インドシナニュース

2014年11月 のニュース一覧

カンボジア:GTI社、ストライキの影響で収益悪化

Grand Twins International(GTI)社はこのほど第3四半期(7~9月)の決算を発表した。今期の収益の減少は、昨年12月から今年1月にかけて発生した縫製労働者によるデモ活動に起因するものだと伝えた。同社は、カンボジア証券取引所(CSX)に上場した企業2社のうちの1社。

同社は21日、7~9月期の3カ月間の収益が40%減の1090万ドルだったことを公表した。

同時に、第3四半期の損失が影響したことで、1~9月期の収益も8%の減少となった。

GTI社広報担当のStanely Shen氏は24日、「昨年起きた大規模なストライキが原因で、顧客は生産の一部を別の場所に移転し、安定供給の確保に努めていました」と述べた。「当社は、特にストライキの影響を受けることもなく日常業務を続けていましたが、顧客に関しては、供給不足を恐れて発注先を変更するなど、必要な対策を取っていました。今回、当社の収益が急激に落ち込んだのは、顧客による発注先の変更が原因です」と続けた。

カンボジアの衣料産業では、第3四半期の輸出量が産業全体で減少した。1月に発生した、縫製労働者らによる全国規模のストライキが影響し、メーカーらが1~6月の発注量を減らしたためだ。

カンボジア商務省のデータによれば、第3四半期における衣料品の輸出総額は、前年同期の16億8000万米ドルを4%下回る16億1000万米ドルだった。

だが監査前の財務諸表によると、第3四半期においてGTI社の収益は悪化したが、利益に関しては42%増の約240万米ドルだったと伝えられている。その一方で、1~9月の間に同社が納めた税金はわずか70万米ドルだったとされており、前年同期の140万米ドルと比較すると50%も少なくなっている。

Shen氏の話では、昨年と今年の税額の差異は、同社が1年間の税金を四半期平均にする方法(加重平均法)を採用しているためであり、会社全体の利益に対して20%の税金をかける国の課税方式に従えば、より正確な税額を算出できるという。

同時に「利益が増加した主な理由には、税額が大幅に下がったことが挙げられます」と説明し、「当社は昨年、四半期報告書を公表しませんでした。そのため税額の算出には加重平均法を用いましたが、この方法では、実際の税額を日付ごとに正確に反映させることはできません。第3四半期の収益と利益の矛盾は、こうした理由によるものです」と述べた。

GTI社の上場申請を認可した、CSX市場操作部のSoleil Lamun副部長は、同財務諸表について「正確で信頼性も高いが、税額の差異については詳細な記載がない」としている。また「投資家にとって問題となっているのは、こうした差異がなぜ生じたのか説明がないことでしょう」と述べた。

GTI社は6月16日、1株あたり2.41米ドルでIPOを実施したが、今月24日の終値は1.90米ドルだった。

 

 

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最終更新:2014年11月29日06:00

カンボジア:最低賃金上昇に伴い発注減少の恐れ

カンボジア縫製労働者の賃金28%上昇を受け、欧米諸国の発注者が他国に業務を移転してしまうのではないかとの恐れが高まっているとアナリストは語る。

Maplecroft社によると、月額最低賃金を128米ドル(82英ポンド)に上昇させるカンボジア労働勧告委員会による決定は、縫製会社にとっても、140ドル(89ポンド)への賃金上昇を求めていた労働組合にとっても、喜ばしい決定ではなかった。

Maplecroft社の上級アナリストJohn Thompson氏によると、欧米諸国の小売業者は賃金上昇で需要が減少することはないと誓約したにも関わらず、国内の縫製業者と政府は、人件費の上昇により注文が減少することを恐れている。アジア諸国の発注者はなおさら人件費の急激な上昇を嫌い、他国に発注することを選択するであろうという。

Thompson氏によると、ミャンマーの成長しつつある縫製繊維産業が外国人の関心を集めており、人件費の面ではバングラデシュ、パキスタンに競争力がある。

他方、カンボジア人労働者は急激な生活費の上昇に直面し、労働組合が今後も政府に賃金の急激な上昇を求め続けることが変わる事はないであろうという。

「労働争議は一時的に落ち着くでしょう。しかし、カンボジアの長期的な傾向を見ると、総賃金に対して大きな割合での賃金上昇をもってしても、ストライキ率を下げることはできず、政府、縫製会社、労働組合間の瀬戸際外交関係を改善することもできていない」とThompson氏は話す。

