130人にのぼった。

1月1日から11月30日までの間に発生した6491件の交通事故で労働者らを運ぶ車両が巻き込まれ、7357人の労働者がケガを負ったという。

報告書によれば、事故で130人の労働者が死亡し1068人が重傷を負ったという。工場への通勤帰宅途中で毎月平均10人以上の労働者が死亡、約90人が負傷したことになる。

事故の主な原因は運転手だとNSSFは言う。スピード違反、交通規則への違反、飲酒運転、追い越し、間違った車線での運転が主な事故の原因とのことだ。

Collective Union of Movement of Workers代表のPay Sina氏によれば、交通事故は衣料品工場で働く労働者にとって大きな懸念事項だという。「まだまだ大きな問題です。労働者の安全が気がかりです」Sina氏は語った。

「当局が問題解決に乗り出さなければ事態は悪化するでしょう」と氏は警告した。

Sina氏は労働者らを運ぶトラックの運転手は交通規則の訓練を受けるべきで、労働者の通勤に使用する車両もより品質の高いものを使用すべきだと述べた。また氏は労働者が危険な通勤をせざるをえない状況を避けることができるよう、工場の近くに宿泊できる施設を設けるべきだとも述べた。

Sina氏によれば、しばしば30から40人の労働者が一つのトラックに押し込められ、中には50人以上の労働者を運ぶものもあるという。労働者らは、多くの労働者が一つのトラックに乗せられるため立っていなければならず、事故があった場合により危険が増すと訴えた。

Free Trade Union代表のOum Dina氏は今年発生した交通事故で死亡した21人の労働者についての報告をまとめたという。一方負傷者はさらに約200人にのぼる。「数はまだ完全に出そろっていません」とDina氏は言う。また報告は5月にスヴァイリエン州で10人が死亡した大規模な事故しか反映されていないと付け加えた。たとえ事故に巻き込まれた労働者が自身の労働組合に属していたとしても、実際何人の労働者が事故で負傷したかを追うのは情報が少なく難しいと労働組合の代表者らは言う。

カンボジアの労働法と国際的な労働基準にすべての衣料品を輸出する工場が準拠するよう監督する国際労働機関(ILO)のBetter Factories Cambodia(BFC)プログラムは、コンプライアンスのチェックリストに交通安全の項目を含めていない。BFCの役割は、法律に基づいて労働者が受け取るべき交通費を工場が提供するよう取り組むことだ、とBFCプログラムマネージャのEsther Germans氏は言う。

それでも安全な輸送は「早急に取り組むべき」問題だとGermans氏は語った。「すべての関係者により協力があってはじめて実現されると思います。特に工場や労働者の代表らが自宅からの通勤帰宅時に安全だと実感できるように取り組むみ、リスクのない優しい環境で働くことを楽しむことが大切です」と氏は付け加えた。

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2015年12月15日06:04

カンボジア:縫製工場で労働者倒れる、燻蒸消毒が原因か

12月7日の朝、コンポンスプー州で40人以上の縫製労働者が職場に着いた途端に倒れるという事態が発生した。関係者によると工場は14時間前に燻蒸消毒をしたばかりであったという。

州労働局のChek Borin局長によると、倒れた44人は全員女性で、仕事を開始した直後に気分が悪くなったという。700人を雇用するこのCarie Cambodia Garment工場は最近開業したばかりで、主に女性用下着を生産しているという。

「仕事場に着いてすぐに、呼吸困難や脱力感を感じ、次々と倒れていきました」とBorin局長は話す。

Borin局長によると、最初に倒れた人々は屋外に運ばれ、それが午前7時からのシフト開始に合わせ到着し始めていた労働者らの間にパニックを起こし、さらに倒れる人々が続いたという。

Borin局長は、前日行われた燻蒸消毒後の取り扱いについて工場管理側に問題があり、今回の事態が発生したとしている。

「少なくとも労働者が到着する1時間前に換気扇を回し、窓を開けておくべきでした」と彼は話す。

倒れた女性らはみな地元のクリニックに運ばれ、最も症状が重かった人々は州の病院に運ばれたという。

倒れた労働者の一人であるChuob Sokchea(36)もまた燻蒸消毒に問題があったと話す。

「同僚がドアや窓を開けているのを見ました。殺虫剤の匂いがしました」と彼女は話す。燻蒸の煙は建物から「霧のように」流れ出たという。

「自分がいつ倒れたのかわかりませんが、目が覚めた時にはもうクリニックでした」と彼女は話す。

工場は月曜日以降閉鎖されており、Chaing Lily次長からは今回の事態の原因についてのコメントは得られなかったが、工場側は労働者を支援していると話す。

「彼女らの体調が明日も戻らなければ、医学的な診断を経て、もう少し休んでもらうことにします」とLily次長は話している。

州衛生局のOr Vanthen局長によると、呼吸困難を訴えた合計19名が州立病院に運ばれたが、急速に回復しているという。

 

