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ベトナム:現代アオザイに関する書籍、出版へ

多くの人々は、画家Nguyễn Cát Tường氏(1912-1946)によってデザインされた áo dài tân thời(現代的なベトナム伝統衣装のロングドレス、別名Le Mur ロングドレス)がベトナム人女性の象徴であると考える。

アオザイは歴史の中ではかなり遅くに現れたものではあるが、1934年にベトナムとインドシナの至るところに急速に広がった。

Phạm Thảo Nguyên氏によって著された‟Áo Dài Le Mur và Bối Cảnh Phong Hóa & Ngày Nay ( Phong Hóa新聞とNgày Nay新聞による、Le Murロングドレスとその誕生)”は、ベトナムのファッションアイコンを探求する書物である。同書は近日、KhaiTâmBooksおよびHồngĐứcPublishersから発売予定。

同書籍は3つの主要な部分で構成される。

最初の60ページは、画家Tường(文字通りフランス語でLe Murと訳される)に関する内容。

2部では、現代アオザイの誕生の背景の説明で、Ngày Nay新聞(旧Phong Hóa新聞)について触れる。

3部は、ドレスのイラスト、スケッチ、写真が掲載された新聞の1面記事を含む。



作家Nhất Linhに捧ぐ

1934211日、Phong Hóa新聞編集長Nhất Linhは、春の号に「独自の美(Vẻ Đẹp Riêng)」と題した女性を対象にした新しいコラムを開設し、インドシナ美術大学を卒業したTườngがこのコラムの執筆をした。

「美を愛でることは人類に共通する性質の一つ。

女性は元来、美しさと優しさを兼ね備えている。

それゆえ、女性は、すべての人々への敬意として、他の人々にとって、そして自分自身のために、より美しくなるために化粧する傾向がある。

女性の価値と幸せは、仕立てられ、美しくなることである」と春の号にTườngは書いた。

1936年、Phong Hóa新聞はNgày Nay新聞と改名され、Tườngは引き続きファッションと化粧について女性にアドバイスするコラムを執筆した。

1937年、Tườngと彼の妻はLemur Tailorという名の仕立て屋を開業した。

1934323日に発行されたPhong Hóa紙の第90版では、Tườngが最初の近代的なアオザイのデザインを紹介した。

画家の息子、Nguyễn Trọng Hiềnによって過去60年間保管されてきた資料もある。19世紀後半から20世紀初頭のグエン王朝のベトナムの伝統的なロングドレスは、今日の仏教の僧侶の外装のように全身を注意深く覆っていた。

ドレスのデザインは同じで、背筋をまっすぐにするものである。ドレスは正面と背面の2つのパネルで構成されている。

画家Tườngは、Phong Hóa紙で発表された最初のアオザイデザインの胴体部分に変化をもたらした。ロングドレスを少々細くし、着用者の胸のラインを引き立てた。これは西洋美術の特徴である。

画家Tườngはまた、コートと水着の生産を専門とするHàng Bông通りのCự Chung店で、アオザイ着用用の特別なブラジャーを注文した。

この種のブラジャーは1935年に製造された最初のベトナム製のものである。

ベトナムの女性たちは、このブラジャーを着用することで、更に自信を持って公の場で現代のアオザイを着用した。



ドレスだけでなく、パンツも

Phong Hóa紙の第89版でTườngは、「私がこれを言っても、少数の人しか信じないと思うが、女性の衣装のもう一つの重要なことはパンツである」と書いた。

彼はパンツの3つの新しいデザインを提案した:

1. ウエストバンドを横で縛り、スナップボタンで閉じる。

2. 下部が開かれた状態にして、男性用のズボンのようにボタンで留める。

3. ベルボトム(スタイルの)パンツ。膝上をきつく締め、着用者が動き易いようにする。

1935年、Tườngはすべての現代アオザイのデザインを新聞に掲載した後、ベトナム全国各地を旅し、自分のデザインを女性に紹介した。

フエにて、彼は王族の人々に会い、女王のLe Murアオザイのコレクションをデザインするために招待された。

その後、著名な芸術家Phùng Háを含む様々な伝統的歌劇カイルーンの役者向けのアオザイデザインを描くために南部へ向かった。

2013年、Tườngは日本の世界著名人辞典で画家および現代ファッションデザイナーに選ばれた。

Hiềnはまた、194612月、フランスの侵略者に対する抵抗戦争に参加するためにすべてのハノイの人々が都市から田舎に疎開した際、彼の妻は出産間近で、画家Tường は妻と子供のための薬と衣類を持ってくるために帰宅したが、彼は二度と家族に会うことは無かったことを明らかにした。

Hiềnはまた、父親は女性向けファッションやアクセサリーをデザインするだけでなく、自転車、木製品、子供のおもちゃもデザインし、友人に温水シャワーサービス付き男性向け理髪店の開店を勧め、Thâng Long私立美術学校で絵画を教え、さまざまな慈善事業に参加した、と述べた。

ホーチミン市でアオザイのデザインを専門とするデザイナーのSỹ Hoàngは、Nguyênの本を賞賛した。

「この本は特定の歴史上の人物に関する本ではありません。この本は、布と絹を操る才能溢れる人物による、当時のベトナムでのアオザイに関する歴史を表した本です。それはまた、ベトナムの人々の美しい文化的シンボルでもあるのです」と彼は述べた。



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最終更新:2019年01月12日

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