「これら三者が労働争議の根本的な解決を図れず、外国の発注者を安心させることが出来なければ、結局カンボジアは南アジアの生産拠点としての地位を失うことになりかねない。加えて、2014年1月に発生した警察との衝突で縫製労働者が死亡したような悲惨な事件がもし再び起これば、事態はさらに悪化し、投資家の信頼をひどく傷つけることになります」とThompson氏は続けた。

昨年、H&Mは同社が縫製を委託しているカンボジアの労働者と工場所有者間の労働争議解決のための支援を行っていると発表している。

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最終更新:2014年11月26日14:00

カンボジア:SL縫製工場、従業員らと和解

SL縫製工場の工員と発砲する治安部隊との間で暴動が起き、1人が巻き添えとなって死亡した事件から1年が経過した。SL社の労使代表らはこのほど、合意書に署名しこの労働争議を終結させた。

代表らは17日、労働省でカンボジア縫製業民主労働組合連盟(CCAWDU)と会議を行い、その席で7つの条項から成る合意書に署名した。

同社株主であるMeas Sotha氏は、過去2年間にわたり工場でマネジャーを務めていたが、条項には、同氏がもはや日常業務には関与しないよう明記している。同時に会社側は、デモ活動を行っていた従業員に対して合計30万ドルの賠償金を支払うことに合意した。これらの従業員は昨年、数カ月にわたって工場ゲート前で抗議を続けていたが、賠償金の額は、このデモ活動の期間に従業員が得るはずだった賃金の半額に相当するという。

一方、CCAWDUは、工場で働く同連盟のメンバーを抑えこもうとしたとして、Sotha氏を非難していた。

SL工場は、香港出身の実業家Raymond Wong氏が所有しているものである。

賠償金の支払いについて、会社側は今後2週間の間に15万ドルを支払い、その後160日間にわたって残りの15万ドルを支払うことになっている。同時に、CCAWDUのトップや活動家、従業員に対して申し立てた不服をすべて取り下げることで一致した。

CCAWDUのAth Thorn会長は今年初めプノンペン地方裁判所前を訪れ、デモ中に起きた暴動の発端をめぐる主張に対して質問を行った。同会長は19日、Sotha氏について「同意書に従ってくれれば良いのですが」と述べ、「Sotha氏の過去の行動について触れるつもりはありません。彼は一連の労働争議にはもはや関与しないと約束してくれました。こうした問題が2度と起きないことを願うばかりです」と続けた。

SL工場で起きたデモは当時、縫製産業の労働争議で最も注目を集めるものだったが、その最前線に立っていたのがSotha氏だった。同氏は労組代表を務める19人の従業員を解雇したほか、軍警備隊を工場敷地内の警備に当たらせたとして非難の的となっていた。

CCAWDU率いるデモ活動が最も激しくなったのは、昨年11月のことだった。このとき労働者らはデモ行進をしながら、フン・セン首相のいる首都プノンペンに向かおうとしていた。デモ行進は阻止されたが、その後、治安部隊が民衆に向かって発砲する暴動へと発展し、現場近くに置かれた自分の屋台に立って食べ物を売っていたEng Sokhom(49)さんが死亡する事態となった。

今回の合意書は、昨年の暴動後SL工場の従業員が業務を再開してから約1年を経て交わされたもの。だがこうした合意書は以前にも交わされており、そこでもSotha氏がこの先工場の日常業務に関与しないことを明記していた。

入社5年目のVen Davin(23)さんは、同社が同意書に従う可能性はほとんどないと話す。そして 「この合意書で状況が改善されるとは思えません。と言うのも、これまで何度も同じような約束や書面が交わされてきましたが、会社が取り決めに従ったことは1度もないからです」と述べた。

また別の従業員、Khoun Phat(26)さんによれば、規定の支払いが全額なされない場合には、デモの再発も考えられるとしている。その後「しばらく様子をみるつもりですが、場合によっては抗議もやむを得ません。これまでも数え切れないほどの約束をしてきたのですから」と続けた。

 

 