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2015年12月10日12:04

カンボジア:コンポンスプー州で縫製労働者がストライキを実施

コンポンスプー州のChbar Mon郡で300人近い縫製労働者が労働条件の改善を求めてストライキを行っており、11月30日でストライキ開始から10日目となった。調停委員会は紛争解決のための書類の準備を行っている。

中国資本のSuoy Yat縫製工場の従業員らの要求には、病気休暇、強制残業の廃止、月額食事手当15ドル、理由なく解雇されたとされる2名の労働組合代表者の再雇用が含まれている。

労働者を代表する37歳のPhat Un氏は、組合代表者2名の解雇が11月20日のストライキ開始の契機となったと話す。

「工場は労働者を抑圧しています。工場経営者らがカンボジアの法律を守らないため、Suoy Yat縫製工場の労働者は困難な状況にあります」と彼女は話す。

地方労働局のTat Sung係官は、政府はすでに2回調停を試みたものの、2回とも労働者側が出席しなかったか、交渉を拒否したという。

「現在労働局では調停委員会で両者の和解ができるよう、書類を準備中です」とSung係官は話した。書類は12月1日に調停委員会に届けられる予定という。

カンボジア自由労働者組合の職員Soy Chanthou氏は、政府は迅速な解決策を見つけ、労働者らが訴える不正や法律違反を確認するため同工場の労働条件の査察を行うべきであると話す。

工場の代表者らからのコメントを得ることはできなかった。

労働者らによると、工場の操業開始以来2年でこのストライキが5回目であるという。

 

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2015年12月03日11:59

カンボジア:縫製産業の1ヶ月の操業停止の噂を否定 

カンボジア労働省は11月28日、同国内の縫製・製靴工場が1ヶ月にわたり操業停止になるとの噂を否定し、噂を広めた人々を裁くため関係機関に協力するよう呼びかけた。

労働省はその声明において、悪意を持った人々が、カンボジア国内すべての縫製・製靴工場が1ヶ月にわたり閉鎖されるとの噂を11月27日から広めたとしている。

「この噂は縫製・製靴業界の労働者、経営側双方に懸念を引き起こしました。労働省はこの噂を完全に否定し、12月も祝祭日(人権の日)以外、祝日はないことを通知します」と声明は続いている。

声明ではまた、一般の人々、特に労働者と雇用者に対し、噂を広めた人々を逮捕・起訴するために関係機関に協力するよう呼びかけている。

縫製・製靴産業はカンボジア最大の外貨収入源であり、政府の統計によるとおよそ1100工場で70万人が雇用されている。

縫製・製靴分野による輸出は2015年上半期で33億米ドルに上り、カンボジアの総輸出額の約80%を占めている。

 

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2015年12月03日06:02

カンボジア:イオンのテナント、高級店から中流店舗へ転換進む(後)

(前編より)

 

「カンボジアの中流階級は増加しており、まだ発展途上の国でもあります。ですからこのモールに投資することは私たちの利益にもつながります」シンガポールの女性衣料品ブランドbYSIの運営管理者であるMeak Sao Phearith氏は言う。「弊社製品の価格帯は競争力があり、この客層に見合っています。弊社では35米ドルから80米ドルの価格帯の中にある製品を多く展開しています」

同氏によれば、カンボジアの闇市場では同様の製品がはるかに安く販売されているが、本物のブランド製品に価値を見出す国民は増えつつあり、より多くのお金を出してそれらを購入する備えがあるという。

同氏によればイオンの強みの一つは客足を常に創り出すことができることだという。

「イオンが他国で多くの経験を持ちモール展開を行い、どのように顧客を引き付けることができるかを熟知していることは知っていました」Phearith氏は言う。

「イオンのマーケティングはモール内のすべての店舗を支えています。例えばクメール正月、水祭り、コンサートやその他のイベントが展開されており、お客様は常にモールを訪れます。お客様が常に来店すれば、店舗は製品を販売するチャンスを得ることができるのです」

イオンのPuma店舗主任であるChou Mean氏は、最も成功しているモールのテナントは、これらの季節の変化に対応できている店舗だという。氏によればドイツの靴店舗であるPumaは価格を手頃な価格帯に抑え、顧客の関心を引き付けるために継続的にプロモーションを展開し顧客を引き付けているという。

Mean氏によれば、店舗の売り上げの約6割は、自国よりも製品を安価に求めることができると気付いている、主に中国などからの外国からの顧客であるとのことだ。

残りの4割の顧客は、闇市場で35米ドル以下で販売されている品質の低い靴とPuma正規品違いを認識し、高く評価しているカンボジア人だ。

また彼らは国内の他の場所では見つけることのできない、最新のスタイルを身につけたいと考えている。

「ほとんどのお客様は新しい製品を見るのが好きです。ですから常に最新のものを店舗に並べるようにしています」Mean氏は語った。

イオンモールの経営部門はインタビューに応じることはなかった。

 

 

» 続きを読む

カンボジア ジャンル:
最終更新:2015年12月02日12:09

このページのトップへ戻る