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ベトナム:人民元の引き下げは繊維・履物業界にどのような影響を与えるか?

ベトナム繊維協会(VITAS)によると、人民元の対米ドル相場の急激な下落は、ベトナム製糸業界にさらなる困難をもたらしているという。ベトナムは米国から綿花を輸入し、中国向けに紡績糸を生産している。同協会は、人民元の下落が続けば、ベトナムの製糸業者は引き続き困難に直面するとの見通しを示した。

ベトナム繊維協会(VITAS)のVu Duc Giang会長がベトナム通信(VNA)に語ったところによると、米中貿易戦争の影響で、201859月にかけて、ベトナムから中国への紡績糸の輸出価格がキロ当たり平均3.05米ドルから2.99米ドルへと1.97%下落したため、毎月の紡績糸の平均輸出価格が2.5%下落したという。専門家らによると、米中貿易を通じて、中国の紡績糸輸入業者らは、製造業者の需要を満たすだけの最低量を購入したらしい。Giang会長によると、ベトナムの紡績糸輸出は、主に中国向けであり、世界の紡績糸輸出総額の60%以上を占めている。ベトナムはまた、中国の主要な紡績糸供給国の一つであり、継続的に市場シェアを伸ばしている。ベトナムは2014年、中国の紡績糸輸入市場においてはインド、パキスタンに次いで第三位だった。2017年・2018年にはベトナムが首位に立ち、中国の紡績糸輸入量の30%を占め、インドとパキスタンを上回った。

Dam San株式会社の代表者によると、同社は過去に1400トンの紡績糸を中国に販売したが、現在は数量が激減しており、9月の輸出契約見込みはないという。

一部の企業によると、中国の取引先企業はベトナム企業に対し、さらなる輸入価格を引き下げるよう圧力をかけているという。韓国、日本、エジプト、トルコ、フィリピン、台湾など他の市場からはまだ発注があるが、少量である。また、インド、タイ、インドネシア、パキスタンなど、競争国の国内外資(海外直接投資)企業との受注競争も激しい。販売価格は依然として下落傾向にあり、回復の兆しが見られない一方で、中国は大量の綿花在庫を抱えているため、綿花価格が急落している。

ベトナム紡績協会によると、今年のベトナムの製糸業界の輸出量は前年比で1015%減少し、販売価格もキロ当たり3.5米ドルから2.8米ドルに下落した。したがって、産業は5億米ドル以上の損害を被る可能性があると見られている。

一方、Ho Guom Garment GroupPhi Viet Trinh社長は、同社は欧州・日本・韓国に輸出しており、これらの国は米ドルで支払を行っているため、人民元の下落が同社グループに大きな影響を与えることはない、と述べた。May 10社のThan Duc Viet社長も、May 10社の中国向け輸出はそれほど多くなく、支払は主に米ドルで行われているため、人民元の下落による影響はあまりないだろう、と述べている。

国内の皮革・履物産業について、ベトナム皮革・履物協会(Lefaso)のPhan Thi Thanh Xuan会長は、企業は多くの原材料を中国から輸入しなければならないと述べる。しかし、これらの契約は主に大規模企業や海外直接投資企業からのものであり、その支払は米ドル建であった。Lefasoは、特に企業が休暇中の需要増加に対応し生産を増加させる第4四半期において、業界の輸出入の状況を会員に通知することができるようになっている。



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最終更新:2019年08月16日

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