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最終更新:2014年11月25日06:00

カンボジア:最低賃金の上昇で米国向け輸出の危機

米国への輸出は増加しているかもしれないが、西側諸国の長年にわたるカンボジア製衣料品への欲求は低下しつつあるのかもしれない。

米国通商省のデータによると、2014年1月から9月のカンボジアからの輸入は21億6100万米ドルに達し、2013年同時期の20億1700万米ドルから微増となった。

米国は長いことカンボジア製品の最大の輸出先であり、その多くが縫製繊維製品である。

しかし、カンボジア縫製業協会のKaing Monika副会長がポスト紙に11月17日に語ったところによると、実際のところ、1月から9月にかけて、米国市場への縫製繊維製品の輸出は9%減少しているという。

Kaing Monika副会長によると、徐々に上昇しているカンボジアの最低賃金は米国企業の生産コストを引き上げているという。先週、労働組合と労働省は最低賃金を現行の月額100ドルから128米ドルへ引き上げるとの発表を行ったばかりである。

「今のところ、EUへの縫製繊維製品の輸出総額は米国市場とほぼ同額です。しかし、EUの『武器以外すべての産品に対する免税措置』によってカンボジア製品は免税のため、将来はEUへの輸出が米国向け輸出を超えるでしょう。また、最近の最低賃金の上昇により、米国市場での競争がますます難しくなっています。カンボジアは米国では免税措置は無く、ベトナムのような生産性が高くコストが低い国々との競争は非常に厳しい。」とMonika副会長は言う。

カンボジア総合研究所の最高経営責任者で主席エコノミストである鈴木博氏は、米国経済の復調とともに、カンボジア製品の輸出も徐々に増加していくとの楽観的な見方を保っている。

「米国への輸出が微増に留まっているのは残念なことですが、米国経済は完全な復活への途上にあることから、カンボジア製品の輸出も近い将来に伸びると考えられます。」と鈴木氏は言う。

鈴木氏はさらに、両国ともにカンボジアからの輸出を縫製製品以外にも多様化していく努力が必要であると述べた。

 

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最終更新:2014年11月21日14:00

カンボジア:最低賃金上昇に伴い家賃も高騰の恐れ

アパート1階にある彼の自宅には、薄型テレビにソファがあり、バイクが中に停めてある。首都プノンペンの工場が立ち並ぶ地域にある集合住宅の管理人であるChea Thaによると、彼のアパートの家賃は2009年以来据え置かれている。

同じアパートの別の一角に、Ouy Sambunnの自宅がある。彼女のアパートは間口2メートル、奥行き2.5メートルで、中には木製のベッド程度しかない。彼女は、最低賃金が上昇するたびに家賃も上がると言う。長いことカンボジアで行われてきた慣習である。

「最低賃金が(昨年)80ドルから100ドルに上がった時、家主は家賃も上げました。今回もそうなるでしょう。」と35歳の縫製工場従業員であるSambunは、前日11月12日に発表された最低賃金上昇の発表を受けて言う。

「最低賃金が60ドルだった時のほうが、私の生活は豊かでした。当時は物価も低かったですし、家賃もたった15ドルでした。」

2015年1月1日から、最低賃金で働く縫製工場の従業員賃金は1ヶ月128ドルとなり、28ドルもの上昇となる。しかし、労働組合と支援者らは、政府がもう一歩踏み込んで、賃金と連動して上昇しがちな家賃と食料価格の上昇を統制することを望んでいる。

多くの家主が望むような中間所得層の借主は、希望すれば他の住居を探すことができる。一方、工場近くに住む縫製労働者にはそうした自由はなく、気まぐれな家賃上昇を受け入れるしかない弱者となる、と経済学者Srey Chanthyは昨日語った。

「所有する低家賃住居に投資する家主はそう多くありません。」とChanthyは言う。家賃上昇は家主側の負担増加によるものではない。「純粋に、家主の儲けだと思います。」

カンボジア労働組合連盟のChuon Mom Thol会長は、11月12日に政府の代表者が物価釣り上げについての調査を行うと述べたことを受け、13日、搾取的な価格高騰を防ぐための法制を導入することを政府に求めた。

「政府は食料価格、家賃、交通費等を統制しなければなりません。最低賃金を200ドルに上げたところで、労働者の手元に何も残らないのでは意味がありません。」とMom Thol会長は語った。

 

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最終更新:2014年11月20日14:00

カンボジア:スト終了でGTI社の株価、回復の兆し

台湾系衣料品メーカーGrand Twins International(GTI)社にとって、この1カ月は試練の月だった。と言うのも、労働デモが各地で再発し、産業全体の最低賃金額も今週、新たに設定されたからだ。

だがこうした混乱をよそに、GTI社の株は、アナリストらが当初予測したよりも持続性をみせている。同社は、カンボジア証券取引所(CSX)で上場を果たした企業2社のうちの1社である。

先月20日以来、GTI社で縫製業務に携わる従業員らは、1日1.25ドルの昼食代や、月15ドルの交通費および住宅手当など、各種福利厚生費の増加を求めて波状ストを実施してきた。工場経営者によれば、同社18年の歴史のなかでストライキが起きるのは初めてのことだという。また同社で戦略マネジャーを務めるDavid Liu氏は、従業員が正式に業務を再開したのは今月11日のことだったと述べた。

翌日の12日、カンボジア労働省と労働組合らは、月額の最低賃金を現行の100ドルから128ドルに引き上げると発表し、発効日を来年の1月1日からとした。

この件についてLiu氏は、「当社のストライキが、労働局との合意に至ったことで沈静化し始めたところだった」と説明する。

だが最低賃金の引き上げについては、「昨日聞いたばかり」との理由でコメントを差し控えた。また「賃金については内部協議を行う予定」とし、労働省の決定が同社の経営面や年末の収益予測に及ぼす影響については詳細を語らなかった。

先月20日から今月12日にかけてGTI社の株価は徐々に下降線をたどり、1株あたり2.06ドルだったものが今では1.96ドルとなっている。

とは言えCSXで市場操作の責任者を務めるSoleil Lamun氏は、投資家のセンチメント(市場心理)で考えればGTI社の株価の下落は想定内だったと話す。また「通常、投資家のセンチメントというものはストライキの発生に左右される。これはGTI社のケースにもあてはまるのでは」とEメールを通じて述べた。

一方で「下落したと言ってもわずか数百リエル。GTI社に投資する者なら、労働者のデモになど驚かないだろう。カンボジアではGTI株が発行される前からすでに、今回のストライキと同等かそれ以上の問題が起きていたのだから」と話し、今年1月縫製産業に停滞をもたらした労働者のデモについて触れた。

さらに「ほとんどの投資家はすでに今回のストライキを考慮に入れていただろう。だが問題が長引けば長引くほど、投資家のセンチメントに影響を及ぼすのは明らか」と続け、GTI社が本件を早期解決したことについて称賛した。

縫製産業全体が改革運動を繰り広げることで、GTI株の安定性や寿命について懐疑的な意見を述べる者もいる。またそれは6月16日に実施された同社IPO(新規株式公開)以前から口にされていたことでもあった。

GTI社で最高財務責任者補佐を務めるStanley Shen氏は当時の状況を振り返り、「当社は1月のストライキからまもなくIPOを実施したが、当社への投資を考えていた投資家は、その件について何度も懸念を示していた。しかも当時カンボジアでは、最低賃金の引き上げをめぐる交渉が引き続き行われていた」と話した。

GTI社がCSXで上場した第2の企業となってから半年になるが、同社株は公開当初の2.41ドルから全体で17%下落している。

Acleda証券CEOのSvay Hay氏によれば、こうした下落傾向にも関わらず投資家はGTI社に対して、来年初頭に期限切れとなる、同社初の配当金額の発表を行うよう要求しているという。

また「GTI社のストライキの期間は実に短く、中長期的な投資家のセンチメントは明らかに影響を受けていない」としたうえで、「だが短期で株式売買を行うトレーダーに対しては、確実に影響を与えただろう」と説明した。さらにCSXと証券会社に対する取引依頼は1日平均10件だと補足した。

一方でGTI社がカンボジアの縫製産業に関わっているというだけで、その株も不安定になるようなことはないとし、「今後さらに多くの衣料品メーカーが、大きな障壁もなく市場に参入してくるだろう。それはカンボジアの株式取引にとってもありがたいことだ。企業の成功というものは、その企業が属する産業の状態によって決まるものではない。自社の財政状態や経営状態についていかにオープンであるかによって決まるのだ。それを基に投資家は投資の決断を行うのだから」と述べた。

さらにこの半年間GTI社は投資家への情報提供を怠らなかったとしながらも、同社の現在の業績や投資プロジェクトに対しては、今後さらに留意する必要があるとした。

 

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最終更新:2014年11月19日06:00

カンボジア:政府、縫製産業の最低賃金を128ドルに決定

カンボジア労働省は12日、縫製労働者の月額最低賃金を128ドルに設定すると発表した。昨年12月の賃金改定以降、縫製産業の足かせとなってきた大規模な労働デモが、これで沈静化に向かうことが期待されている。一方こうした状況下でもなお同産業は、55億ドルの売上高を誇り競争力を維持している。

新たな最低賃金は、政府、労組および工場使用者の3者交渉を受けて発表されたもの。同3者交渉は、現行の最低賃金100ドルからの上げ幅について3者すべてが異なった見解を示すなか、数カ月にわたって難航し続けた。

そして12日午後、Ith Sam Heng労働大臣が新たな賃金について発表。政府、使用者、労働者の代表28名から成る同省労働諮問委員会(LAC)が、新賃金を123ドルとする投票が行われたわずか数時間後のことだった。

労働大臣は署名済みの政府布告で、「2015年の縫製・製靴産業で働く労働者の月額最低賃金は128ドルに設定」と述べた。また同布告には「新賃金制度は、一部の労働者を除く全労働者に対して1月1日から施行されるものとする。謹慎期間にある労働者においては、その期間が終了するまで123ドルの賃金とする」と記載されている。

LACを構成する7つの労組のうち2つの非政府系労組は、近日中に組合員と会合を開き、今回の賃金案を受け入れるかどうかについて協議すると述べた。残りの5つの労組に関しては、政府と癒着があると広く考えられている。

同国最大の非政府系労組、カンボジア・アパレル労働者民主連盟(CCAWDU)のAth Thorn会長は、会合について「来週行う予定だ」と話した。

労働省は昨年、当時労組が要求していた160ドルという最低賃金案を拒絶し、代わりに95ドルに決定する旨を発表した。これを受けCCAWDUは、その後全国規模で広がった労働デモの開始を支援。昨年12月、縫製産業に一時的な停滞をもたらした。

同省はその後すぐに100ドルへの引き上げを行ったが、すでに広がったストライキやデモ活動を鎮めることはできなかった。そして1月3日、火炎瓶などで攻撃するデモ隊に治安部隊が発砲し「血の休戦」となった。これにより少なくとも5人の縫製労働者が死亡し、多数が負傷した。

Thorn会長は、こうしたデモ活動を繰り返すつもりはないが、大規模なデモが2度と起きないとも言いきれないとし、「決定に合意しない労働者がいる限り、抗議活動は続くだろう」と述べた。

もう一方の非政府系労組である、カンボジア全国独立繊維労働組合連盟(NIFTUC)のKen Chheng Lang副会長によれば、同組合でも来週会合を開き、新たな賃金額について話し合いを行うという。

CCAWDUとNIFTUCの両労組はこれまで、最低賃金を大幅に引き上げるよう要求してきた。ほとんどの縫製労働者にとって、残業手当や毎月の特別手当、食費や交通費などの特別手当を加えても、100ドルという賃金額では基本的な生活を送るのは難しい。

こうした状況に伴い、先の2つの労組を含む8つの労組が急先鋒に立ち、要求額の変更を繰り返していた。まず昨年12月、160ドルへの引き上げを要求し、その後すぐに177ドルへと変更した。それから150ドルへと徐々に引き下げられ、最後には140ドルとなった。12日の投票で140ドルに投票されたのは、わずか2票だったと伝えられている。

政府は最近の交渉で、最低賃金の額は首都プノンペンでの「貧困ライン」を上回る額でなければならないとし、それを月120ドルとした。

カンボジアの衣料製造工場および製靴工場のほとんどが所属している、カンボジア衣料製造協会(GMAC)は、最低賃金を110ドルに設定するよう強く要求し、110ドルを超えた場合、工場によっては閉鎖を迫られる可能性もあることを主張していた。

新賃金の発表後、GMACは労働省の決定について「非常に遺憾」と述べた。

新賃金では、特別手当やその他諸手当を加えると、同産業が支払う1人当たりの給与は月145ドルにまで上昇する。この額はベトナムの給与額とほぼ同等だが、労働者の生産性ではベトナムの方が格段に高い。

GMACは「給与の支払額が急激に上がれば、GMACに所属している工場はその多くが、深刻な生存の危機に立たされることになるだろう。特に経営面で問題を抱えている工場や受注量の少ない工場で、この傾向が強くなる可能性がある」と述べた。

LACに所属する工場代表のNang Sothy委員は、新賃金の導入によって、少なくとも30件の工場が閉鎖に追い込まれ、5万人の労働者が解雇される可能性があると指摘した。同産業で働く労働者の数は全体で約60万人とされており、その大部分が若い女性だ。

労働省広報担当官のHeng Suor氏の話では、使用者はこの決定に不満を感じているが、一方で労働者にとっては喜ばしい結果になったのではないかという。

Suor氏は「1ドルや2ドル、5ドルといったわずかな額の引き上げでさえ、労働者にとっては大きなもの」と述べ、「今回の引き上げによって、労働者の不満は緩和されるだろう。生活水準が上がり、生産性の向上にもつながるはず」と続けた。

だが米労働団体Solidarity Centerで地域部長を務めるDave Welsh氏は、新たな賃金額について、使用者と労働者の双方を失望させる可能性があるとし、今回の決定がどのような結果になるのかは「予測できない」とした。また「128ドルでは、誰の不満も解消されないだろう」と述べた。

Welsh氏は交渉の間、労組らと協力し、新たな取り決めが3方すべてにとって納得のいくものになるよう立ち回った。同氏の話では、カンボジアの非政府系労組らが今回の決定にどのような反応を示すのかは分からないが、彼らが望んでいた額をはるかに下回る額だったことは確かだという。そして「期待はずれの結果に、多くの人ががっかりするだろう」と述べた。

さらに賃金の取り決めを透明化するという約束を、政府と工場側が「破った」ことについて非難し、投票で結託していた可能性があることを指摘した。そして「公正な投票でないことはおおむね明らか」と付け加えた。

一方でWelsh氏は、12日の決定が労働省の最終決定ではないことに望みをかけている。同氏は「変更するだけの時間的余裕はまだある」とし、昨年12月に行われた「引き上げ案の変更」を引き合いに出しながら、「また同じように変更すれば良いだけだ」と述べた。

 

 

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最終更新:2014年11月17日06:00

カンボジア:フランス繊維縫製協会がアパレル企業の技術訓練を実施へ

フランスの繊維縫製協会Evallianceは10月30日、カンボジア縫製業協会(GMAC)と縫製業界の中間管理職層を対象とした訓練の実施についての協定文書を交わした。

プノンペンで行われた署名式典の席上、カンボジア縫製業協会会長Van Sou Ieng氏はこの協定はより洗練された製品を生産することでカンボジア縫製産業の付加価値となる効率性の向上をはかり、そうした製品をいずれEU諸国に輸出することを目指すものであると話した。

「カンボジアの工場は、発注者からデザインと原材料を渡されるだけの下請けから脱しようとしています。」とIeng会長は言う。

縫製業協会の統計によると、2012年のカンボジアからEUへのアパレル輸出は14 億米ドルであったが、2013年末には18億ドルへと増加している。

今回の協定により、Evallianceはフランスのファッション業界から専門家を派遣し、中間管理職を対象にデザイン及びスタイルに関する訓練を実施する。協定には両者がデータと情報のさらなる共有を進め、両国の企業間の新たな情報交換の機会を設けることも含まれている。

EvallianceのJean Francois Limantour会長は、カンボジアには大量に、高品質のアパレル製品を輸出する潜在的な可能性があると話した。

「第一の目標は輸出を増加させることです。2番目の目標は、付加価値の向上、品質と創造性の向上でカンボジアの繊維アパレル産業の競争力を明らかに向上させることです。」とLimantour会長は話し、最初の訓練過程は12月に開始される予定であると付け加えた。

商業省広報官Ken Ratha氏は今回の協定を歓迎し、この訓練によってカンボジア国内での原材料の生産にもはずみがつくことを期待すると話した。

「カンボジアの繊維縫製業では原材料の輸入により多くの付加価値を失っています。国内生産の原材料を使って国内で製造できれば、付加価値を大きく向上することができます。生地、染色工場が必要です。そうすればいずれ、カンボジアの労働者を単なる集約的な労働力から、熟練労働力に転換することができるでしょう。」とRatha氏は話した。

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最終更新:2014年11月08日06:00

カンボジア:裁判所命令にもかかわらずGrand Twinsのストライキが再開

プノンペンのGrand Twins International(GTI)縫製工場では約5000人の従業員が賃金と労働条件を巡ってストライキ中であったが、裁判所命令を受け10月30日に一時的に業務に復帰した。しかし、2つの労働組合の指導者らが会社側から金銭を受け取っていたとの噂が広まり、翌日には再び抗議活動を再開した。

Pur Senchey地区にあるこの台湾資本の工場は、カンボジア証券取引所に登録された2社のうちの1社である。10月30日に会社側が証券取引所に提出した報告書によると、地区裁判所からこれ以上ストライキを継続すると深刻な不正行為で有罪となる恐れがあるとの勧告を受け、従業員は同日、業務に復帰した。

「工場労働者、従業員は通常通りの業務を再開したことをお知らせする」と報告書には記載されている。

しかしその後、2つの労働組合の代表者が、抗議活動をしている従業員に分配し業務再開を画策しようとGTI社が提供した2万米ドルを盗んだとの噂が広まり、10月31日にはストライキの再開が決定された、とカンボジア労働者の声組合連合のKim Nahour会長は説明する。

Nahour氏によると、11月3日に行われた交渉の席上、経営側は金銭を支払った事実はないと噂を否定したという。

「工場代表者らは、労働組合側に金銭を渡しておらず、労働組合も金銭を受領していないことを明らかにしようと文書を作成しました。」とNahour氏は述べたが、結局のところ交渉は決裂したと付け加えた。

カンボジア労働者支援組合のNuon Ny会長は11月3日、会社側が瑣末な譲歩しか提示しなかったため、従業員はストライキを継続すると発表した。

「会社側は今後従業員に中国人幹部の衣類や毛布の洗濯をさせることを止め、中国人幹部は従業員に対して小さな間違いをしたくらいで指を指して罵るようなことはしない。」とNy氏は会社側の提案を説明した。

GTI社を代表するSrea Kimyou弁護士は、従業員が今後も裁判所命令を無視し続ける場合は法的手段を検討する、と11月3日に述べた。

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最終更新:2014年11月06日14:00

カンボジア:労働組合提示の最低賃金140米ドル案が頓挫する

縫製業界における賃金交渉のため、国内でもより過激な労働組合を招いて作業部会が結成されたが、10月30日、労働省は労働組合側の要求である最低賃金140米ドルの案は破棄し、政府側及び工場所有者側からの勧告を受けた、それより低い賃金案について検討することになると発表した。

労働組合の指導者、工場側代表者、政府関係者それぞれ9人の代表者からなる作業部会は、議論を重ねて来た縫製業界における新賃金制定のための合意点を探るために設置されたものであったが、10月30日に秘密投票を行い、工場側提示案の110米ドル、政府提示案の121米ドル、労働組合提示案の140米ドルの3通りの案から新しい最低賃金を選択することとなった。

110ドル案、121ドル案はそれぞれ9票を得た。140ドル案は、労働組合代表者が2名投票を棄権したため、7票にとどまった。労働省の報道官Heng Suor氏は、この投票結果を受けて、来月新賃金の勧告を行うこととなっている労働諮問委員会は、労働組合案を考慮しないと発表した。

「投票数の多かった2案について、労働諮問委員会に提出し、委員会がこれについてさらに検討し、議論を重ねることになります。つまり、110ドル案および121ドル案が議論の対象となります。」とSuor氏は述べた。

作業部会の過去の会合における政府側の主張は、120ドルという金額はほとんどの縫製工場が立地するプノンペンにおける貧困基準であり、工場従業員の給与はこれ以上を保証しなければならないというもの。一方で、工場側は110ドル案に固執した。

国立労働組合連合の会長であるFar Saly氏は、労働組合代表者のうち2名が政府側に加担して組合側の最低賃金140ドルの要求を頓挫させたことを非難した。

「カンボジア労働組合連盟の会長Sam Oun氏の代理Nuon Chantha氏、カンボジア組合連合の会長Chuon Mom Thol氏は我々の要求する140ドル案を拒否したのです。」とFar Saly氏は言う。

しかし、Oun氏、Mom Thol氏は賃金交渉において表向きは労働者の代表を務めているものの、両者ともに政府の役職にも就任している。

10月30日の投票の後、Mom Thol氏は投票を棄権したという説について、肯定も否定もしなかった。

「そんなこと、どうしてわかりますか。秘密投票とはそういうことです。」と彼は語った。

 

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最終更新:2014年11月03日10:45

建築基準法不備でカンボジア衣料産業に脅威

昨年5月、カンボジアのコンポンスプー州にあるWing Star Shoes社の工場で天井が崩落する事故が起き、従業員2名が死亡した。これを受け当時の社会問題相Ith Sam Heng氏は、現在稼働中の工場について各省庁は今後「すべての建物を検査する」と発表した。

だが同事故から1年5カ月が経った10月21日、タケオ省にある中国系企業Nishiku Enterprise社の工場で工場建物1階の床が崩落し、少なくとも8人の従業員が負傷した。

これによりカンボジアの衣料産業では、建築基準が適切に整備されていないことに対して、再び不安を抱くこととなった。

国際労働機関(ILO)「カンボジア工場改善プログラム」で最高技術顧問を務めるJill Tucker氏によれば、「衣料・履物産業における防火および建物の安全に関するリスク分析」と題する未公開のリポートでは、建築基準に従わずに建てられた工場建物で頻繁に起きている事故について取り上げられているという。

ILOと国際金融公社(IFO)がまとめた同リポートでは9件の工場を評価し、工場労働者を危険にさらす共通の原因を、「基礎スラブにおける鉄筋」が不十分だったためと説明した。Tucker氏は、Nishiku Enterprise社の崩落事故も同様の原因だったとし、「事故の原因はリポートに書いてある通り」と述べた。同社の事故では、50メートルにもおよぶ工場の床部分が約3メートル下へと落下し、建物下の水たまりへと落ちていた。

リポートでは政府による公的な条例や規制が存在していないことについても触れており、これを施工不備の主な原因とみている。

「カンボジア工場改善プログラム」は工場の労働環境改善に向けて取り組んでいるが、建物の建設については管理の対象とはなっていない。Nishiku Enterprise社は、建物は「手抜き」工事だったにもかかわらず、企業の透明性を測る指数においては、労働環境、給与、安全措置のすべてにおいて完璧なスコアを取得していた。

Tucker氏は、同プログラムが建物の建設について管理しないのは、国に建築基準法が存在していないためだとし、「われわれの活動は国の基準に基づいて行われるため、現時点での問題は、従うべき基準が存在していないこと」と述べた。

米国に本部を置くSolidarity Center(連帯センター)の地域代表Dave Welsh氏は、Nishiku Enterprise社の事故について、「政府当局者らは以前、建築基準法の強化を約束していたが、あれは口先だけだったようだ」と述べた。

また「Wing Star Shoes社の事故から約1年半、飛躍的な改善を期待していた人も多いはずだ。書類上では国土政策局もこの件の責任を負っているようだが、見たところ何一つ手を付けていない。同プログラムはその方針で建築管理は行わないが、だからと言って建物の安全基準を無視して良いというわけではない」と話した。

さらに「確かに、同プログラムの活動は工場を管理・監督することだが、本件で最も責任を負うべき機関はILOではない。一方ILOは、工場の物理的な保全状況を実質的に評価するなど、本件について非常に積極的な姿勢を見せている」とし、「政府がこの問題を放置し続ければ、労働者はますます危険にさらされることになるだろう」と続けた。

地域法律教育センター(CREC)で労働コンサルタントを務めるJoel Preston氏は、工場オーナーらや委託元である海外企業にも責任はあるが、最終的に責任を負うべきはやはり労働省だとの見解を示し、「衣料産業の労働安全規定について、最も責任を負うべきは政府であることを忘れてはいけない」と述べた。

労働省労働争議局のVong Sovan副局長は22日、Nishiku Enterprise社の事故を受け、週内にも現在稼働中の工場の立ち入り検査を行うものとし、「専門家で構成した委員会を派遣し検査を行う。Nishiku Enterprise社だけでなく、その他工場においても実施する予定」と発表した。

 

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最終更新:2014年11月01日06:00

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